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秋田召集について・・・「個人的」? glider 01/7/3(火) 15:49

   Re(2):秋田を呼んだ理由について私見 kind 01/7/3(火) 17:33
   秋田を呼んだ理由、サイド(長文注意) glider 01/7/5(木) 9:18
   積み上げと目標 glider 01/7/5(木) 9:23
   対空能力 MJDE 01/7/6(金) 6:08
    Re(1):対空能力 glider 01/7/6(金) 15:22
   もうひとつーテストマッチの見方のひとつとして。 glider 01/7/7(土) 12:17
   Re(1):もうひとつーテストマッチの見方のひとつと... kind 01/7/7(土) 13:55
   Re(2):もうひとつーテストマッチの見方のひとつと... glider 01/7/8(日) 4:22

Re(2):秋田を呼んだ理由について私見
 kind E-MAIL  - 01/7/3(火) 17:33 -

引用なし
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   そこには、「強豪国相手にはどうしても5バック気味になって対処せねばならない」、加えて「5バック気味に押し込まれる展開から低い位置でボール奪取が続く場合、縦への物理的スピードが必要になってくる」、といった事情があるように思う。その場合、出来れば両アウトサイドは走力・持久力・アジリティに優れた「受け手」タイプの選手が望ましい。小野や中村などの「出し手」タイプでは、「フォローの少ない局面で一人で持ち上がる」ということが出来ない。

オリンピック代表のスタッツで彼が並べた「中村―稲本・明神―酒井」という「2DH2アウトサイド」を観れば、結局彼も「日本の個人能力では、強豪国に立ち向かうためには中央に『最低2枚』の『DH』が必要である」という現状を認識している、ということなのだろう。さらにいえば、「トップ下で使えるのは結局ヒデだけ」ということも、「サイドにはある程度単独で突破する力が必要」ということも。そう考えると、多くの批判を受けたフランス戦・スペイン戦での「3ボランチ」の意図が見えてこようというもの。つまり、あの3ボランチは「小野・中村を使う場合はああするしかない」というトルシエなりの回答であり、同時にトルシエの小野・中村に対する「個人解法を暗喩的に求める布陣」であるような気もするのだ。

余談だが、そうなるとトップに一瞬の縦へのスピードでは柳沢と並んで日本有数のFW久保竜彦がずっと招集され続けている理由も分かるような気がするし、また現状の西澤では今後選出の可能性は薄いのかな、という気もする。蛇足。

-実際、トルシエはかなり迷っていると思う。「失敗をする人間」として、自分の理想と現実の相克に日々葛藤する彼の仕事、及び選手の力量を把握する眼力の鋭さには敬服する(伊東輝の継続起用のみ未だに謎であるのだが)。「役割分担のない理想的なトータルフットボール」を追求し続けたい。が、それではやはり「来年の六月には間に合わない」。「日本のサッカーが将来目指すべき形」はまぎれもなく「リゾーム」だが、現状を見るにそれはW杯の鉄のグループリーグを突破するには優しすぎるし、洗練され過ぎている。トルシエの「迷い」の根元にはこういった考えがある、というように推察する。


最後に…このキリンカップで何かが分かるとは思えない。トルシエの迷いに対してコンフェデ杯メンバー主体の現代表が何か答えを出せるとは思えない。

パラグアイ戦、日本の1点目。小野の相手GKとバックラインの間のスペースに測ったように出された、バックスピンを掛けたロブボール、そしてそれにいち早く反応してパラグアイDFを置き去りにした柳沢の反応は素晴らしかった。が、ボール保持時、味方ボールホルダーに対する第二第三の動きおよびその継続性が皆無に等しかった、コンディション劣悪のパラグアイに何が出来たから、そしてそのパラグアイに完敗したユーゴに何が出来たからといって意味があるとは思えない。ケットシー氏のおっしゃるように「『いつも心にサンドニを』、意識を高く持ち続ける」必要は勿論あるが、それにもやはり限度がある。自分たちが幾ら高い意識を持っていても、相手のサイドアタックが鋭くなる訳ではない。

サイドに強烈なアタッカーを置いているチームに対する守り方・攻め方は依然不透明なまま。サイドアタッカーを擁するチームには5バックで臨むというのは良いが、そうすると両サイド、特に左サイドには誰を使うべきなのか。小野なのか中村なのか、アレックスなのか本山なのか。未だトルシエの中で答えは固まって居ないように思える。だからこそ、秋田や上村と同時に宮本を呼ぶことが出来るのだろう。

