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フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/8/29(水) 23:30
  フラット3とラインブレイクー余談 glider 01/8/30(木) 0:14
  Re(1):フラット3とラインブレイクー余談 hjro// 01/9/3(月) 2:36
   Re(2):フラット3とラインブレイクー余談 glider 01/9/4(火) 22:05
   Re(3):フラット3とラインブレイクー余談 hjro// 01/9/6(木) 1:27
   Re(4):フラット3とラインブレイクー余談 kind 01/9/7(金) 4:39
   Re(5):フラット3とラインブレイクー余談 glider 01/9/10(月) 16:07
  Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 きょう 01/9/6(木) 21:06
  Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/9/10(月) 15:41
   Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 きょう 01/9/15(土) 16:24
  Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/9/17(月) 17:19
  Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/9/17(月) 18:29
  Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/9/18(火) 10:40
   Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/9/19(水) 19:40
   Re(4):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/9/23(日) 6:44
   Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/9/28(金) 15:44
   Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/9/29(土) 13:37
   Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/10/4(木) 0:51
   Re(8):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/10/4(木) 16:17
    Re(9):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 GAITI 01/10/10(水) 17:34
    Re(10):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/10/11(木) 6:34
   日本の戦術とシステム GAITI 01/10/10(水) 17:58
   スピードによって「形」は無意味になった glider 01/10/11(木) 6:28
   日本の独自の事情 GAITI 01/10/12(金) 20:33
   Re(1):日本の独自の事情 野球人 01/10/13(土) 1:04
   Re(2):日本の独自の事情 glider 01/10/13(土) 4:01
    Re(3):日本の独自の事情 野球人 01/10/15(月) 4:38
    なげー(笑) kind 01/10/15(月) 16:19
    Re(1):なげー(笑) glider 01/10/17(水) 6:39
     Re(2):なげー(笑) kind 01/10/17(水) 12:41
    Re(4):日本の独自の事情 glider 01/10/17(水) 6:19
    Re(4):日本の独自の事情 mitsu 01/10/18(木) 13:02
    Re(5):日本の独自の事情(長すぎます、失礼) 野球人 01/10/18(木) 22:00
    Re(6):日本の独自の事情(長すぎます、失礼) GAITI 01/10/19(金) 16:30
   Re(1):日本の独自の事情 glider 01/10/13(土) 4:28
   Re(2):日本の独自の事情 glider 01/10/14(日) 9:08
   日本の取るべきサッカースタイル GAITI 01/10/15(月) 18:53
   Re(1):日本の取るべきサッカースタイル GAITI 01/10/15(月) 19:26
   トルシエの方向性 seri 01/10/16(火) 11:15
   Re(1):日本の取るべきサッカースタイル glider 01/10/17(水) 7:06
   Re(2):日本の取るべきサッカースタイル GAITI 01/10/17(水) 19:00
   Re(3):日本の取るべきサッカースタイル glider 01/10/18(木) 16:59
  Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 anybodydo 01/9/18(火) 23:19
   Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/9/19(水) 5:26
   Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 anybodydo 01/10/8(月) 17:03
   Re(4):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 hjro// 01/10/9(火) 1:08
   Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/10/9(火) 17:42
   Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 hjro// 01/10/11(木) 0:42
    Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/10/11(木) 7:26
   Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 anybodydo 01/10/10(水) 22:28
   Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 hjro// 01/10/11(木) 1:55
   Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 glider 01/10/11(木) 7:54
   Re(8):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾 mitsu 01/10/12(金) 12:45
   欧州遠征雑感 glider 01/10/14(日) 8:56

フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/8/29(水) 23:30 -

引用なし
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   現状の日本代表をどう評価するか、については意見の別れる所ですね。
ぼくとしては、矛盾を内包しつつも理想形も見え、到達点は見えつつも現状との差の大きさに不安を抱えているといった所です。

ではその「矛盾」について言及します。

トルシエ自らも語っているように、このトルシエ式フラット3は「ボールオリエンテッド・ゾーンディフェンス」です。
まずボールありき、ということですね。
ゾーンバランスを保ち、コンパクトな前後の距離と各選手間の距離を維持することで、その中でのボールの位置とその流れ、相手選手の位置と動き、その予測、組織だったボールの動きへの反応の約束事、そうしたことからその「ボールオリエンテッドな」攻撃的守備をしやすくします。
そうして保たれたゾーンバランスと選手間の緊密な距離によってそこからの速い攻守の切り替えもそのことで可能になります。

システムの要は、ゾーンバランスとその「組織だったボールの動きへの反応の約束事」で、それはつまりボールの動きによってゾーンの移動と収縮をし、そこでボールを取り戻せずとも次、また次とこれが守られている限りはプレッシャーがかかるということになります。

もちろんこれは理論にすぎず、相手の動きがこちらの予測と反応速度を上回ればプレッシャーをかいくぐられ、フリーでボールをまわされますね。
しかしそれはどのような組織を持ってしてもどうしようもないことです。
だからといって完全なマンマークでもしようものならば、そのような相手に対してどうなるかは歴然です。
90分に渡ってそのような守備をするのは、集中力、体力で相手を大きく上回らねばならないのです。
では、ゾーンに入ってくる相手をマークする通常のゾーン守備をすれば?
それは、一局面では守れる確率を高めるかもしれません。
しかし、こちら側の組織は広げられることにもなります。
フリースペースを生む確率と、ボール奪取をした時の攻撃への切り替えが遅くなることは妥協せねばなりません。

つまりはどのようなシステムをとるにしろ、メリットデメリットは存在するということです。
そしてトルシエ・ジャパンは上記のような「ゾーンバランスド・ボールオリエンテッド・システム」をとっているわけです。
そうしている以上は、絶対に守らねばならないことがあります。
それは「自分が主体で守る(守ろうとする)、積極的な気持ち」です。
「常にアグレッシヴにボールを狙って行く気持ち」です。
「読み、予測し、自信を持って迷いなく積極的に動く、前向きな気持ち」です。
それが失われればどのような結果が待っているかは、はからずもサンドニで証明されてしまいましたね。

さて、少し話しが外れました。
現在のシステム的な問題点を、率直に言います。
上記のようなシステム特性がある以上、現状のライン3には矛盾があります。
ラインブレイクが遅すぎるとぼくは思うからです。
最終ラインの前、中盤の深い所にボールを出された場合、ボールサイドにコンセントレートしがちなこのシステムの特性上、例えばサイドにボールホルダーがいて、そこで奪えずに素早く中央に出されたような場合にはMFよりもバックの誰かが行った方がずっと速い時があります。
本来そのゾーンを担当するMF(例えば戸田)がラインをカバーし、1stプレスにはバックスが行く方がずっと理にかなっていることが。
しかし、今の3バックスは、こうした時にもまずフラットにラインを作ります。
ゾーンを移動・修正し、「ライン」を作ります。
それからまだ相手にプレッシャーがかかっていなければブレイクする。
でも、それではもう遅いのです、多くの場合には。
なぜ、まずラインを作るのか?
むろんラインを形成し、相手に対して牽制をかけることのメリットはありますし、それも理解はできます。
しかし、ラインは何も3人でなければならないわけではありません。
ラインは何もDF登録された選手だけが作るべきものでもありません。
後ろから走り込んでくるのが見えているのに、そこにボールが出そうなことがわかっているのに、3人でラインを作る必要などないと思います。
MFだろうがDFだろうが、最も早く行けるものが行くべきです。
行かないのはシステムが本来的に要請することと矛盾しています。
そしてそれは、サイドの深い位置、3バックスの外のゾーンにもまったく同じことが言えると思います。
それをしないから、SHが縦の長い距離を見なければならず、結果的に中盤の人数が足りなってプレスがかかり切らず、押し込まれている。
3ー5ー2、3ー6ー1のSHはSBでなくMFでなくてはなりません。
押し込んでいる時に限定的にウィング的になることはあっても、押し込まれた時間帯に限定的にSB的になることはあっても。
3バックスの外の守りを恒常的にSHが担当するようなことは「守備的」ではなく「負け的」です。

オフサイド・ルールを活用することは、必然的なことです。
コンパクト・フィールドを実現するためには、ライン操作と押し上げが必要です。
相手FWとの駆け引きも重要なことです。
しかし、それに囚われてはいけません。
まずは、ボールに対しアグレッシヴにアプローチすること、素早く反応することが第一だと思います。
特にそういうシステムなのですから。
大きなサイドチェンジに対しても、もっともっと速く反応できるはず。
セイフティ・ファーストに行くばかりに、人数が揃っているのにプレスがかからない、なんてケースも見られる。
もっと思いきって自信を持ってボールの流れを読み、予測し、先に動こうとしなくてはならないと思う。
ゾーンの移動、収縮・拡散、ボールと相手の動きへの予測とアプローチ、まだまだ遅すぎる。
もちろん、判断の速い展開の速い強豪のサッカーに対する慣れ、そういうレベルの戦いへの慣れということはあるでしょうが。

フラット3とラインブレイクー余談
 glider E-MAILWEB  - 01/8/30(木) 0:14 -

引用なし
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   ぼくにはこんな経験があります。
ぼくは、浅間山の麓で行われたあるサッカー大会に、知り合いに誘われて参加しました。
3バックの右で出たんですが、即席チーム故にコンビネーションもなく前半は相手にやられまくりです。
特に、両サイドに広く張り付かれ、バックスの外を攻められました。
そこでぼくはハーフタイムにSHの選手にとにかく相手のウィングを潰してくれるように頼みました。
相手がサイドでボールを持ったらとにかくハードに当たりに行ってくれ、と。
そうして後半はなんとか守ることができましたが、得点はできずに負けました。
それは、このままじゃどうにもならないからとりあえずこれ以上はやられないようにしただけだったのです。
相手と勝負したのではなく、やられすぎないようにしただけです。
天と地以上にレベルの差はあっても、草サッカーでも代表でも同じようなことが起こることがよくあります。
2試合目、開き直ったぼくは相手のサイドの選手に対し、思いきり削りに行きました。
SHには「下がるな」と言い、DHとCBに「縦を見てくれ」と頼み、サイドにボールが出そうになると、多少高い位置だろうがダッシュして1stプレッシャーをかけ、奪えれば縦に持ち込みました。
おかげで足をつり、ゼイゼイになりましたが、相手はぼくのサイドを攻撃するのをあきらめました。
守備も攻撃的な気持ちがすべてだとぼくは思います。

ラインブレイク。
走り込んでくる相手とボールの動きへの予測から、ライン後方への早めのブレイクに関しての進歩がここ数戦で見られています。
特に松田はコンフェデ杯決勝でのプレイで自信をつけたのか、そうした判断に迷いがなくなったように思います。
それを、前にも外にももっと。
松田の起用に際し、トルシエがその前への積極的なアプローチに期待していることは明白です。
森岡も中田もここの所、前へのブレイクに対しての積極性が見られます。
それなのにまずフラットにラインを揃えてから、というのはいかにも前時代的。
そんなことをしているから、ブレイクしてダーっと行って、簡単にはたかれて慌てて戻る、というようなことになっている。
それでは無意味です。
あくまでも「3人で」フラットにラインを作ることに固執するなら、ぼくは「フラット3」に反対です。
くり返しになりますが、それはこのシステムが本来的に要請するものと矛盾しています。

