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ラインディフェンスの破綻した理由は何かといえば
それは展開が早くなりすぎて、あまりにもめまぐるしく状況が変わるから、パサーの状況によってラインを綿密にコントロールなんてことそのものが不可能になった。
といえると思います。
そして、一歩踏み込んで何故展開が早くなったかといえば
「トップ下というポジションがなくなったから、もっと言えばCMFが出現したから」
だと個人的には思っています。
ラインディフェンスといえばサッキの影響でフラット4で
さらにコンパクトエリアを目指すことから3ライン構成で中盤をフラットにした4−4−2で形成されてきました。
つまりオフェンス、ディフェンス共にこなせる高い総合能力を必要とするCMFというポジションが出来ました。
フラット型4−4−2、CMFといえばプレミアリーグですよね
それでプレミアの試合を見た印象なのですが
とにかく展開がめまぐるしく変わる変わる
私が、先ほど展開が早くなったのはトップ下がなくなったせいだといいましたが
それはボールを落ち着けるポジションがなくなったという意味なんです
(だから、ホントは別にボールさえ落ち着ければ、トップ下じゃなくてもいいんですけどね、ボランチでもサイドでも)
で、フラット型4−4−2って中盤の4人の仕事がかなり均質で
4人とも互換が効く部分があるんですよね。
それは仕事が均質な分やりやすいし、選手個人の能力を発揮させやすい
そして、なにより戦術として機能させやすい
というメリットがあるんですけど
その分ボールを落ち着ける人がいないから展開がやたら早くなるんです
プレミアは、4−4−2同士の正面激突ですからね
その傾向はさらに強いです。
それで、プレミアは現在フラット型の4−4−2を取っているチームがかなり多いにもかかわらず、ラインディフェンスを採用しているチームはアーセナルくらい?しかいないんじゃないかな。
別に、ラインディフェンスではなくても現在のプレミアの得点シーンを見てもDFの集中力が切れているとしか思えないようなシーンのオンパレードなんですよね
試合全体を見た印象では、はっきりいってプレミアリーグのディフェンダーのレヴェルはかなり高いと思います。(当然か・笑)
にもかかわらず、完璧な集中力切れによる無残な失点
この2つをかけて得られることは、極度に展開が早くなりすぎてレヴェルの高いディフェンダーでさえ1試合通して集中力を保ち続けることは難しくなっている。
ということとだと思います。
そのような展開が早すぎて普通のディフェンス方法?でさえ難しくなってきている状況で綿密なラインディフェンスをする事は正直不可能に近いです。
(そのようなめまぐるしく展開が変わるサッカーで、パサーの状況によってラインを上下動といわれても、ボールホルダーも次々かわりますし、選手も次々飛び込んできます、もう綿密なラインコントロールは不可能ですし、高いラインは簡単に裏を取られます)
ただ、マンチェスターUはサイドを起点とするよう意識していて
おかけでその傾向は緩和されていますね。
それともう1つ
「ラインディフェンスを成り立たせる程度にパサーのプレー制限を行うには、前線に6人では足りない」
前線に6人というよりも中盤に4人では相手に1人交わされるともうフリーですからね
またマンチェの例ですが、よって中盤のディフェンスはディレイ中心になっていると思います。
また、ディフェンダーが1人飛び出し、フォアチェックに行き、残り3人で守る(1人カバーに入ることもありますが)という形もしっかり出来ています。
マンチェスターUはフラット型4−4−2の発展形を見せてくれたと思うのですが
このシステムは中盤の4人の仕事が均質すぎると思うんです。
マンチェのように、例えばサイドを特化させるなどしてちょっと役割を分担した方がいいですね。
逆に3−4−1−2は中盤の5人がトップ下、サイド、ボランチ、と役割分担されすぎて硬直した組織になってしまう可能性があります。
これは、どう役割分担を緩めていけるかが勝負ですね。
(例えば、トップ下と左サイドとかボランチと右サイドなどですね、アジアカップの日本は左サイドとボランチですね)
えー、話がそれましたね、なんか(笑)
えーと、以上のような理由で4−4−2の高純度ラインディフェンスつまりフラット4は現状よほど工夫しない限りは実現は難しいのではと思います。
(キエーボなどは頑張ってますが、アレはセリエのほかのチームが高純度のラインディフェンスになれていないせいもあると思います)
次にトルシエのフラット3とその変換を書きますね
PS 4−4−2や3−4−1−2などシステム名が出てきますが、あくまでおおまかな 傾向としてこうなりやすいということですので、その辺はご了承ください
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