だが、キリンカップを含め本番までにこなす試合は残り4試合程度と聞く。トルシエの迷いに対して、答えを出してくれる対戦相手すら、もう本番まで望めないかも知れない。この疑義は、本番の試合を待つまでは答えの出ぬまま延々と継続して僕の中に残ることになりそうだ。

来年六月、この疑義は杞憂に終わるか、それとも…。(この項・了)


秋田を呼んだ理由、サイド(長文注意)
 glider E-MAILWEB  - 01/7/5(木) 9:18 -

引用なし
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   さてと。

秋田に関してのぼくの感想は最初のコメントに書いた通りです。

その上で。

>しかし、フランスにズタズタにされた試合以後、トルシエは考えを改めた。前線からのプレスが機能しない場合、F3はそもそもフラットになれない。後方から精度の高いパスを供給され続ける相手に対しては当然ながらフラットには出来ず、裏へのスペースをケアしてブレイクせざるを得ない。要するに「ラインブレイクする」頻度が多くなる、もしくは「CBがサイドに張り出して対応しディレイ、同一アウトサイドもしくはボランチのフォローを待ち、中をCB二枚と逆アウトサイドで組む(この3人でフラットラインを形成する場合もある)」ことが多くなる。

ここはぼくはまったく違う感想を持っています。
まず、フランス戦以降に「負への早めのラインブレイクが増えた」ことはまったくない。
逆に、オフサイドトラップを多用するようになっています。
以前は、セットプレー以外の流れの中で、トラップをしかけることはそれほどありませんでした。
「オフサイド・トラップ」と言われたものの多くは実はトラップではなく、
細かなゾーン、ラインの位置修正により相手のFWが取り残されたり、合わせきれていなかったりした
ことがほとんどで、ここ最近のように明確にオフサイドトラップをかけるケースはそれほどでもなかった。
むろん、3人がいつも仲良く直線上に並んでいる必要などありません。
特に中盤の出所にプレスがかかっていないような場合では、ラインを押し上げるのはほぼ自殺行為にも等しいでしょう。
ぼくはあまり気に入りませんが、そういう場合には引きぎみに構え、5バック化も含めて人を増やして、
対応しているようです。でも、その場合にも早めにラインブレイクしてマンマークに移行しているようなケースは、
スペイン戦、コンフェデ杯、キリンカップのどの試合でもあまり見られていない。
やはりぎりぎりまでラインは維持し、左右も含めてゾーンを埋め、オフサイドトラップを狙える時は狙い、
裏をケアしながら駆け引きしながら、ボールに対してゾーンを収縮して行く、といった守り方は変わっていない。
「危ないと思ったらラインを崩してマンマークせよ」とトルシエが指示しているような
形跡、状況証拠はまるっきり伺えないんですね。

では、トルシエがそういう「個人の判断」を込みで、期待して、上村や秋田を呼んだのか?
それもぼくはあまり考えられないと思う。
ボールを持たない選手の裏のスペースへの走り込みに対してマーカーをつけるのならば、
フィジカル系の選手よりもスピード系でしょうから。
例えば、羽戸のような選手が適任ですね。
だから、羽戸は起用されている。縦系のサイドのスペシャリストとして、ではなく4人目のDF、としても。
誰かをマークするのではなく、サイドのスペースを潰すとともに3バックの後方のケアも
スピードを持ってできうる選手として。
上村や秋田の召集は、やはり中沢と同じ文脈で考えているのだろうと思いますね。

秋田に関しては、何よりも「ベテラン」としてチームに与える効果がいかほどか、ということがあり、
(そのことが「もう一回グループの中」という言葉にもなっているとも思う)
一石二鳥としての信頼に足るDFのバックアップ探し、という意味合いでしょう。
上村、秋田、宮本と呼び、「探している」ことには違いないだろうと思いますが、考えを改めたとは思えない。
ぼくは、先にも書いたことから、中沢はともかく上村、秋田では、スピードが足りないと思うし、
中盤でプレスがかかりきらない場合には、逆にバックが正のラインブレイクをして
出所にファーストプレッシャーをかけ、SHやDH等が後ろや外をカバーするようなこともやらないと
(コンフェデ杯以降では、森岡と戸田、中田浩二と小野などの間でそういうプレーも見られはじめてはいるが)
相手にとっては楽で、守備組織全体のスピードとしてもこちらは遅れがちになり、後手になり、
攻撃への切り替えも難しく、コンパクト・フィールドを作るのも困難になり、自分の首を自分で絞めることになる、と
思うので反対です。まあ、もっとも危険なセットプレイや、サイドを崩された時などにおける
彼等の高さと強さを考えれば、わからなくはありませんが。