相手の3トップ(1トップ・ダブルウィングを含む)を視野に入れ、変型4バックを内包した波戸の起用(それ故の中田浩二の定着)までは理解します。
押し込まれた時間帯での限定的対処として5バック化も視野に入れておくことも理解します。
しかし、両サイドの深い位置の守りをSHの恒常的な必須にすることは理解しません。
我々サッカーファンが小野や中村や本山や、ひいては広山の起用を求めるのは、「日本的スターシステム(byトルシエ)」ではなく、トルシエ・サッカーが持ち込んだその「哲学」を支持してきた故であり、「創造性」の勝利を望んでいるからに他なりません。
創造力のないサッカーなんか金輪際見たくはないのです。
それと同時に勝利をも望むのは、ファンとして当然のことだと考えています。
94年、ブラジルはワールドカップで優勝しました。しかし、ブラジルのファンは、「サッカーがつまらなかった」と批難しました。
そんなの当たり前のことです。
この後進国で、そのふたつを同時に満たすことがいかに難しいことかくらいはぼくにもわかります。
しかし、そのふたつのバランスがあまりにも崩れれば、非難されてしかるべきとぼくは思う。
そのことはハッキリとトルシエ監督に理解してもらわねばならないでしょう。

Re(1):フラット3とラインブレイクー余談
 hjro//  - 01/9/3(月) 2:36 -

引用なし
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   あまりに、レベルの高いカキコミだったので、レスをつけようかどうかあぐねつつ、きょまで来ちゃいました。
ヤフー掲示板「日本代表、世界に向けて」も併せてロムさせてもらってます。

glider さんがおっしゃっていることは、数日間かけて、だいたい理解できたと思います。
そして、それは以前フジテレビの「すぽると」 という番組でクライフが日本代表について言っていた事と、ほぼ一致していると思われます。
「最終ラインが時として、人数が余っているにもかかわらず5バックスになっている、非効率だ。」「そして、人数を割いて押し込まれた状態で守備をするため、攻撃にスムーズに移れない。」「効率よく戦うために、早い段階でボールを奪いに行かなければいけない。」など。
最終ラインはおっしゃるように、「2」でも「3」でも「4」でもいいと思います。
その局面局面で変えていくのが、最善の方法。
特にカウンター攻撃の場合、対戦相手がうまければうまいほど強ければ強いほど、展開も早いし、オフサイドラインの裏を取るのもうまくなる・・・。
だからこその、中盤のプレス、ですよね。
ただ、プレスが先かラインが先かというと、同時に行われなければならないです。
どちらが遅くても決定的な場面になり得ます。
これは理想論に過ぎませんか?
glider さんがおっしゃるのは、それから一歩進んで決定的な場面に追い込まれそうな時はとにかくDFでいいから出来るだけ早い段階でプレスをかけなさい、そしてそのDFによって出来た穴はMFで埋めなさい、ということですね。

トルシエが指導者として優れているのは、微細なマニュアルを作り動きをオートマ化し、妥協を許さず徹底したことにあります。
それは、まじめで従順な日本人の性質にとっても合ってたと思うんです。
ところが、それを徹底したことによって基礎点で合格できるようにはなったものの、個人でものを考え対応をするということが、しづらい環境に思えてしまう。
第1段階として、基礎点は出来た。(70点?)
第2段階としては、基礎点に上積みする個人レベルでの経験値なんでしょう。(+30点?)
トルシエの中では、第2段階まで折込済みだと思うんですよ。
2バックスはアジアカップで経験させてますから・・・。
ただ、それを今の段階で選手たちが消化しきれてないと思います。

・・・、とここまで書き込んで、意識が混沌としてきました。
(やばいです、へんなこと書き込んでるかも・・・。)
もう、寝ることにします。

Re(2):フラット3とラインブレイクー余談
 glider E-MAILWEB  - 01/9/4(火) 22:05 -

引用なし
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   ▼hjro//さん:

>クライフが日本代表について言っていた事と、ほぼ一致していると思われます。
>「最終ラインが時として、人数が余っているにもかかわらず5バックスになっている、非効率だ。」「そして、人数を割いて押し込まれた状態で守備をするため、攻撃にスムーズに移れない。」「効率よく戦うために、早い段階でボールを奪いに行かなければいけない。」など。

なるほど、クライフがそんなことを言ってましたか。
ぼくはその番組、見のがしてしまいました。残念。
にしても、まったく賛成です。さすがクライフ、一発ですね。
そう、守〜攻への切り替えが遅い、無駄に人数ばかりがいる、アプローチが遅い、非効率。
わかりやすく簡潔。おっしゃる通りで、一言もありません。
こっちはそのことを言うのに、こんなにグダグダとわかりにくい長い文章書いて、hjroさんに数日も考えさせてしまったのに、
クライフさんってば、そんなに簡単に一発で言っちゃうなんて(笑)
オランダは、クライフ監督にするしかないでしょう(無理かなあ)


>それから一歩進んで決定的な場面に追い込まれそうな時はとにかくDFでいいから出来るだけ早い段階でプレスをかけなさい、そしてそのDFによって出来た穴はMFで埋めなさい、ということですね。

そうです。時間的にその方が格段に早いことが多いし、決定的な場面になりそうな時だけでなくそういうやり方を「常態」にして欲しいのです。
クライフの言う、「もっと早い段階でボールを奪いに行かねばならない」ということですね。


>ただ、それを今の段階で選手たちが消化しきれてないと思います。

JOMOカップ見ました?
松田、よかったですね。
コンディションが良いのか、精神状態が良いのか、ずいぶんと積極的でした。
あと、別の部分で波戸もけっこう良かったです。いろいろと考えてるんですね。
そしてあいかわらず柳沢も良かったですねえ。
JOMOカップでは、個人的に小笠原の絶不調ぶりが気になりました。
ピッチ上のシケインですね、あれじゃ。
中村も、好調とは言いがたい。代表に呼ばれなくても不思議じゃないくらい。
アレックスも、前日の試合も含め個人的にはあまり良いとは思えませんでした。
なんだかここの所代表戦に出ていた連中とそうでない若い連中の間で差が出てるような気もします。
こんなこと言うとまた怒る人がいるだろうけど。
あ、でも久保は出てましたっけ?
久保はあのままじゃヤバいと思います。
ボール持った時の体勢が良くないんじゃないかなあ。
まあ、ともかくだいたい30人くらいに絞られた代表選手達、頑張って欲しいですね。

Re(3):フラット3とラインブレイクー余談
 hjro//  - 01/9/6(木) 1:27 -

引用なし
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   >こっちはそのことを言うのに、こんなにグダグダとわかりにくい長い文章書いて、hjroさんに数日も考えさせてしまったのに、

考えてしまった、というより、サッカーそのものをやったことのない人間が(しかも、ルールさえよく知らない人間が)不用意で的外れな発言をしてしまってはいけない・・・と。
クライフのインタビューは、厳しい意見が多く、お客さん的発言が多い各国・各クラブ・マスコミ関係者の発言と一線を隔してました。
最初は、「代表すごいですね、○○選手は欧州でも通用する。」などと浮ついた発言を期待してたんです。だから、「何?この人?」って感じでした(^^;
特に、「アグレッシブにボールを奪いに行かなければいけない」理由がなんなのか、わからなかったですね。識者が言うのだから、そうなんだろうな〜、ぐらい。
いまは、ダイブン理解出来てきました。リスク(=失点の可能性)をなるべく減らし、攻撃のチャンスを増やせということですね。

そういえば、クライフが興味深い発言をしてました。
「世界レベルで言うと、日本代表は中堅チーム。トップレベルは、フランスを始めとするチーム。グループリーグは、強豪チームが1、中堅チームが2、それよりもレベルの劣るチームが1で構成される。日本代表が、グループリーグを勝ち抜くのは難しいことではない。自分たちより弱いチームと同レベルのチームに勝つことだ。」
最初は世界ランキングのことかと思ってたんですが、ワールドカップの出場国の中での評価だったんです。
なかなか、いい評価ではありませんか?

>松田、よかったですね。
コンディションが良いのか、精神状態が良いのか、ずいぶんと積極的でした

松田は、個人的には、結婚してから随分安定してきたように思います。
それはともかく、以前のように不用意なファウルを貰うことがなくなり、対応も適切になってきたように見えます。
久保は、とっても期待してるんですよ。期待してるほど、久保のよさを知ってるわけではないですが、いい時の久保って、手がつけられない印象なんですよ。
性格がもっと強ければ、世界的FWになれる気がするんです。
JOMOカップは見れませんでした。
代表候補の雄姿を見るにはいい機会でしたが、残念です。

今度、欧州で開幕するCLリーグ。
中田・稲本(・・・はちょっと無理かな?)・小野の活躍が楽しみです。
特に、小野。
今度スタメンで出られそうですね!

Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 きょう E-MAIL  - 01/9/6(木) 21:06 -

引用なし
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   こんばんは

昨夜、渋谷のサッカーバーでお会いした「きょう」と言います。昨日は
ありがとうございました

私信なので恐縮なのですがメールアドレスが見つからなかったのでここに
メッセージを書かせていただきます

さて昨日話しました新宿のロックバーのサイトを紹介させてもらいます。

http://www.rockbarmother.com/

こちらの「マザー」はビルの地下にあるのですが、そのビルは一階がラーメン店
二階が、私は数回しか行った事がないのですが日本のメタル系のバーで、
三階が海外のハードロック中心のお店です。

地下の「マザー」はCDの枚数も多くていいお店なのですが(お客さんのリクエストは
パンク系が多いので私は好きですが、ちょっとうるさいときもあります)バイトの
スタッフにお店を任せていることが多いので曲を聴きたいときは良いと思います。

三階のお店は「ブラック」というバーで、マスターのエギさんは新宿御苑にある本店に
いるとき以外はお店にいるので音楽の話をするのは良いと思います。

エギさんはストーンズとかもすきなのでgliderさんとは話が合うのではと思います。

気が向いたときにでも行ってもらえればと思います。

さて、サッカーの掲示板でサッカーの話をしないのもなんなので書きますが、初心者で
知識も好きな私ですが一点気になることがあります。

それは、11月の日本代表の国際試合がイタリア戦のほかに予定されていた一戦が
中止になったことです。

代表選手の負担を軽減するためとのことですが話によると、強豪国とばかり試合をして
負け続けると自信を無くすからではないかと言われていますがどうなのでしょうか?

