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ブラジルは守備が弱い、弱いと言われます。ところが、どうして、マーク&カバーの原則はよく守られており、誰かが上がれば、必ずそのスペースを誰かが埋めています。
一見リスキーと思えるような、ディフェンダーの攻撃参加は、実はさほどリスキーだとは思えません。
ブラジルは相手にとって重要なスペースを必ず埋めています。
ですから、ブラジルから点を取る場合には、「ファインゴール」をするしかありません。それほど、ブラジルの守備は良い。
しかも、ブラジルの場合は「攻撃のための守備」ができていて、奪った後の、速攻の仕方が非常に綺麗です。
相手陣内の、高い位置から守備ブロック作って、高い位置で奪ってってこともやったりしますよね。
勝負どころでは、組織的にボールを奪って、組織的にボールを運びながら、その中で、選手個々の個性を存分に生かしていくと言う感じのことをやっています。選手の能力があるから、その戦術も、さらに生きてくるということもあるでしょう。だから、あのように、流れるような攻撃を、無理なく、しかも、スピーディーに、ボールと人が動きながら、スペースを作りながら、そのスペースを活かしながら、できるわけです。短いパスをつなぎながら、あまり、パス本数を増やしすぎず、シンプルにやりながら、その中で、スペースあったら、どんどんドリブルして、局面で勝負して、人もどんどん動いて、サイドチェンジもがんがん使ってます。
そりゃ、強いですよね。
ブラジルの攻撃ばかりに目が行きがちですが、実は、ブラジルの「ゾーンディフェンス」、「守備のブロック」、「守備戦術」は、なかなか、鍛えられていると感じました。組織的な攻撃も魅力的です。すごく、規律があると思いますよ。
ディフェンダーの能力の高さ(ルシオ、ロケ、エジミウソン)も見逃せないと思いますし。
今回のブラジルからは、トータルフットボールを感じます。
例えば、ポジションにしても、固定されている選手は少なくて、守備の入り方とか、攻撃の入り方も、流動的にやりながら、センターラインはきっちりしている感じです。
ルシオと、ロケが、基本的に後ろでしっかりいて、エジミウソンは、フォアリベロとなって、ボランチ気味のポジショニングをとって、攻撃の起点にもなっていて、両サイドは、ロべカルと、カフーがいるのですが、わりかし、ロベカルは、中盤意識でやっていて、左サイドのスペースは、他の選手が埋めたりします。もちろん、状況によって戻ってきます。カフーは、右の縦のところを、突いて、サイドの高い位置で起点になろうとしています。これをできると、ポゼッションで優位にたてますし、グランドを、縦に横に広く使えるようになります。
そして、へそのところで、シルバが効いていて、ディフェンダーの前で、戸田のように良いポイントになっています。クレベルソンは、前のつなぎをやってますね。
私は本当は、ルシオの、攻撃参加が見たいのですが、このチームだと、エジミウソンがその役割なんですね。ルシオは、後ろ気味ですからね。まあ、たまに上がってきますけど。
あとは、トリプルRなんですが、やっぱり、この3人いると、面白いですね。攻撃の形を、ピッチ上で、瞬時に作り出せる、最強のトライアングルではないでしょうか。
あと、前線からの積極的なプレッシャーも効いてますね。
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