>フランスやスペインのような国々との対戦では、3ボランチでサイドのサポートを厚くせざるを得ない

これも反対意見を述べざるを得ない。
フランス戦でもスペイン戦でも、名波にしても伊東にしても与えられていた役割はまったく別です。
彼等はサイドの守備をサポートする「DH=ボランチ」として起用されたのではなく、
広い活動範囲を持って中盤での守備もでき、攻撃に切り替わる時には低い位置からでも
組み立てられ、その視野で長いパスも出せ(伊東?)、効率よく攻守に働ける「バランスのとれた」
MFとして起用されただけです。そういうケースにトルシエが出した結論は、「3ボランチ」で
サイドに厚いサポート体勢を築くことではなく、サイドに強さと守備技術のある選手を配すること、
守備に広い選手をひとり置く(戸田)こと、だったようです。

>今迄の「右アウトサイドに『横 』にズレるDH系の選手を置く」やり方を覆し、『縦』への波戸を右に置いたのは、広山などの縦系を同サイドに置きやすくするのみならず、左サイドにもアレックスや本山といった「縦」系を置き、最終的に両サイドを「縦」に動く突破系にしたい、少なくとも「そういったオプションを持ちたい」という意図があるのではないか?と推測する。

羽戸の起用に関しては、上で述べました。彼は「縦の突破」を一番に期待されて起用されているのではないだろうと。
明神にしてもその意図に大差はない。
彼もまた4人目のDFになりうる能力と、プラス戸田がいなかったこれまででは(例えば名波と稲本の時など)
右サイドに配されていても窮地に際しては中盤の底でファーストプレッシャーを掛けてまわれる能力
などを買われてのこと。
思うに、「縦系」の選手ってどういう選手でしょう?
羽戸にしても、「縦の突破」ばかりでは、すぐに読まれる。手詰まりになる。
J2じゃあるまいし、そんなことはわかりきったことです。
中と有効に絡みながら、臨機応変に攻撃方法を選択していかなければ、縦にえぐったって
まるきりの無駄です。縦に突破してセンタリング上げるだけなら、適当に相手して遅らせといて
中へ入ってくる方をきちんと捉まえておきゃいい。
これから対戦する強豪相手に空中戦で日本が優位にたてるともあまり思えないし。
フローとか、mitsuさんとか(笑)、2mの選手がいるわけじゃないですからね。
そうではなく、そこからさらに入りこんできたり、ドリブルして外から抉ってきたり、パスを使って
崩してきたりもするから脅威になるのであって、「縦の突破」だけで仕舞いなら、しかも
個人の走力だけに寄るものならなおさら、気をつけるべきはカウンターの場合だけになります。
ピレスにしろデュガリーにしろ、ぼくは「縦系」のサイドのスペシャリストとは思わない。
彼等は「FW」です。
縦系とかパサーとか、そういう分類に意味があるとは思えない。
「受け手」「出し手」も同じ。その時々で両方になれなくては半人前。
足が速いのも、ドリブルが上手なのも、良いパスを持っているのも武器のひとつであって、
どこのポジションだろうとどちらにかに優位性があるわけではないと思う。
チームとしてそれを生かせる時に生かせれば良い。うまく役割分担して工夫すれば良いこと。
ちなみに本山は「縦系」ではありません、全然。センタリングの精度にあまり自信がない彼は
どちらかと言えば中へ入ってくる方が多いし、ペナルティエリアの前では人を使うことも多い。

よって、サイドの選手の起用に単独で突破することに主眼を置いた起用をすることが求められるとは、
ことトルシエ・ジャパンでのサイドハーフに限ってもぼくは全然思わないんですね。