先日、国際試合で惨敗した韓国は強豪国との対戦を多く予定しているみたいですし、日本もプライドを捨てて強豪国に胸を借りるつもりで臨んだほうが力にはなるのではと思います。

海外の試合をこれからは観たいと話した私ですが、日本代表も出来れば強くなって
欲しいし、それを支えるJリーグも緊張感のある試合が増えてくれれば嬉しいなと
思います。

それでは、またサッカーについて教えていただければと思います。

Re(4):フラット3とラインブレイクー余談
 kind E-MAIL  - 01/9/7(金) 4:39 -

引用なし
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   すいません、グライダーさん。質問するだけしといて
まったくビデオ観る暇も、そもそもビデオ取り寄せる
当ても今のところありません(大笑、ゴマカす)。

ええと、まずメインパラグラフについてですが、
HPの日記にこんなことを書きました。

<フラット3の解釈における
ラインブレイクの概念について少し。

いや、これは完全に僕のオリジナルという訳でなく、基本技術およびピッチレベルの
視点から観る眼力においてネット界屈指のライターH-ICHIJO氏のご意見、および
過日のトルシエ解任トピックの議論で湯浅氏のHPのご意見が引用されたために
考えるきっかけを与えられたのですが。


「ラインブレイク」というのは「ラインをくずすこと」です。
読んで字のごとく、「ラインをブレイク(壊す)」ことですから。
では、「ラインブレイク」=「マンマーク」でしょうか?
マンマークというのは「人につく」のであって、「ラインを壊すこと」では
ありませんよね、勿論。

はっきりいってこれはかなり細かい問題で、実際に「マンマーキング」と
書きながら同じ事を考えている人も大勢居るだろうし、言葉の問題に過ぎないのかも
知れません。実際、僕もうっかり「マンマーク」と使ってしまっているかも。
上村、秋田の召集の件では「ボールホルダーを押さえにいくときに直接ボール奪取も可能だし、
ディレイのテクニックにおいても強さを発揮するであろう」ということが言いたかったのであって、
「人に強い」というのは書き方がまずかったと反省しています。
ボールオリエンテッドディフェンスを詳述する上で、「人につく」「ボールマークする」という
文脈には厳密すぎるほど厳密にならなくてはならない、と。


それを踏まえた上で、ここにきちんと書き記しておかねばならないのは、
「マーキングとは人につくことのみを指すのではない」ということですね。
ボールオリエンテッドな守り方がトルシエジャポンの基本である以上、
ラインであるかそうでないかというのも「ボールか人か」の問題に比べれば
大きな問題ではない。勿論ソリッドにラインを保たねばならないのは間違いないですが、
ジョモカップのように中盤、前線からプレスが掛かっていない状態、および
カウンターを食らう状態ではハナからラインブレイクはなされている。

が、それは決して「マンマークへの移行」ではない。
あくまで考え方は「ボールが決定的スペースに出されることを阻止する」です。
それこそが「フラット3」の思想であると考える以上、
ジョモカップの宮本の守備はフラット3の思想の源流をしっかり
踏まえたものであり、「岡田監督時代と変わらない」などと
なじられるものではありません。>

これは、自分の思考整理のために書いたものですが、概ね
グライダーさんの仰ってることに近い、かいつまんで言えば
しっかりグライダーさんにお勉強させていただいた成果が出ていると(笑)
勝手に自分を誉めそやしているんですが(笑)。

要するに、「フラット3」というものはあくまで「効率的ボール奪取の手段」であり、
「面でなくては『フラット3』とは呼べない」という論は蒙昧である、と
結論付けることが出来る、ということですね。


で、もうひとつ、久保についてですが。

ジョモカップ観戦してきましたが、久保、ひどかったですね。
yahooに書いたのですが、観戦後のぼくの感想は

「宮本のフラット3と久保の動き出しに注目してましたが・・・・、久保、遅いです。
俊輔と呼吸が合ってないとかの問題ではなく、スペースに動いてボールを受けよう
という意識が低すぎる。柳沢とタイプが被るというのもあるけど、ポストになれるわけでもない久保の生きる道はスペースや裏への鋭い動き出し。
今日の出来をみたら、トルシエはいよいよ久保を候補から外すかも知れません。
エキシビジョンマッチで、外国人選抜がフェアなマーキングに徹していたため
さほど激しい試合ではなかった。だからこそ、今日のような試合でしっかりアピール
しなくては。疲れが溜まっているのかもしれないけど、親善試合だからといって
手を抜いていい状況ではない。」

というものでした。困ったなあ、どうにかして奴の目を覚まさせる方法は
ないものか。Fabian_CARINI氏によれば久保は負傷の影響を抱えている
のかもしれないということですが、それだったら「出てアピールするか」
「出ないで治すか」にすべきだったと思うので問題が違ってきますけど。

はー、もう無理かなあ・・・。

Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/9/10(月) 15:41 -

引用なし
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   ▼きょうさん:

先日はどうも。こちらこそいろいろと面白い店の話など、ありがとうございました。
「マザー」今度行ってみます。
「ブラック」も。


>先日、国際試合で惨敗した韓国は強豪国との対戦を多く予定しているみたいですし、日本もプライドを捨てて強豪国に胸を借りるつもりで臨んだほうが力にはなるのではと思います。

そのへん、チーム作りとの兼ね合いでやって行かねばならないので、難しいところですね。
チームの状況や完成度、段階、と相手。
でも、もう時間もそれほどはないし、試合は良い経験の場。やって欲しいですよね。
真実はぼくにはわかりませんが、適切な相手(モティベーションを持ってやってきてくれる、相応の実力のある相手)がみつからなかった、というのが本当のところかもしれませんね。

>海外の試合をこれからは観たいと話した私ですが、日本代表も出来れば強くなって
>欲しいし、それを支えるJリーグも緊張感のある試合が増えてくれれば嬉しいなと
>思います。

先日のブラジルーアルゼンチン、御覧になりました?
アルゼンチンのスピード、プレッシャーの早さ、あれがこないだお話した、ぼくが代表に望む「プレス」です。
そこからの速い攻守の切り替え、それが現日本代表がやらねばならないことだと思います。
巷では「後は攻撃」みたいな感じになっていますが、その前に守備のやり方がまだまだだと感じています。
全体としても個人でも。

レスが遅れてすみません。
ここのところ、仕事が続いていて・・・
今日もこれから打ち合わせです。またガッザ行きたいっす。
では。

Re(5):フラット3とラインブレイクー余談
 glider E-MAILWEB  - 01/9/10(月) 16:07 -

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   >hjroさん、kindさん

いつもどうもです。

きょうさんへのレスにも書きましたが、アルゼンチン見ました?
あれが「プレス」。ああいうスピード、プレッシャーのタイミング、強さ激しさで行かないと、「プレス」とは言えないんじゃないかと思います。
アルゼンチン・リーグのボカの試合を見ても、やっぱり速い。
アルゼンチン代表のような眼もくらむようなスピードではないにしろ、やっぱりプレスも強く、激しく、速い。
ボールの移動も展開も速い。
無駄が少なくて、すごく理にかなっているように思います。
若い選手も多いアルゼンチン・リーグですが、すごく「大人のサッカー」してると思います。
あの中に入っていった高原の決断は、すばらしい。

久保なんですが。
「化けそうで化けない」久保は、ぼくはちょっとした欠点が見えました。
ボールを持った時の姿勢と足の運び。
そのために当たられた時やシュート体勢を作る速さに問題を感じます。
身体のキレがそうとう良くないと、持てる能力を試合の中で生かせないかも。
技術は高いものがあるし、キックもいい。コンディションが良い時はそうとう良いでしょう。
でも、難しい選手かもしれません。どうも、そんな感じがしてきました。

杞憂であると良いのですが。

Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 きょう E-MAIL  - 01/9/15(土) 16:24 -

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   こんにちは

メールも頂きまして、ありがとうございました

アルゼンチンの試合は観ました。よくは解らなかったのですがアルゼンチンの
気迫あふれる攻撃は、観ていて面白かったです。また、それより前の試合ですが
アイルランド対オランダやドイツ対イングランドも楽しめました。

アルゼンチン戦の再放送があったら、今度は注意して観てみます。

その後で、Jリーグの試合を観ていて解説の方が話していたのですが、フォワードの
二人が全然、守備に参加しないで歩いていると言っていました。海外の一流選手は
フォワードでも守備に積極的に参加すると話していたのを聞いて日本の現状は
残念に思いました

また、ゴール前でボールを持った選手が自分でシュートを打たないで他の選手に
ボールを渡していたシーンでも、解説の方は、お客さんは、あそこでシュートを
する姿を観に来ているんですけどねと話していました。

逆に、その選手からボールを受けたチェヨンス選手が難しい角度からのヘディングを
決めているのを観て、さすがに外国人の選手は勝負に対する気迫が違うと感じます。

近頃は海外の試合ばかりを観ていますが、日本代表は強くなって欲しいと思いますし
良い試合を沢山みせて欲しいと思います。

そのためには普段の国内リーグの時から気迫の伝わってくる試合をして欲しいです。

Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/9/17(月) 17:19 -

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   ▼gliderさん:
はじめまして 私は GAITI

失礼します。

>現在のシステム的な問題点を、率直に言います。
>上記のようなシステム特性がある以上、現状のライン3には矛盾があります。
>ラインブレイクが遅すぎるとぼくは思うからです。
>最終ラインの前、中盤の深い所にボールを出された場合、ボールサイドにコンセントレートしがちなこのシステムの特性上、例えばサイドにボールホルダーがいて、そこで奪えずに素早く中央に出されたような場合にはMFよりもバックの誰かが行った方がずっと速い時があります。
>本来そのゾーンを担当するMF(例えば戸田)がラインをカバーし、1stプレスにはバックスが行く方がずっと理にかなっていることが。
>しかし、今の3バックスは、こうした時にもまずフラットにラインを作ります。
>ゾーンを移動・修正し、「ライン」を作ります。
>それからまだ相手にプレッシャーがかかっていなければブレイクする。
>でも、それではもう遅いのです、多くの場合には。
>なぜ、まずラインを作るのか?
>むろんラインを形成し、相手に対して牽制をかけることのメリットはありますし、それも理解はできます。
>しかし、ラインは何も3人でなければならないわけではありません。
>ラインは何もDF登録された選手だけが作るべきものでもありません。
>後ろから走り込んでくるのが見えているのに、そこにボールが出そうなことがわかっているのに、3人でラインを作る必要などないと思います。
>MFだろうがDFだろうが、最も早く行けるものが行くべきです。
>行かないのはシステムが本来的に要請することと矛盾しています。
>そしてそれは、サイドの深い位置、3バックスの外のゾーンにもまったく同じことが言えると思います。
>それをしないから、SHが縦の長い距離を見なければならず、結果的に中盤の人数が足りなってプレスがかかり切らず、押し込まれている。
>3ー5ー2、3ー6ー1のSHはSBでなくMFでなくてはなりません。
>押し込んでいる時に限定的にウィング的になることはあっても、押し込まれた時間帯に限定的にSB的になることはあっても。
>3バックスの外の守りを恒常的にSHが担当するようなことは「守備的」ではなく「負け的」です。

