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▼Daiさん:
レスが遅れ大変失礼しました。内容の濃い、しかも大変長文のご返事をいただき有難うございます。
>高次元でバランスした総合力を持つ選手を、均等に配置しているのが現代サッカーであり、ボールへの対応・カバーリングの連鎖を重視しているのが現代サッカーであると思えます。
私がフォーメーションに対する考えを新たにしたのは、ヤフーのリゾームの議論が切っ掛けでした。オートマティズムの元、ポジションチェンジを繰返しながらゾーンを伸縮させ、新たなバランスを構築して速いサッカーを目指す、という主旨だったと思います。
当時、私は非常に斬新な印象を持ちましたが、そのままの形でないにせよ、サッカー先進国では既に実現されていると言う事でしょうか。
リゾーム論を目にしてまず思い浮んだのが次の2点です。
1.従来のポジション名と選手とのリンクを切離さなければならない。
2.選手の能力の均一化。高次元でバランスした総合力の有る選手が不可欠。
と言う事でした。
1.についてはグライダーさんへのレスで触れましたが、ポジションチェンジを繰返す選手にとって、ポジション名は無意味です。この事は多分に意識的な問題ですが。
2.については、非常に大きな問題を含んでいると思います。
理論をそのまま延長していけば、理想のチームには、優秀なゴールキーパーと、均一で高度な能力を持つフィールドプレイヤーが必要になります。そうでなければポジションチェンジを繰返した結果、フォーメーション(ポジショニング)に大きな弱点が生じてしまいます。
もしそのような理想のチームが作れたら、初期フォーメーションに頭を悩ます必要も、選手交代に頭を悩ます必要も本当に無くなってしまいますね。
しかし、もし仮にそのような理想のチームが出来たとして、敵味方ともそのような状態に成ったとき、求められるアドバンテージは、高い総合力の上に上積としての個性的な能力を持った選手になります。結局総合力と個性(特技)との追いかけっこに成ってしまいます。
やはり理論的にどこかおかしいと感じます。
現実的には、選手個々にはその能力にばらつきが有り、高い総合力を希求しつつも、多様な個性(特技・弱点)を持った選手の集合体としてのチームを作るしかありません。
その前提の上で、ボールへの対応・カバーリングの連鎖を重視し、高いスピードを持った現代サッカーを実現するには、その連鎖を、ポジションチェンジによって生ずるであろう弱点を避けあるいはカバーし、選手の個性をより活かす方向性を持った連鎖、としなければ成らないはずです。
さらに、現実のサッカーではその連鎖が永遠に続くわけではなく、プレーが止りリスタートが有ります。しかも結構頻繁に。
キックオフのデフォルトと、リスタートのデフォルトと、たとえ違うにせよ、監督がどのようなゲーム戦略の基に、どのような個性を持つ選手を、どのようにバランスさせポジショニングするかと言う事は、ゲームにおいて非常に大きな要素ではないかと思っています。
>現代サッカーはどんどん画一的になってきていますね。フォーメーションも選手も。極端な例に感じられたかもしれませんが、現代サッカーのスピードというのはもうそのぐらいのことを要求しています。
上に記したことを基に、特に「画一的」と言う部分に本当にそうなのかと言う疑問を感じます。あるいは「画一的」で良いのかと言う疑問です。スピードについては同感ですが。
しかし、Daiさんが個性に付いて触れた( )内の部分や下のご意見を読むと
>デフォルトフォーメーションによる制約の基に、何らかのベクトルを持った、ボールへの対応・カバーリングの連鎖なのであろうというのは私もそうだなと思うのですが、そのデフォルトの部分がどのチームも似てきてるんですよね。それに流れの中ではデフォルトに戻ることがあまりないのですよね。さらにデフォルトというのがフォーメーションではなくもっとゾーンバランスやブロックバランスのような意識になってきてるんだと思いますし、それをベースに個人、個人の能力の部分が大きくなってきてますね。
ほとんど変らないご意見なのかとも思います。
私も352・442など数字を使ったフォーメーション論には、ほとんど意義を感じません。またそれがゲームの中で激しく変容している事は認識しています。
また、その他のご意見に付いて、うなずける事が多く非常に参考になりました。
にもかかわらず、デフォルトフォーメーションの重要度に付いて意見のくいちがいが出るのはなぜなのだろう。単にフォーメーションと言う言葉の受取り方の違いなのでしょうか。
何れにせよ、意に添わぬフォーメーション談義にお付合い頂き有難うございます。また本職のサッカー指導者の方の指導を受けられるなど、望外の喜び、感謝致します。
>さらに、実際にピッチで描かれている事象が、フォーメーションでは説明し難く、
これは個人戦術やグループ戦術で成り立っているのでは?と思わせることが多々あるわけです。
この事について是非教えて頂きたい事が有ります。日を改めて一文書きますので宜しくお願いいたします。
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