例えば、昨日のユーゴ戦の前半6分。
松田からのパスを再度受けた羽戸は、ドリブルで抜けようとしたけど、上がってきた松田にダイレクトで出す、
または、自分の斜め前方のフリーの選手(たぶん森島)に出して、ワンツーのような形で
受け直せば簡単に前を向いてもらえて、抜けだせたでしょう。
結局、羽戸はボールを奪われてしまい、相手に最初のコーナーキックを与えます。
逆にキレがなく調子が今ひとつで途中交代させられた小野は、自分でひとりかわせば抜けだせた所を
簡単に相手に奪われてリズムを失ったケースがありました。
全部を完璧にやれとは言えませんが、そういう積み重ねで主導権が推移するのがサッカーです。
状況の中で、求められていることはやらねばならない。せめてやろうとしなければ始まらない。

次に、同じくユーゴ戦の前半13分。
敵陣内サイドライン際で稲本からのパスを受けた小野は、ダイレクトで自分の前方へ。
走り込んだ柳沢はこれまたダイレクトでゴールラインからセンタリング。
中には3対2で鈴木と森島がいましたが、ボールはキーパーがキャッチ。
例えば、この時小野が三浦で、ダイレクトパスではなく縦へのドリブル突破をしかけていたら?
柳沢はゴール前にいたかもしれません。でも相手のDFも、あと2人くらいいたでしょう。
サイド攻撃は速くなくては効果はうすれる。そして人がドリブルするよりもボールが走る方が断然速い。
突破に時間をかけて中の人数を揃えられてしまうくらいなら、早めにクロスを入れた方がマシ。
駆け上がるスピードに目が行きがちだけど、ぼくはそれよりもキックの精度の方が重要度が高いとも思う。

それと、現在の配置構成では、例えば左サイドにアレックスを置くのは難しいと思います。
それをやるなら、例え森島でなく中田を選択するにせよ「最低2枚のDH」は置けないし
(そもそも稲本はDHとは言えないが)
アレックスが名波や小野のような構成力を身につけないかぎりは、やはりオプショナルな起用ということになるでしょう。

積み上げと目標
 glider E-MAILWEB  - 01/7/5(木) 9:23 -

引用なし
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   昨日の試合では、日本代表はあるテーマを持って試合に臨んでいたと思います。
低い位置から、遅攻でも崩す。最終ラインからきちんと組み立てていっても崩せるようにする。
そういう姿勢、意図が伺えました。何度も何度も、意図的にそれをやっていたと思います。
おかげで試合がノロくなって、眠くなりましたが(笑)
縦への突破系に頼ろうと思ってるようにはまったく見えません。迷っているようにも。
むしろ、今までやってきたこと、その方向性に自信を持ち、さらに果たすべき課題を見つけ、
まっすぐに前を向いて取り組んでいるように見えます。
(見たかったけど、広山も使ってくれないしね・・・まあ、競争原理もあるだろうし、順番もあるだろうし)

また、これまでの起用、インタヴュー、その発言、いずれを考えてもトルシエは、サイドに置く選手を
縦系、10番系、ボランチ系というようにわけて使っているとは思いません。
能力が攻撃に振れている選手、守備に振れている選手、バランスのある選手、という程度の分け方
しかしていないように思いますね。
今はホームでも相手がフランスなら服部だろうしパラグアイなら小野でも行けるだろうしサウジなら本山でもいい。
「トルシエ革命」では、それを本番までには、フランスやブラジル相手でも小野や本山で行けるようにしたい、
というような「宣言」を行っています。
それは2002年には「世界の5強」と互角に渡り合うことを目標にする、という宣言である、ということです。
「5強」相手に、互角に渡り合い、主導権を奪って自分達のサッカーをしたい、という。
手っ取り早い話、それは目標はあくまで優勝をも狙えるチームを作りたい、ということ。
やっていることを見れば、そのための階段をひとつずつのぼっているように思います。
「考えを変えた」のは、アジア杯のチームのまま、あのやり方のまま熟成して行くのではなく、
礎の部分から、もう一度強化して行こう、さらに煮詰めて行かなくては、ということにすぎないだろうし、
「トルシエ革命」を読む限りでは、ワールドカップでのサウジの戦績についての言及など、
それも折り込みずみ、予定の行動である、というようにもとれるし、
「考えを変えた、反省した」というのも世間やマスコミに対する恣意的発言というようにもとれる。
サンドニのフランス戦の時点で、スペイン戦のようなことをやったら非難の嵐だったでしょうし、
ちょうど良いタイミングでちょうど良い機会を得た、って感じにも思える。