僕も全くそのとうりだと思います。

Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/9/17(月) 18:29 -

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   ▼gliderさん:
私はGAITIです。間違ってENTERキーを押してしまい、途中で送信してしまいました。大変申し訳ありません。

日本の3−5−2のサイドはMFであるべき、3ラインのラインブレイクが遅すぎるという点は特に共感しました。

よく3−5−2のサイドは縦のラインを広くカバーしなければならないといわれていますが、それでは5−3−2なってしまい、カウンターサッカーになりがちです。
3−5−2の本当の姿はユべントスでリッピがやったようなフィールド全体において常に3人で取り囲むというプレスの連鎖からの効率的な攻守の切り替えだと思います。この場合 プレスが効いている間は、サイドの裏のスぺースはそれほど弱点にはなりません。

なので明神、中村という選手選択は間違いではなかったと思います。フランス戦でサイドの裏のスペースつかれたたといって、その後彼ら(または彼らと同タイプ)が起用されなくなったことが残念でなりません。フランス戦でサイドをつかれたのは、1トップ、3ボランチというきわめてバランスの悪い布陣で行ってしまい(試合前で敗戦を覚悟した)全体のプレスバランス崩れたからです。(特に前線からのプレス効かず、肝心のパスを出す起点の選手(ヴィエイラなど)をフリーしてしまった)
攻撃力、デフェンス力両方を著しく下げてしまう魔法のシステムですね(笑)
なのでサイドの裏のスペースをつかれたのは、明神、中村のせいではなく、全体のプレスが効かなかったせいです。

波戸や服部などのSBタイプは、試合終盤のプレスが効かなくなって、個人能力が物言う展開になったときのカードとしてベンチに置いておくのがいいのではないでしょうか。

プレスをかけるエリアを狭くするためにも、3ラインはできるだけ上がってもらいたいですが、そのとき重要になってくるのは、おしゃるとうりのラインブレイクです。
今日のU17のナイジェリア戦を見ても思いましたが、数的優位にもかかわらずラインブレイクのタイミングの悪さからそれを活かせていなかったです。この年代にしてはラインのコントロールはかなりできていると思うのですが、それを気にするがあまり、相手の攻撃を遅らせるといったDFの基本ができていないのではないでしょうか。

Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/9/18(火) 10:40 -

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   ▼GAITIさん:

いらっしゃいませ、はじめまして。書き込みありがとうございます。

そうですね、もっと早いタイミングのプレス、つまりパスを受ける所でのプレスがないと強豪相手には「プレスがかかっている」という状態にはならないと思います。
ボールをしっかり保持されてからでは遅い。
ダイレクトや1タッチで正確なパスを繋がれてしまう。
守備が後手後手になっているから、サイドハーフも下がらざるをえない。
フランス戦でも、サイドを突かれたのは陣形のせいではなくやることなすことフランスの方が速かったからでしょう。

ぼくとしては、あれを3ボランチ(3人の守備的ミッドフィルダー)とは思いません。
名波、伊東という攻守のバランスがとれ活動範囲の広い選手を配して、なんとか少しでも中盤の支配力を高めよう、という狙いがあったと思います。
(伊東にはいつも失望しますが:笑)
しかし、様々な要因と実力差から、精神的にも受け身になってしまい、ますますすべての反応が遅れ、プレスはかからず、組織は破壊された。
また、はじめての配置、人的構成によって、コンビネーションもスムースさを欠いた。
ひとりひとりの役割は整理されず、意図は伝わらず、何よりもフランスによってうまく行く糸口さえも封じられたのでしょう。

それと、おっしゃるように高い位置でのプレスがなかったことも大きな要因ですね。
これも、全体がコンパクトに保たれ各選手間の距離が緊密でないと難しくなります。
そういう意味では、フォーメーションではなく各選手の役割分担によるプレイエリアや流動性も重要ですが、守備が後手になってしまったこと、スピードで圧倒されたこと、ボールがまったく奪えなかったこと、そしてそれによってバラバラにされてしまったこと、そういう悪循環、魔のサイクルにはまってしまったのだと思います。


>今日のU17のナイジェリア戦を見ても思いましたが、数的優位にもかかわらずラインブレイクのタイミングの悪さからそれを活かせていなかったです。

見てないのですが、想像できます。その通りなんでしょうね。
人数はいるのに、人が余っているのに、プレスがかかっていない。日本に多く見られる状況ですね。
もっと反応を速くし、状況を把握し、早いタイミングで激しくプレッシングしないと人数ばかりいても無意味ですよね。
想定しているサッカーが遅いんじゃないかと思えます。
判断が遅いJリーグのレベルならともかく、世界レベルの中ではああいうタイミングで2人同時に囲みに行ってもまったくの徒労でしょう。
何か「プレス」ということをどこか少し誤解してるんじゃないかとすら思えます。

そういえば、どこかの評論家が「日本代表はJでは真ん中よりちょっと下くらいのレベル」などと言ってましたが、世界の中でのJのレベルをまったくわかってない証拠でしょうね。
どこをどう見たらそんな意見になるんだか、どういう眼してるんだか、さっぱりわかりません。
まったくもって無責任、見れてない、ど素人以下、ヤフーの荒らし君並みの意見でしょう(笑)
プレスの遅さと緩さ、判断の遅さ、キックの質と精度、Jリーグのレベルはっきり言って低い。
それは代表にも影響してますが、代表は試合が続くとけっこうまともになったりします。
(キリンカップ、パラグアイ戦のスピード、激しさのサッカーを代表がJで日常的にやったらぶっちぎりでしょう。まともに相手になるのは磐田くらいでしょうね)
たぶんに意識と慣れの問題でしょう。
アルゼンチンとアウェーで試合したらいいと思います。

波戸なんですが、ぼくはジョモカップみて少し見方が変わりました。
彼は彼なりにちゃんと考えてるみたいです。
進化しようという意志が感じられました。
もう単なるサイドバックではなくなるかもしれません。代表の良い影響じゃないかな、と思います。

「ライン」に囚われているから、「ラインブレイク」が遅くなる。
いえ、「ラインブレイク」なんてことすら「ライン」に囚われているのかもしれませんね。
早く速い激しいプレス、効率の良い速いカヴァーリング。
ほんとはどういうサッカーであろうと、良い選手は、強いチームは、いつもそうだとぼくは思います。
hjroさんが教えて下さったクライフの発言がそれを裏付けます。
そして日本代表のシステムは、根本としてそれを求めている。
判断、反応、読み、位置取り、すべてのスピードをもっと上げて行くこと。
ぼくは、これまでを見ていて、できないことじゃないと思います。
意識と慣れ、コンディションとモティベーションが大きいのだ、と。
やっぱりきょうさんが言う通り、もっと強いチームとたくさん試合をした方が良いんでしょうね。

Re(1):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 anybodydo  - 01/9/18(火) 23:19 -

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   ラインと中盤に関わる問題点というのは、多くのチームに見られる問題ではないか、とも思います。
少なくとも日本のチームには多いような気がしますね。
中盤とラインが全く別物のようになってしまい、危険を招いているチームをタマに見かけます。

その昔、「攻撃パターン」を練習しろ、なんて声が巷に溢れた時期がありました。
それに反対した理由が今の柔軟性に欠くラインに通じるんじゃないか、と思いますね。
反復してやってしまうと、染み付いちゃうんでしょうね。
「何のためにやるか」を突き詰めれば、ラインブレイクと言うより形成前に要所を抑えにかかるのは、
しごく当然の行為でしょう。
「ラインDFなんか教えれば誰でもできる」は誰かさんのセリフですが(笑)、
ラインに頼りすぎずにポイントを抑えるセンスは、よりナマなDF能力の問題でしょう。
トーレスなんか上手かったですよね。DFに入ったサントスなんかも抜群。
レッズも頑張ってトーレスとか獲りゃ良かったのに。

こう書くと個々の選手の問題みたいですけど、コミュニケーションの方が重要かな。
あたり前のようにDHがサイドをケアし、左右のDFが当然のように前でプレッシャーに行く。
周囲の選手との意志の疎通がなければ無理ですよね。
こうゆうのってルール決めてったらキリないでしょうし。

現状、擦り合わせに入ったな、ってのが正直な感想です。
2002までに出来ること、出来ないこと。間に合うこと、間に合わないこと。
広山を出すか出さないか、出すとしたらどこか、ってのは僕の中では注目のポイントでした。
出さなかったことで、いろいろなことが分かったような気がします。

右回りだとイマイチ上手く行かなかった中で、まだトライしてみるのか?ってのがあったんですよね。
これは守備の問題で、主攻軸の裏はいちばん狙われやすい。
だから、そこでディレイをかけられ、かつ主攻軸の下からパスを供給できる浩二は変えの効かない選手。
そしてそこ(左サイド)からクロスを入れられた場合、ファーで競るのは右DFが多くなる。
だから(右DFが)フィード力が劣っても、競り合いに強くなきゃバランスが取れない。
だから秋田が呼ばれたときもピンときました。

やはり守備的5バックで来たか、なんて意地悪い声も聞かれる昨今ですが。
僕はしごく当然なこと、として受け取っているんですけどね。
両翼を大きく広げた形で攻めてくるチームって、今までなかったんですよね。
いや、あるにはありましたが。日本に中盤を握られておしまい。
分断されて、意味なくサイドをうろうろさせられてるだけでした。
ボールと相手の位置によってポジションを決めるのならば、後方に人数が増えるのは当然なこと。
ただ現状の問題として、そういう形で来ていないチームにまで下がった対応をしてしまっている。

・・・と、だいぶ前にここまで書いてたんですが、まとめる余力がどうやらなさそうです。
珍しく書いたんで記念に投稿します(笑)。

Re(2):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/9/19(水) 5:26 -

引用なし
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   ▼anybodydoさん:

>中盤とラインが全く別物のようになってしまい、危険を招いているチームをタマに見かけます。

そうですね。
3バックと中盤、プレスとプッシュアップだけでなく、双方向のコミュニケート、動きの連係、カバー、そういうことがないとラインがラインだけで守るようなことになりますね。
戸田がいくら広いといったって、1stプレスに行けないことだってある。攻撃に行って戻り切れないことだってある。
カヴァー、カヴァーのカヴァー、サっと行ける体制が欲しいです。

>「何のためにやるか」を突き詰めれば、ラインブレイクと言うより形成前に要所を抑えにかかるのは、
>しごく当然の行為でしょう。

ほんとそうです。
ラインが大事なんじゃなくって、いかにしたら守れるかが重要なのに。
すぐに安全策に走るのはちっとも安全じゃない。
相対的にも、試合全体としても、危険ですよね。