ぼくの不満は、あとは、先に書いた3バックスのありかたについて。
ぼくは「役割分担」は当然なくてはならない、と思うけど、それは役割をわかりやすく固定すること
とはまったく違うと思うし、「流動性」というものは「楽しさ」「美しさ」のためにあるのではく、
現代サッカーのスピードにおける戦術的効率的必然であると思うし、それは「優しすぎる」ものでも
「洗練されすぎている」ものでもハイレベルなテクニシャンばかりで構成された中盤だけがやればいいというものでもない。
多少うまかろうが体が強かろうが、そんなこともできない脳みそのない選手はワールドクラスじゃない。
できなければ「5強」には勝てないもの、というふうに捉えます。
一途に基本通りのサイド攻撃をくり返すシドニーのアメリカのようなチームは、
トルシエの言うように「ひたむきで好感が持てる」が、あれではワールドチャンピオンははるかに遠い。
完成度の低かったシドニー五輪の日本代表から、「チーム」としての力を得たアジア杯を経て
サンドニでの経験を上積みし、さらなるもう一段上の難路を歩みはじめた日本代表。
まだまだ不満はあるものの、ここまではなかなか順調ではある、と思います。

対空能力
 MJDE  - 01/7/6(金) 6:08 -

引用なし
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   最近忙しくてキチンと返事が出来ないまま、
秋田論争にちょっとだけ入ります。

私は理系で文章も下手なので要点だけ。

私は経験とかそんなオカルティック(笑)なもので
秋田が呼ばれたとは全然考えてません。
ただ単に、今のF3の最大の弱点(と思う)である
空中戦の補強として呼ばれただけで、
森岡の身長があと5cm高ければ呼ばれなかったでしょう。

攻撃能力、ラインコントロール能力・・・
トルシエなりの優先順位で選んだ選手達が、
2年経ってやっと使えるようになってきたけど、
依然として残った、いや、
使えるようになったからこそ目に見えてきた、
対空の弱さというリアル。
DFの裏に放り込まれる単なるハイボールの競り合いに
敗けないまでも、勝てない。

みなさんは今のF3の対空能力は今のままで
満足してますか?

あと
> よって、サイドの選手の起用に単独で突破することに
> 主眼を置いた起用をすることが求められるとは、
> ことトルシエ・ジャパンでのサイドハーフに限っても
> ぼくは全然思わないんですね。

とのことですが、私は全く反対意見です。
小野にしろ本山にしろ、単独で突破する能力があるから
相手にプレッシャーをかけて、DFラインを下げること
が出来る。味方が上がる時間を稼げる。
三浦もこのことに関しては毎回キチンと仕事が出来ている。

> サイド攻撃は速くなくては効果はうすれる。
> そして人がドリブルするよりもボールが走る方が断然速い

確かに、パスが出来ればそっちの方が速い事が
多いでしょうが、長いサイドチェンジ後など、
孤立している時に、一人で勝負する必要があると思います。

Re(1):対空能力
 glider E-MAILWEB  - 01/7/6(金) 15:22 -

引用なし
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   ようこそ、MJDEさん。

さっそくですが

>私は経験とかそんなオカルティック(笑)なもので秋田が呼ばれたとは全然考えてません。ただ単に、今のF3の最大の弱点(と思う)である空中戦の補強として呼ばれただけ

そうですね。空中戦の高さ、強さ。
それはぼくも書きました。トルシエはセットプレイを重視しています。
「どうも日本ではセットプレーに対する認識が低いような印象を受ける・・・モダンフットボールにおいては
セットプレーの重要性が以前にも増して高まっている。監督は誰でもセットプレーの練習
(攻撃と守備の両面で)に時間を費やす。戦術的な効果が最も現れやすいのがセットプレーであるからだ。
アメリカンフットボールがそうであるように、である。アメフトの戦術が高度で多岐に渡るのは
アメフトというスポーツがすべてセットプレーから成り立っているからに他ならない」
と『トルシエ革命』の中では語っています。
空中戦の高さや強さは、その面からもどんどん高めて行かなければならないでしょう。

しかし、同時に「経験」の重要性もくり返し述べています。
ピッチの中での経験は、具体的なスキルに関してのディティールであり、1対1の戦い、
駆け引きにおいてはそういったスキルが有効なのだ、と。
そしてさらに重要なのが、「ピッチの外での経験」であり、それは試合の中での状況判断、
時間空間の枠組みの中で、「自分達」が今どういった状況の中にあるか瞬時に把握し最善の
選択、決断を重ねて行くこと、個人のプレーでもチームとしてどう戦って行くか、を的確に
決めて行ける能力能力であり、そこには「人間的深さ」が求められる、と名波の例などをあげながら
述べています。「サッカーは成熟した大人のスポーツである」「サッカーでは人間性も重要」と。
そのへんは、ぼくはまったくもって賛成なんですね。
経験という要素は、決して「オカルティックなもの」じゃなく、具体的なものです。

また、これも前にも書いたけど、ピッチの外でのチームのまとまりがピッチの中に及ぼす
影響の強さという面があります。
マリナーズのルー・ピネラ監督は、そのことを「監督としての仕事で最も重要なこと」としています。
トルシエもまた、そういった面に大きな比重をかけます。
そういった面で果たす「ベテラン選手」の好影響、ということは決して無視してはならないと思います。

それと・・・

>小野にしろ本山にしろ、単独で突破する能力があるから相手にプレッシャーをかけて、DFラインを下げることが出来る

ぼくは、小野だから単独突破しなくてもいい、と書いたことは一度もありません。
小野も、必要な時にはそれもしないと相手に怖さを与えきれないと思うし、小野は自分自身が
「アタッカー」になることをもっとしないといけない、と思ってもいます。
コメントを見る限り、小野自身もそれはわかっているようですし、小野の能力からそれほど心配はしていませんが。
あのレスは、サイドの選手の起用に関して、そこに主眼を置いた起用、そこに第一義を置いた起用をする
必要性があるのかどうか、に関してのものであり、ぼくの考えは「否」である、ということです。

もうひとつーテストマッチの見方のひとつとして。
 glider E-MAILWEB  - 01/7/7(土) 12:17 -

引用なし
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   > コンディション劣悪のパラグアイに何が出来たから、そしてそのパラグアイに完敗したユーゴに何が出来たからといって意味があるとは思えない

もうひとつ、言っておきたいのは今回のパラグアイはそこそこ力のあるチームだったと言うこと。
フル代表の完全なレギュラーは、チラベル、カニサ、エンシーソの3人くらいだけど、
他の選手もほぼ代表グループの常連であり、中でもガビラン、クエバスは期待の新星。
フェレイラは、リベルタドーレス杯でも活躍したセロポルテーニョの文句なしの司令塔。
ガビラン、カセレスはわざわざヨーロッパから呼ばれた選手。
南米予選を戦うチームと同じ戦術をきちんと消化し、マルカリアン監督は「スピードではこっちのチームの方が上」
と自信をみせるチーム。パラグアイは、アジャラ、ベニテス、アクーニャらの後に続く世代の
強化を重要課題にして取り組んでもいて、そういう意味でも「期待のチーム」でした。
そして、サイドを使ったカウンターアタックが得意なパラグアイの左サイドのカニサは
南米予選のチームの左サイドのプレイヤー。

それでも、このパラグアイが「本気のパラグアイ」であるわけではない。
それほどコンディションが劣悪だったとも思わないけれど、
やっぱりアウェーの、テストマッチでの戦いなわけです、当然。
W杯の予選と同じように準備もして戦ってくるわけじゃない。
そしてそれは、日本もやっぱり同じですね。
日本代表もまた、テストマッチ(大会だけど)として、個人でもチームでも課題を持って取り組み、
そのテーマに沿って、試合をしているのです。
そういう所を予想し、観察し、発見し、やろうとしていることと現在の段階のギャップを見て、
試合後の選手のコメント等と照らし合わせ、チームの状態や先々を推察するのも楽しみのひとつです。
「何ができたか、できなかったか」は、そういう面からみるべきものであり、
むろん相手の状態次第ということはつきものですが、まずは相手がどうであれ、
チームとしてはどうであったか、どういう段階なのか、が重要。
そういう意味では、日本代表はまだ先のあるチームだ、ということがわかったキリンカップでした。
そして、その自覚もあるチーム。当たり方ひとつ取ってもサンドニの時とはえらく違う。
本人達はマスコミが言うように「できあがった」なんてこれっぽっちも思っちゃいない。