>現状、擦り合わせに入ったな、ってのが正直な感想です。
>2002までに出来ること、出来ないこと。間に合うこと、間に合わないこと。
>広山を出すか出さないか、出すとしたらどこか、ってのは僕の中では注目のポイントでした。
>出さなかったことで、いろいろなことが分かったような気がします。
>
>右回りだとイマイチ上手く行かなかった中で、まだトライしてみるのか?ってのがあったんですよね。
>これは守備の問題で、主攻軸の裏はいちばん狙われやすい。
>だから、そこでディレイをかけられ、かつ主攻軸の下からパスを供給できる浩二は変えの効かない選手。
>そしてそこ(左サイド)からクロスを入れられた場合、ファーで競るのは右DFが多くなる。
>だから(右DFが)フィード力が劣っても、競り合いに強くなきゃバランスが取れない。
>だから秋田が呼ばれたときもピンときました。

右のCBには、高さが求められてますよね、ずっと。
さらに波戸を入れて、3トップ対策。そこまではなんとか納得してます。

>やはり守備的5バックで来たか、なんて意地悪い声も聞かれる昨今ですが。
>僕はしごく当然なこと、として受け取っているんですけどね。

中盤でボールが奪えなければ、仕方のないことですね。

>ボールと相手の位置によってポジションを決めるのならば、後方に人数が増えるのは当然なこと。
>ただ現状の問題として、そういう形で来ていないチームにまで下がった対応をしてしまっている。

そういう形で来るチームに対してでも最初から引いて受けるのではなく、「まずは」中盤で、「できるだけ」早く/速く、有効なプレスをかけて(早くなければ無効)回させないこと、サイドに出されてもそこで止めることを考えて欲しいです。
力の差があまりにも明確ならば仕方ないかもしれませんが、それに甘んじていては進歩もない。
最後の手段は最後の手段で、安易にそれを使うのはマヌケで臆病ものがすること。
やろうとしなきゃできるわけもない。
やってできないことじゃないと思ってるんですよ、ぼくは。
まあ、「最後の手段」を持つこと、それをきっちりとモノにしといて、そこを自信の源、よりどころにするのは決して反対はしてませんが。


ここ数戦やジョモカップでの松田の動きに希望を見い出しました。
立ち返れば個人の問題ですが、チームとして、システムとしてもそれは求められてる、ってことは忘れないで欲しいですね。
そして上を狙うなら、W杯でベスト16や8を狙うなら、世界はもっともっと速いってことをピッチの上で、身体で覚え、それに順応し、代表だけでなくJの日常にも持ち帰って欲しいものです。
どうもJリーグは眠い。
ぼくらのようにサッカー見なれた者よりも、ウチのやつのようなそれほどサッカーに興味があるわけでもない人が言う、
「代表とか二等兵の試合(高原のボカの試合:笑)はわかるけど、Jリーグってどこが面白いの?」
って、ある意味すごく真実でしょう。
ぼくは「う〜ん」と言ったっきり答えられませんでした(困)

Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/9/19(水) 19:40 -

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   前に僕が書いたことちょっと題名のことと要点がずれてましたね、すみません。

フラット3と中盤でのプレスはいわば一心同体ですよね、それでプレスのことを中心に書いてしまいました。
僕の中でのフラット3とプレスの関係は単純で(ホンとこれしか知らないので 他のことも教えて下さいね)パスの出してにプレスがかかっているとラインを上げる、かかってないと下げる、です。

それで、その際の注意点については、プレスをかけるには、プレーエリアをコンパクトに保ってなければならないから、できれば普段は最終ラインは高い位置に保ってほしい。最終ラインがフラットなのは、そのほうがラインの細かい上下動がしやすい、FWにとって 案外フラットのほうが、裏に飛び出しにくい(最終ラインの段差からくるDFの死角に入れないから、これについてはいろいろ反論あると思いますが)、でプレスの大まかなポイントは横パスを捨てて、とにかく縦パスをきる。などです。

実戦的応用については、相手が3トップ、または1トップの場合(またはサイドに選手を張られた場合)は中盤を1人下げて変形4バックをひいて、3トップを4人で、1トップを2人で見るようにする。(その際は、中盤の空いたスペースを埋めることを忘れない、アメリカ戦はこれも影響した)
後半必ずバテて プレスが効かなくなるのでそのときは5バックでしのぎきる。または波戸などを入れて、彼らの高い個人能力で止めてもらう。なども提案したいです。

それで肝心のラインについては、このような理由とDFの選手たちのプレーの意識をはっきりさせるためにも やはり意識しなければないのではないでしょうか。ようするに上にまとめたようなこと(チームの細かい約束事などもあるでしょうからはるかに量はおおいでしょうが)を各選手が意識することによって、今自分は何をすればよいかが明確になるだろうし、ちょっと離れたところから、チームは今何が問題なのかを冷静に見えるようにもなります。(ようするに ラインを根幹に物事をまとめるとけっこう解りやすいかも、という便宜上の理由ですね)

しかし この中に書いたことは所詮理論で、絵に描いたもちです。これを実際試合でやるとなると マニュアルにない個人の判断でやらなければならないところもたくさん出てくるでしょう。
それが最も出てくるのは、ラインブレイクによるDFのアタッキングとカバーリングです。
特にU20、U17のような若い世代の試合を見ると(ちなみに主要な試合は全試合見ました)、それが如実に現れているような気がします。
DFは経験によるところが特に大きいのですが、それを差し引いても、ほんとにDFと思うプレーのオンパレードです。

最近の若い指導者は最先端の戦術だ、A代表の取っている戦術だと、若い選手にフラット3やラインコントロールを教えまくっているようですが、その前にDFのイロハを教えろよ(マンマークを教えたってぜんぜんかまわないのに)、その世代ごとに覚えさせなきゃいけないスキルは違うんだよ、と僕は日本の将来のDFに不安を持ってしまいます。 (なんか年よりくさいですね(笑))

Re(4):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/9/23(日) 6:44 -

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   ▼GAITIさん:

レスが遅くなってすみません。かなりハードに働いてました(笑)

フラット3の動きですが、ぼくは基本的には「ボールの位置と動きによるゾーンの修正」で捉えられると思います。
そのへんは中盤と同じ。(中盤はフラットラインではないですが)
ただ、最終ラインの3人は中盤よりもピッタリとその動きのタイミングや移動量を合わせることで、「オフサイド・ライン」を有効活用できる、ということだと思うんです。
言うまでもないですが、キーパーを除けば最後尾である3バックスは、簡単に裏を取られるわけにはいきません。
「コンパクト・フィールドの創出」の面で大きな役割もありますし、やはり動きをきっちりと揃える必要はありますよね。

そうしたことからもシステムの要になるのは、実は「ボールの動きへの反応」なわけです。
それは速ければ速いほど良い。それはボールだけを見ていれば遅くなる。
ボールホルダーのモーション、相手攻撃選手のオフザボールの動き、味方のプレッシングのかかり具合、そうしたことを総合的に捉え、「ラインとしての動きの約束事」を含み、越えて、「全体としてのプレッシング/ディフェンス」で考えて欲しいわけです。
その場合に、「ラインキープ〜ディレイ」では、試合の流れ全体としては決して安全ではないと。
それはディフェンスのすべてが後手になったことを意味するだろう、と言うことです。

そして例えばアルゼンチンのような強豪と一番違うのは、その「プレス」そのものです。
そこにアグレッシヴさが足りないのが一番の差。
「ゴールされなければ良い」のではなく、ゴールされないのは当然ながら、できるだけ速くボールを奪おうとする姿勢が足りないかな、と。
できればインターセプト、無理ならディレイ、になってしまっているのが日本。
できればインターセプト、駄目でもボールをむしり取る、というのが彼等。
その意識の差が、プレスに行く速さの違いにもなっているような気もします。
むろんイメージしている、行っているサッカーのスピードと判断の速さの違いが先でしょうけど。

なんだかわかりづらい文章ですね、すみません。

Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/9/28(金) 15:44 -

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   ちょっと待ってください、今頭の中をまとめますから(笑)

えーと つまりはこういうことですよね(間違っていたらごめんなさい)。
DFラインを上下させるタイミングについて、パスの出し手へのプレスだけでなく、ボール以外のところの動き、つまりはいろいろな選手のオフザボールの動きなどフィールド全体を広く見てラインをコントロールする、ということですよね。

たしかに プレスをかけるということは、1人に対して何人も人数をかけるということです。必然的にフリーになる選手も出てきますから、プレスをかけてラインを上げても、そこからプレスをかいくぐられてフリーの選手に出されたら一貫の終わりですよね。

Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAIL  - 01/9/29(土) 13:37 -

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   ▼GAITIさん:

>DFラインを上下させるタイミングについて、パスの出し手へのプレスだけでなく、ボール以外のところの動き、つまりはいろいろな選手のオフザボールの動きなどフィールド全体を広く見てラインをコントロールする、ということですよね。

えっと、わかりにくい書き方してすいません。
DFの選手は位置の関係上、フィールド全体がよく見える位置にいますよね。
なんで、ボールホルダーだけでなく他の相手の動き、とくにこちらの危険地域(ラインの前のスペースを含め)にフリーで入ってくる選手、そこでフリーになりそうな選手も見ておかねばならないと思うんです。
で、そういう場合、たいていはコトは一刻の有余もならない事が多いですから、ラインを無視してもプレスに行って欲しいんですよ。
アジア杯までは、そこでラインを下げディレイをかけることによってしのいできました。
相手のレベルが上がるとそれではしのぎきれません。
例え一瞬でもホルダーに充分な体勢を作らせればきわめて正確にタイミングを計った危険なパスを出されてしまうし、フランスのようにダイレクトパスでスペースサッカーしてくるチームにはパスを受けるまさにその瞬間にプレスがかからなければもう遅いからです。
ほんとうは中盤の底の選手が行けるにこしたことはないんですが、戻ってきてのプレスになってしまうこともある。
それでは効果が薄いし、「プレスがかかっている」という状態ではないと思うんですよ。
だから、そういう場合には3バックの誰かでも、ラインをブレイクしてでも一番早く行ける者が行くべきだと思います。
タイミングとして、DFがディレイしMFがプレスをかける、というよりもDFがプレスしMFがラインをカヴァーした方が効率が良い。
というよりもそうしないとプレスがかからず、ズルズル下げられることになるんです。
それは試合全体で考えても得策ではない。

ぼくは強豪達との一番の差は、そのプレスに行くスピードと厳しさだと思います。
ボールが出る・・相手が受ける・・プレス、ではなく、ボールが出る・・プレス、という感じですかね。
そしてその「プレス」そのものも、日本のは「パスコースを切ってディレイ」する感じです。
ではなく「激しく奪いに」行って欲しい。
ボールを受けるその瞬間にガツンと当たりに行って欲しい。
そういうスピードと激しさで強豪達はサッカーしています。
今のやり方では、フランスやアルゼンチンには赤子の手をひねるよりも簡単に主導権を奪われます。
すべては遅くて緩いからです。
そしてそれは、組織うんぬんではなく、ラインの約束どうこうではなく、個人個人の意識ひとつです。
組織力で戦うのは良いと思います。が、まず組織ありき、なのではなくまず個人があって、それを生かすための組織であることを忘れて欲しくはない。
3バックスにしてもラインで守るのは良いですが、ラインが守ってくれるわけではなく、守るのは人です。


>たしかに プレスをかけるということは、1人に対して何人も人数をかけるということです。必然的にフリーになる選手も出てきますから、プレスをかけてラインを上げても、そこからプレスをかいくぐられてフリーの選手に出されたら一貫の終わりですよね。

そうですね。
そうならないためのボールオリエンテッド、選手間の距離を緊密に保つゾーンバランスです。
それを有効に使うためにも、早いプレッシャーでなければなりません。
フリーの選手ができた、そこにボール出そうだ、ライン下げて危険ゾーン潰そう、ではなく、フリーの選手ができた、ボール出そうだ、行け!です。
そうして行っても全体のバランスは保たれるはずのオートマティスムがあるんですから。

Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/10/4(木) 0:51 -

引用なし
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   丁寧なレスどうもありがとうございました。

書こう書こうと思っていましたが,考えがまとまらなくて遅くなってしまいました。
(自分はイメージ派なのでそれを言葉にするのは苦手です。)

それで 前回のラインとプレスのことですが、

>DFの選手は位置の関係上、フィールド全体がよく見える位置にいますよね。
>なんで、ボールホルダーだけでなく他の相手の動き、とくにこちらの危険地域(ラインの前のスペースを含め)にフリーで入ってくる選手、そこでフリーになりそうな選手も見ておかねばならないと思うんです。

それは、全くそのとおりですね。
ただ 自分としては,無意識にロングボールをけられる場合を想定していましたので、DFがボールホルダーにプレスに行くという選択肢は頭にありませんでした。(笑)

それで 前回のことを要約すると(ロングボールの場合)ボールホルダーにプレスがかかったら、すぐラインを上げるのではなく、プレスに行くということは常に危険を伴うことなので,もうちょっとボールホルダーへのフォローの選手が来ているかなども見た方が良いのでは、ということです。

ただ、自分で書いておいてなんですが,これは違いますね。(笑)
(あくまでロングボールの場合ですが)ボールホルダーにプレスがかかったら、ライン上げていいですね、フォローの選手に渡ったら下げればいいだけですから、その時間的余裕もあるでしょう。

>アジア杯までは、そこでラインを下げディレイをかけることによってしのいできました。
>相手のレベルが上がるとそれではしのぎきれません。
>例え一瞬でもホルダーに充分な体勢を作らせればきわめて正確にタイミングを計った危険なパスを出されてしまうし、フランスのようにダイレクトパスでスペースサッカーしてくるチームにはパスを受けるまさにその瞬間にプレスがかからなければもう遅いからです。
>そしてその「プレス」そのものも、日本のは「パスコースを切ってディレイ」する感じです。

確かに現状はこうなっています、自分とgliderさんの現在の日本代表の守備に対する認識はかなり近いと思います。
ただ 自分はこの守備方法(ラインを下げて、またはパスコースを切ってディレイする)でもいいのではと思います。

結論を言うと、フランスのようなパスサッカーのチームが相手ならばこの守備方法で防げると思います。
ダイレクトパスにも効果的な場合とそうではない場合があって、意図がなくただまわしているだけでは怖くありません。本当に危険なのは、明確な崩す意図をもったパス回しなのですが,それはくさび、ポストなど縦パスから始まる攻撃でしょう。
中盤にはこの縦パスのパスコースをDFもくさびのボールを通さないことをチーム全体が意識してやれば、ボール回しの意図はどんどん消えていき、流れは停滞します。そこまでいったらボールは簡単に取れます。
(もちろん 全体のバランスがよく、プレスもスペースを消すこともスムーズに流れることが条件ですが)

1対1の対応についてもあれだけ距離を取るのは、見ていて気持ちの良いものではありませんが,相手とのスピードの差を考えてのことでしょう。簡単に飛び込むと確実にぬかれますし、パスやシュートのコースを切って、時間をかけさせ、戻ってきた選手で囲んで取ってしまうことが、一番確実でしょう。

ただ、これはあくまでパスサッカーのチームについてで、南米の個人技、スペインなどのサイド攻撃の強いチームは、現在の日本の守備方法と相性最悪です。
これについては、個人の力を上げるしか解決はありませんね。

それと、DFラインを下げて対応することに関しては,DFがプレスにいける場合は、数的有利のときは、DFのカバーリングとアタッキングの役割をはっきりさせて、ボールホルダーにプレスに行くことは絶対に必要ですが,ロングボールの場合は、ボールホルダーに対するプレスの有無によって、ラインを上下動する対応でいいのではないでしょうか。

Re(8):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/10/4(木) 16:17 -

引用なし
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   ▼GAITIさん:

どうもです。
ぼくは、サッカーについて考えて行くこと、それについて誰かと議論を続けて行くことが楽しいので、遅くても何でも全然かまいませんよ。
お互い、負担にならないように掲示板を楽しみましょう(笑)

>無意識にロングボールをけられる場合を想定していましたので

なるほど、ロングボールでしたか。
ロングボールの場合も、
>>なんで、ボールホルダーだけでなく他の相手の動き、とくにこちらの危険地域(ラインの前のスペースを含め)にフリーで入ってくる選手、そこでフリーになりそうな選手も見ておかねばならない
のは同じですね。もちろん、キッカーへのプレスも。
ロングボールの場合には、おっしゃるようにボールの到達までに時間的余裕がありますが、いずれにしても落下点、レシーバーとパスの合流点の早い見きわめと速い位置取りが重要ですね。

>ただ 自分はこの守備方法(ラインを下げて、またはパスコースを切ってディレイする)でもいいのではと思います。

そこがぼくの認識がメディアなんかともズレる部分なんです。
これは、タイミング次第のことで、もちろん「行く」のが遅れれば「そうせざるを得ない」でしょう。
ただし、それを「常態」にしていてはフランスのようなチームには攻め続けられることになるでしょう。
で、人数をかけ、下がり、スペースだけは埋めて・・・
それは現日本代表の戦術、システム、そのシステムの出発点と特性、根本的な思想と目的から大きく矛盾し、根本的な崩壊を招くことになる、というのがぼくの意見です。

「プレス」を「囲い込み」と同義のように捉えたことがそもそもの誤りの初まりです。
ボールが渡ってから「囲み」に行くのではもう遅いのです。
それではボールは奪えない。
今時の速いサッカー、高いスキルを持つチーム相手では、それでは攻め続けられる。
フランスやアルゼンチンは、チームの完成度の高さ、相互理解の高さ、それによる「動きだし」の速さ、オフザボールの動きの質の高さ、ダイレクトコントロールの正確さ、トップギアへのシフトチェンジの速さ、そういうものから眼もくらむようなスピードでボールを動かし、人が流れ続け、相手組織を寸断し、次から次へフリーの選手を作り続けてきます。
「2、3人で囲みパスコースを切って」は、イコール「ノープレッシャー」です。
楔のパスや明確な縦パスでなくとも、フリーで速いテンポで繋がれば意図を持ってどこかに相手守備のコンセントレート・ポイントを作り、そこでのキープから薄い地域へ展開し、一気に崩してくるでしょう。
そういう意味では、彼等のレベルでは「意図なくただなんとなくパス回し」などはありえません。
彼等には「攻撃開始のスイッチ」は無数にあり、日本代表のようにそれを楔のパスに頼るようなこともありません。
そして、ひとたび「スイッチ」が入ったなら「パスコースをきって時間をかけさせ、戻ってきた選手で囲う」のでは遅いのです。
パスコースを切りに行っても時間はさして稼げないし、戻ってくる選手はたいがい間に合わないのです。
唯一、彼等を遅らせることができるのは、パスを受ける瞬間に激しくプレッシャーをかけること。
そこでボール保持に苦労させること。ダイレクトパスのシェイプをブレさせること。
視野の確保を妨げること。

現在、最強最速の攻撃をするのはおそらくフランスでしょう。
現在、最強最速の守備をするのはおそらくアルゼンチンでしょう。
むろん、どちらのチームも攻守のバランスは取れています。
彼等が今、対決したら・・・本当にワクワクします。

彼等のレベルまではいかないにしても、彼等と同じ土俵で勝負したいのなら日本もプレッシングのスピードと方法を近代化するしかありません。
そういう指向でやらなければ、どんどん置いて行かれるでしょう。
ぼくが最も理想的かつ正しいプレスをするチームだと思うのはアルゼンチンです。
あれが本当の「プレス」。
フランス、アルゼンチンでなくても、ブラジル、イングランド、スペイン、そういうレベルのチームと四つの勝負をしたいのなら、本物のスピードの正しいプレスをしなければ。
少なくとも、それをやろうとしなければこれ以上の進歩はないように思います。
それをやろうとしなければ、「トルシエ式フラット3」の真の完成もないでしょう。
今、やらねばならないのだと思います。

Re(3):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 anybodydo  - 01/10/8(月) 17:03 -

引用なし
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   アフリカ勢との対戦が終わりました。
別ツリーあげてしかるべきなんですが、ナイジェリア、セネガルでの日本代表の戦い方の差って、
まさにここで議論してるポイントと重なるんですよね。

>「まずは」中盤で、「できるだけ」早く/速く、有効なプレスをかけて(早くなければ無効)回させないこと、
>サイドに出されてもそこで止めることを考えて欲しいです。
>やってできないことじゃないと思ってるんですよ、ぼくは。
全く同感なんですよ。ちとあっさり書きすぎてたので、訂正。

************************************************
やはり守備的5バックで来たか、なんて意地悪い声も聞かれる昨今ですが、いつまでそんなことを、と思ってしまう。
VTRを止め、「ここで5人並んでるから5バック」なんて全くナンセンス。
なんとか自分の考えが正しく、トルシエがそこに戻らざるを得なかった、と主張したがるバカな輩が山ほどいる。
トルシエサッカーでは相手とボールの位置でポジションは決まります。
両サイドに大きく広がられると、当然それをケア「できる」ポジションに選手は入っていく。
かつDF周りの緩衝帯が押しこまれてサイドに広がってきただけで、5バックなんて概念はそもそもない。
押しこまれてサイドを空けてるのは三浦アツくらいで、人が増えるのは当然でしょう。
ただ現状の問題として、守備意識を徹底するあまりサイドに過剰な意識がいってしまっている。
時間軸で考えて、意識する必要のないスペースはバッサリ切って然るべき。
************************************************

セネガル戦、ひどかったですね。セネガルは強かった。これは確かでしたが。
にしても、ナ戦くらいにプレッシャーが速かったらどうなってたか。
自由に回せることで、どれだけセネガルの強さは倍増したんでしょうか。
なんとしてもラインを作ってから対応しようとする森岡でなく、宮本・もしくは松田ならどうだったか。
森岡、ひどかったですね。あんな対応されたらGKはたまったもんじゃない。