ユーゴは、けっこうヒドかったけど、それでもあの「ユーゴ代表」を途中から完全に
「動くコーン」のようにして自分達の練習をする日本代表を逞しいな、と思いました。
余計な楽観視も悲観視も無用、とぼくは思うし、指摘すべき所はし、できていることは認めて
応援して行くのが良いと思います。時には「いいぞ!」ということも必要。
課題を持って「自分達の練習」をした代表を、ぼくは誉めたい。
いたずらに勝敗ばかりに左右されず、そういうことはどんどんやって欲しいから。

Re(1):もうひとつーテストマッチの見方のひとつと...
 kind E-MAIL  - 01/7/7(土) 13:55 -

引用なし
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   すいません、レス書いたフロッピー忘れました(汗)。えーと、とりあえず例の
「ラインブレイク云々」の前に説明が不足しており「コンフェデ、キリン杯を
通じての感想」と受け取られかねない書き方をしたことの反省、その上で
自分としてはボランチに割く人数は2枚が限度であろうということ
(前線へのプレッシャーの掛け易さ)、5バック気味に守る現在のシフトでは
縦への推進力が絶対に必要だということ(事実5バック気味になった布陣で
日本はまったく決定機を作り出せていない)、その為には3バックに
カバーリング能力に長け、単独でのボール奪取が可能な人材が必要になる
であろうということ・・・

等々を書いてきたんですが(汗)。月曜までまってくださいまし。
えーとそれまでこちらにレス。

>もうひとつ、言っておきたいのは今回のパラグアイはそこそこ力のあるチームだったと言うこと。

>それでも、このパラグアイが「本気のパラグアイ」であるわけではない。
>それほどコンディションが劣悪だったとも思わないけれど、
>やっぱりアウェーの、テストマッチでの戦いなわけです、当然。
>W杯の予選と同じように準備もして戦ってくるわけじゃない。
>そしてそれは、日本もやっぱり同じですね。

異論アリです。チームとして、ボールホルダーが持った瞬間の周囲の動き出しの早さと質、共有するイメージ、すべてにおいて継続性に欠けていたように思います。チームとして有機的な攻撃が出来たのは前半の数回だけではなかったでしょうか?「どの程度強いのか」などという議論は水掛け論になりそうですが、いずれにせよ「強いチーム」でないことは明白。それに、向こうはW杯予選という「本番」がある上での「テストマッチ」でも、日本にとっては違う。日本には「本番」はW杯本戦までない。だからこそ僕はあと5試合「強いチーム」とのアウェイ戦を組んで欲しいのですね。この程度の相手で何が出来たと言っても、それが本番へ向けた調整の一環に成りうるのか、あまり楽観視は出来ません。

この試合で確認できたことは、小野がある程度フリーになれば極めて精度の高いパスが供給できること、中田浩二ー森岡ー松田のF3では高い位置でフラットになりきれずオフサイドラインが後退してしまうこと、松田のマンマークはそこそこ安定してきたこと、柳沢の一瞬の動き出しは世界レベルのものであること、など玉石混合の様相を呈していたように思います。

とはいえ、やっぱりパラグアイの組織的な攻守は継続して観られず。1点目はDFが三枚居ながら全員柳沢の動きに置いて行かれているし、小野へのプレスも甘い。2点目は小野と森島のコンビから柳沢の上手い動きだしで取った点ですが、DFラインの統率がバラバラだったことも一つのポイントでしょう。フラットにするのか、スイーパーが柳沢を観るのか、どっちつかずのポジショニングをとったカニサのお陰で裏に決定的なスペースが生まれた。その割には、そんなパラグアイ相手にもガビランとフェレイラに二人でカットインされて川口を破るアウトサイドシュートを放たれるなど(柳沢の2点目直後のシーン)、決して「完勝」といえる内容ではない。テンションやコンディションがこれだけ違う相手とやって明白な差を示せないようではまだまだ楽観は出来ないですね。