中田ヒデ、名波、森島を欠く日本。1軍半の感は拭えませんでした。
にしても、これだけ実験的な要素が強まるとは予想できなかったですね。
FWの評価がしにくいのなんのって。
こういう風だと、どうしてもヤナギの評価は高くなってしまう。乱戦に強い鈴木もそう。
タカはよく分からなかった。西澤は・・・
奥、伊東、なんとしてでもコマにするつもりなんでしょうか。
伊東に要求する部分はまあなんとか、って感じですが、奥はどうでしょうねぇ。
視野が狭くて無理じゃないですかね。
広山の右はないだろ、って思ってたんですけど、予想はハズレ。

小野が入るとやはり芯が通る。守備面で・・・なんて言われちゃってますけど、
そりゃ逆サイドとDHの問題だろ、って思うのは伸二可愛さの妄言ですかね(笑)。
でもF3が攻撃力にも依存するシステムである以上、芯は欲しいですねぇ。

なんとなく「解任トピ」覗いてみました。
いやはや。恐ろしい人達です。

Re(4):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 hjro//  - 01/10/9(火) 1:08 -

引用なし
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   ▼anybodydoさん:

こんにちは。
そして、みなさん、お久しぶりです。

>押しこまれてサイドを空けてるのは三浦アツくらいで、人が増えるのは当然でしょう。
>ただ現状の問題として、守備意識を徹底するあまりサイドに過剰な意識がいってしまっている。
>時間軸で考えて、意識する必要のないスペースはバッサリ切って然るべき。

ナイジェリア戦の左サイドでは、小野・中田浩が二人がかりでマークしてましたね。
こういう場合、やはり小野のディフェンスに難がある、という見方になるんでしょうか?
日テレ(?)の船越アナは、そんな口ぶりでしたが・・・。
雨も降ってたし、負傷明けだし、それで少し足が重い感じで・・・。(←とことん、小野擁護・・・。)

>セネガル戦、ひどかったですね。セネガルは強かった。これは確かでしたが。
>にしても、ナ戦くらいにプレッシャーが速かったらどうなってたか。
>自由に回せることで、どれだけセネガルの強さは倍増したんでしょうか。

時差もあったんでしょうか、組織で戦ってるというよりも、個人の能力で戦ってる、という感じでしたね。
個人に目を向けると、決してみんな出来は悪くなかったと思うんですけど・・・。
個性も出ていたし・・・。

>なんとしてもラインを作ってから対応しようとする森岡でなく、宮本・もしくは松田ならどうだったか。
>森岡、ひどかったですね。あんな対応されたらGKはたまったもんじゃない。

そんなに、森岡は悪かったですかね?
うーん、もう少し観戦能力に磨きをかけなくては・・・。
確かに、ナイジェリア戦で森岡が抜けて宮本になったので、トルシエは戦犯とみなしているような気もします。

>中田ヒデ、名波、森島を欠く日本。1軍半の感は拭えませんでした。
>にしても、これだけ実験的な要素が強まるとは予想できなかったですね。
>FWの評価がしにくいのなんのって。
>こういう風だと、どうしてもヤナギの評価は高くなってしまう。乱戦に強い鈴木もそう。
>タカはよく分からなかった。西澤は・・・

FWは、代表争いは混戦模様ですね。
たぶん、本戦では3〜4人だと思うんですけど。
今回、予想外にトルシエの中で評価が高いなと思ったのは、鈴木ですね。
(個人的には、他のFWに対しての当て馬かと思ってたんですが・・・。どうも、本気で信頼しているようで。)
西澤+森島、柳沢+鈴木、高原+(西澤、柳沢、森島のだれか・・・。)
オプションが広がりましたね。

>奥、伊東、なんとしてでもコマにするつもりなんでしょうか。
>伊東に要求する部分はまあなんとか、って感じですが、奥はどうでしょうねぇ。
>視野が狭くて無理じゃないですかね。
>広山の右はないだろ、って思ってたんですけど、予想はハズレ。

今回は、個人の能力という意味で、広山はよかったと思います。
なんだかプレースタイルが日本人離れしている感じがします。
福西も身体能力の高い選手相手に、渡り合えてたかな。

>小野が入るとやはり芯が通る。守備面で・・・なんて言われちゃってますけど、
>そりゃ逆サイドとDHの問題だろ、って思うのは伸二可愛さの妄言ですかね(笑)。
>でもF3が攻撃力にも依存するシステムである以上、芯は欲しいですねぇ。

これなんですね。
それはもう、セネガル戦の主役なしのゲームは、すごく眠かったですよ。
わざわざ、現地まで出かけていった人が「かわいそうだ・・・。」とも思いましたよ。
そして、ナイジェリア戦に小野が出てきたときは、もうそれだけで満足でしたよ。
そしてそして、小野が入るとやっぱり芯も通りますよ。
でも。
小野が出ていた前半よりも、服部が出た後半の方が、チームとしては機能してませんでしたか?
服部の左サイドは、いいです。
チームの中のひとつの役割を任されたとき、不足なくやってのける服部というのは、貴重です。
決して、傑出した何かを持っている選手ではないけれど、超一流チームのメンバーがあたりまえのようにやっていることが出来る中盤というのは、残念ながら日本代表では服部くらいしかいないと思うんですよ。
もっというと、中田がローマでスタメンを張れなかったのも、それじゃないかという気がしてます。
永遠のテーマかもしれませんが、スター不在で機能したチームがいいのか、スター顕在で機能しないチームがいいのか。
・・・それは、極論かもしれませんね。
そして、トルシエの中では、答えが形になりつつあると思います。

Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/10/9(火) 17:42 -

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   ども。hjiroさん、おひさしぶりです(でもないか)。anyさんはサルん時はどうも。

セネガル戦、ナイジェリア戦と通して、いろいろとありました。
セネガルは強かった、確かに。ヤフーのカシマシさんの書き込みを見てたんで、上り坂のチームであり勢いもありそう、チームとしても戦術的にもまとまってそう、とは思ってましたが、カメルーン等をはるか上回る好チーム。
あそこまで組織的にまとめあげてるとはメツ監督、なかなかの手腕ですね。
2002年、有力なダークホース候補だと思います。
ぼくはホンジュラスが一押しだったんですが、メキシコと出場権を競ってますねえ。

セネガル戦、いずれにしろコンディションが悪すぎた。
そしてコンビネーションも悪かった。
そして久しぶりの代表戦だと、必ずサッカーのスピードが遅い。Jのテンポ。
そうでなかったのは時差ボケもない稲本。そして何故か柳沢。
ヤナギは、いよいよ(っていうかやっと)本領発揮かも。後はキック。要はシュート。
稲本、ずいぶん広く速くなった。後方視界はないけど、あいかわらず(笑)
稲本のプレッシャーに行くタイミング、スピード、激しさ、間合い、ああいうふうにみんなやって欲しいわけですよ、ぼくは。
他の連中は、遅すぎ緩すぎ距離あけすぎ。だから支配される。

森岡、よくなかったですね。動きにまったくキレなし。
ただ、幾度か有効に前へ出てました。セネガルくらいのスピードだとあのブレイクでホルダーに絡める。
そういう頭はあるんだ、やっぱり。
中田浩二。DFモードになってないぞ。あれはMFの守備。
ぼくは最近、松田が好きになりました。機動力がある。激しさがある。ガッツがある。

ナイジェリア戦、だいぶコンディションがよくなりました、みんな。
戸田はよく気が効く。あれでもうちょっと速くなれば・・・
稲本はほんとアーセナルに行って良かったなあ、と思う。
小野。う〜ん。調子でなかったね。
小野で、というかチームのやり方で、あいかわらず気に入らないことがひとつ。
前半16分10秒のシーン。
ボールはナイジェリア、4番のオジグエから7番フィニディジョージへ。
ここ、ノープレッシャー。フィニディジョージはその前から手を上げてボールを要求してたのに。
遅れて稲本が行ってますが、小野はすでに最終ライン。
2人の相手に対し5人が下がり、小野と中田はかぶってます。
結果的に稲本がフィニディに行ったため、そこからオリセーへ少し戻されたボールにはノープレッシャー。
オリセーはどフリーで余裕を持って前線へ蹴ってきました。
ババンギダがオフサイドになりましたが、ほとんど小野と同体でした。
(同体は、ほんとはセーフだけどほぼ100パーセントがオフサイド取られますね)
あれでオリセーがビエラでババンギダがアンリだったら?
オリセーがグアルディオラでババンギダがラウルだったら?
なんであの状態であそこまで小野が下がるのか。約束事は約束事でも状況が優先。
小野がフィニディに行き、稲本がオリセーに行く。
そうしないからオリセーがノープレッシャーで余裕のよっちゃんで狙いすまして蹴れる。
そういう状態だからラインも下がる。中盤の手が足りないからプレスが余計にかからない。ますます下がる。
相手が攻勢に出ると、こぼれ球もひろえず攻められ続ける理由です。
「攻めて!ぶって!あたし耐えるわ!」状態。あれじゃ駄目。

宮本は無難にやってたと思います。でもやっぱりボールへのアプローチが遅い。
ラインも宮本ならもっとダイナミックに大胆に上下動しても良い。
ポジショニング、カバーリング、無難にやってはいたものの、つまらない。
ミスから失点を招いたけどそれでも3バックでは松田が一番良かったと思います。

広山は、特筆せねばならないでしょう。
サイド突破だけでなく中へ入っての攻撃、絞っての守り、機動力。
左に小野で右に波戸、右に広山で左に服部、ってなバランスもありってことになったと思います。
相手や試合の状況、意味では左右に小野と広山、なんてのもね。
波戸と服部、ってのはあんまり見たくはないけど・・・
小野、中村、広山、アレックス、波戸、服部、明神、奥、さて、生き残るのは誰。
服部だけは確定サインもらってる気がしますが・・・

Re(9):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 GAITI  - 01/10/10(水) 17:34 -

引用なし
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   ▼gliderさん:

セネガル、ナイジェリア戦みました。
他のレスですが gliderさんが稲本の守備方法を誉めているのを見て納得しました。
私も試合中の稲本の守備を見てこう言う守備を言ってたんだなと思いながら見てたもので。(笑)

>「2、3人で囲みパスコースを切って」は、イコール「ノープレッシャー」です。

中盤でバランスよくプレスがかかっている状態ならある程度のパスコースの限定が出来ますから先読みも可能ですからね。
あくまで気持ち的ですがディレイに気持ちが傾きすぎると、プレスが後手後手に回りますよね。

>楔のパスや明確な縦パスでなくとも、フリーで速いテンポで繋がれば意図を持ってどこかに相手守備のコンセントレート・ポイントを作り、そこでのキープから薄い地域へ展開し、一気に崩してくるでしょう。