まあ、選手達はまったく楽観していないようだし、それだけは非常に良いことなのですが、この程度の相手とは絶対に当たらないのがW杯本戦。もう数試合、あのサンドゥニやコルドバのような極限状況に置いてやって欲しいんですよね、僕としては。ああいう試合を経験し、世界レベルとの差を肌で感じることこそ進歩への早道。幸い、稲本も小野も川口も海外移籍するようだし、欧州での試合にはすぐ駆けつけられる。協会の交渉の腕の見せ所だと思うんですけどねー・・・・。どうせやんねーだろーなー。


>応援して行くのが良いと思います。時には「いいぞ!」ということも必要。
>課題を持って「自分達の練習」をした代表を、ぼくは誉めたい。
>いたずらに勝敗ばかりに左右されず、そういうことはどんどんやって欲しいから。


そういうことはgliderさんにお任せした方が良さそうです(笑)。僕は基本的に性格歪んでる方なんで・・・(笑)。こんな奴が大手振って大通り歩くのはあまり良いことではないだろうし(笑)。

つーことで、レス月曜までお待ち下さりませ。

Re(2):もうひとつーテストマッチの見方のひとつと...
 glider E-MAILWEB  - 01/7/8(日) 4:22 -

引用なし
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   日曜、月曜と仕事(もう今日じゃん!)と仕事なんで、月曜のレスのレスは火曜以降になると思います。
別にいつでもいいっすよ。急ぐ必要はないんで、ゆっくりどうぞ。

>いずれにせよ「強いチーム」でないことは明白。それに、向こうはW杯予選という「本番」がある上での「テストマッチ」でも、日本にとっては違う。

別に弱くはないですよ。あのパラグアイ。
でも、向こうには向こうの事情があるんであって、「もっと真剣にやってくれ」たって
仕方ないし、こっちだってそれほど真剣勝負してたわけでもない。
テストマッチなんてそんなもんです。

パラグアイ戦も先制点を取るまでは御指摘の「ボールホルダーが持った瞬間の周囲の動き
出しの早さと質、共有するイメージ」もちゃんとしてた。良かったと思いますけど。
その後、明確にペースを落とし、テンポもずいぶんノロくなるけど、あれは狙い。
はっきりわかりすぎるくらい、あからさまにやってる。
そして、はっきりとした追加点のチャンスにはちゃんとみんな動きだしてる。
そういう所を意識的にやるようになったことこそを認めなければならない。

キリンカップではコンフェデで明らかになった攻撃の弱点、遅攻になると形にならない、
って所をなんとかしようとしていたと思うし、試合の流れの中でのペース配分にも気を
使ってやってたわけだし、みんなJリーグの疲れもあって、そんなガンガンくる相手でも
ないし、でそういうふうにやってた。
「遅攻になった時の構成力」や「流れの中でのペース配分」は前からあった日本の課題
であり、ある程度試合をコントロールできている状況の中で、いつもなら早く縦に入れ、
スペースに動いてカウンター気味に優位を作る、って時にも「あえて」戻して組み立て直す、
ってことをさんざんやってたと思うし(たいくつだったけど)、
まだまだそれがうまくできないのは今の状態ではしょうがないと思うし、別に心配もない。
特に相手のデキが悪すぎたユーゴ戦なんかはその傾向が顕著に出てた。

「テスト・マッチ」に常にベストの状態で90分フルに力を出すことを望むのは決して
正しいと思わない。時間的なチームの段階があり、チーム作りがあり、「調整」があるんですよ。
だから、ポルトガルはフランスにアウェーで4ー0で負けたって、たいして騒がない。

本番まであと1年、今から極限状態を作る必要性もあまり感じません。
ジャケも言っているように、「チームは生き物」であり、ピークは本番に合わせなくてはならない。
10月の欧州遠征があり、来年にはまた出かけても行くだろうし、コンディションを
うまく調整しながら、チーム作りを一歩一歩着実に進めて行くしかない。
今、どういう状況なのかどの段階なのか、を見極めない批判は、チームにとっては単なる
「雑音」になってしまう。去年のマスコミがそうだったように。
必要な時に、ちゃんと批判も聞いてもらうためには、良い時には良い、今はそういう段階
で、やっていこうとしていることはわかった、と言うこともしなければならないとぼくは
思うし悪い方にとってあげつらってもしょうがないと思う。
「南米予選2位チームのレギュラー」カニサにさえも中途半端なポジションを取らせた、
のが小野と柳沢のコンビネーションなんだから。

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