私は本当にパスだけのサッカーには限界があると考えています。
組織的にバランスよく守っている相手ならば、守りにもわざとここをあけて攻めさせようなど、攻撃的な守備の意図も発生します。
それにバランスよく守られると、守りが薄いところにまわしても守備はすぐに建て直されてしまうでしょう。
やはり縦パスなくしては、崩せないでしょう。

ただ、そこで攻撃のスイッチとしてドリブルなどの個人技が重要になってくるのではないでしょうか。
レアルのフィーゴ、アルゼンチンのオルテガはそれぞれチームの攻撃の上で欠かせないアクセントになっていますよね。彼らのドリブルがいい前線での「ため」になって、後ろの選手の上がりをやりやすくしているのでしょう。

彼らの所属する両チームは、先端のパスサッカーを展開していますが,それにドリブルなどの個人技がチーム戦術としてもしっかり機能しています。

これからのサッカーの方向性を示しているかもしれませんね。

日本の戦術とシステム
 GAITI  - 01/10/10(水) 17:58 -

引用なし
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   >gliderさん:

書くのが遅れましたが,補足として。
私が例えば3−5−2などのシステムや組織についてこだわっていることには、一応自分なりの理由があります。それを、遅ればせながら書かせてください。
サッカーとはこうあるべきだと言う自分の好みよりも、日本はこうするしか選択肢がないんじゃない、と言う前提です。

>そしてそれは、組織うんぬんではなく、ラインの約束どうこうではなく、個人個人の意識ひとつです。
>組織力で戦うのは良いと思います。が、まず組織ありき、なのではなくまず個人があって、それを生かすための組織であることを忘れて欲しくはない。

フランスやアルゼンチンなど高い身体能力と戦術眼を持つ選手で構成されているチームでは、確かにベースとなる戦術ないしチームの方向性を与えてあげれば,システムやポジションに縛らないである程度自由にやらせた方がかえって良い結果が出ますね。
また彼らは、主に身体能力の高さから来る稼動範囲の広さからどんな戦術も自在に取れます。そのような自在性が彼らの試合の中での判断力をより高い次元まで高めたのかもしれません。


ただ日本の場合はそうはいきません。
何を言うにも身体能力や個人能力のせいにすることは癪ですが
日本の場合、そのような個人能力の差で世界相手に戦う戦術もシステムも限られてきます。
戦術にしても出来るだけ個人ではなく組織であたるようにしなければなりませんし,システムにしても選手のスタートする位置ですから、そこからどれだけ効率的にプレスをかけたり、奪った後攻撃につなげるかなど細かく考えなければなりません。
(日本は選手の稼動範囲が狭いので3−5−2などのシステムを取るにしても、そこが各選手のスタートする位置になり、どのタイプの選手をどこに置くかについての効率的な位置を他の国よりあらかじめ考えなければなりません)

と言うような前提で、他の国よりも日本は、その身体能力のなさなどからシステム、戦術などに縛られてしまいます。(また、そうせざる得ない)
そのような1番効率の良いバランスを取ろうとするので、日本のシステムはいつも微妙なバランスで成り立っていて,それが機能したときは強豪相手にも見事な戦いをしますが,崩れたときの悲惨さは目を覆うばかりです。

Re(5):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 anybodydo  - 01/10/10(水) 22:28 -

引用なし
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   こんにちは。やっぱ楽しいですね。こういうの。

>こういう場合、やはり小野のディフェンスに難がある、という見方になるんでしょうか?
>日テレ(?)の船越アナは、そんな口ぶりでしたが・・・。

Fアナは無視しましょう(笑)。
これに関しては守り方だと思うんですよ。
>そういう状態だからラインも下がる。中盤の手が足りないからプレスが余計にかからない。ますます下がる。
グラさんが詳細に述べていてくれますが。(勝手に引用)
伸二はスピードこそないですが、守備はまずくないと思うんですよね。
波戸のような俊足を要するカバーリングは無理ですが。
伸二を高い位置からなるべく下げなくて済むような守り方が望ましい。

>そんなに、森岡は悪かったですかね?
>うーん、もう少し観戦能力に磨きをかけなくては・・・。

おっとっと、別に僕がそう思っただけなんで。
コンディション不良は分かってますし、彼一人の責任という訳でもないんですが、
期待してんですよ、すごく。
最悪のタイミングで前に出てラインの真ん中に抜け出されたりとか、
誰もいないかのようにシュート打たれたりとか、ちょっとショックなんですよ。
代表のセンターをやるからには魂欲しいんですよね。
チームが悪くても俺が最後の砦だ、っつう風な。

>今回、予想外にトルシエの中で評価が高いなと思ったのは、鈴木ですね。
魂つながりですが、彼はハートが強いですよね。
ハートだけじゃどうにもなりませんが、
単純に上手い下手より「何が何でもねじこむ」気持ちって、時には技術を凌ぐと思います。

>今回は、個人の能力という意味で、広山はよかったと思います。
>なんだかプレースタイルが日本人離れしている感じがします。

>広山は、特筆せねばならないでしょう。
>サイド突破だけでなく中へ入っての攻撃、絞っての守り、機動力。
>左に小野で右に波戸、右に広山で左に服部、ってなバランスもありってことになったと思います。
もしかして、オーフェルマルスになりますかね!?

>小野が出ていた前半よりも、服部が出た後半の方が、チームとしては機能してませんでしたか?
どうなんでしょう。
チームとしてのどの部分が機能していたか、って点でも意見は分かれるでしょうね。
小野や名波、ヒデやがいないと、どうもチマチマしちゃうんですよね。
いきなりチームの視野が狭くなってしまう、そんな気がするんです。
彼らは受けるのも、出すのも上手い。
彼らが抜けると、とたんに隣の選手へのパス、不正確なロングボール、そういうボールのオンパレードになってしまう。

>セネガルは強かった、確かに。
>2002年、有力なダークホース候補だと思います。
カメルーン系のチームとばかり思ってたんですが。
どっちかっつうと北アフリカっぽいですよね。
驚きでした。

>ヤナギは、いよいよ(っていうかやっと)本領発揮かも。後はキック。要はシュート。
彼のプレーイメージの速さって、もう突出してきたような気がしますね。
周りがついてこれん(笑)。一時の中田を思い出しました。

Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 hjro//  - 01/10/11(木) 0:42 -

引用なし
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   ▼gliderさん:
>ども。hjiroさん、おひさしぶりです(でもないか)。

お久しぶりです。なんだか夏の疲れが残っているのか(もうトシかな?)だらだらした毎日を過ごしてました。

>稲本、ずいぶん広く速くなった。後方視界はないけど、あいかわらず(笑)
>稲本のプレッシャーに行くタイミング、スピード、激しさ、間合い、ああいうふうにみんなやって欲しいわけですよ、ぼくは。

稲本は、以前からあのくらいは出来てあたりまえという感覚でいましたが、なんだかチョットの間に急激に大人のプレーヤーになったみたいで、感慨深かったです。

>森岡、よくなかったですね。動きにまったくキレなし。
>ただ、幾度か有効に前へ出てました。セネガルくらいのスピードだとあのブレイクでホルダーに絡める。
>そういう頭はあるんだ、やっぱり。

そうですね。
以前は(オリンピック予選頃)は、宮本の繊細なラインコントロールが好きだったんですけど、1対1の強さ、具体的に言うとどの部分ならば勝ててどの部分ならば及ばない、だからこうするみたいな感覚をもっている森岡の良さって、好きになってきたんですよ。
だから、悪いなりによく見えてたのかも・・・。
確かに、体のきれは悪かったですよね。
服部にしてもそうでしたけど、簡単に外されるというのはここ最近は見た記憶がないですもの・・・。

>遅れて稲本が行ってますが、小野はすでに最終ライン。
>2人の相手に対し5人が下がり、小野と中田はかぶってます。

でしたねー。

>「攻めて!ぶって!あたし耐えるわ!」状態。あれじゃ駄目。

なんだか、笑っちゃいますけど、それって小野・・・?(だけじゃないですよね?!)
時として、小野はそういうマゾ的要素を感じちゃうんですよね。

>小野、中村、広山、アレックス、波戸、服部、明神、奥、さて、生き残るのは誰。
>服部だけは確定サインもらってる気がしますが・・・

服部は、左SBと左SHが出来ますし、プレースタイルも他の選手と一線を隔していますので確定でしょうね。
中盤は、ホントに激戦区ですね。
何人くらいで構成されるのでしょう。
誰が選出されるか考えるのも、楽しみのひとつなんですけれど・・・。

Re(6):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 hjro//  - 01/10/11(木) 1:55 -

引用なし
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   ▼anybodydoさん:

レス、ありがとう。

>伸二を高い位置からなるべく下げなくて済むような守り方が望ましい。

そうなんですね。小野の場合、ゲームメイクするためになるべく下がらずにいて欲しいんですが・・・。(中田は、そのあたりものすごく意識してますよね。)
責任感が強すぎるのか、気がついたときにはもう最終ラインまで下がっている、という感じなんでしょうか?
それから、左(?)ボランチに名波がいたら、違っていたんでしょうか?

>最悪のタイミングで前に出てラインの真ん中に抜け出されたりとか、
>誰もいないかのようにシュート打たれたりとか、ちょっとショックなんですよ。
>代表のセンターをやるからには魂欲しいんですよね。
>チームが悪くても俺が最後の砦だ、っつう風な。

そうですね。
コンディションがいいときの森岡ならば、もう少し慎重且つ的確な状況判断ができたでしょうね。

>魂つながりですが、彼はハートが強いですよね。
>ハートだけじゃどうにもなりませんが、
>単純に上手い下手より「何が何でもねじこむ」気持ちって、時には技術を凌ぐと思います。

同感です。
サッカーは、一番実力がはかりにくくて番狂わせが多いスポーツだと思うんですよ。
だからこそ、気持ちの強さが大切。

>どうなんでしょう。
>チームとしてのどの部分が機能していたか、って点でも意見は分かれるでしょうね。
>小野や名波、ヒデやがいないと、どうもチマチマしちゃうんですよね。
>いきなりチームの視野が狭くなってしまう、そんな気がするんです。
>彼らは受けるのも、出すのも上手い。
>彼らが抜けると、とたんに隣の選手へのパス、不正確なロングボール、そういうボールのオンパレードになってしまう。

昨日ふと思ったんですけど、先発が小野だから前半でリズムが出来た、という見方もできるかなー、なんて。
機軸ができると、あとあと自分たちの進む方向が確認しやすいですから・・・。
そういう意味においては、服部が先発だったらさてどうだったか、とは思いますね。
小野・中田・名波・中村・・・。
ゲームメーカーとしてのスキルというのは、この4人は圧倒的に高いでしょう。
だから、この誰かがでていないと、急にゲームが面白くなくなる・・・。
でも、そういう見方というのは、一方で危険な気がするんですね。
トルシエの「スター発言」(直接はよく知らないんですけど、「スターを起用してワールドカップを戦う」っていう主旨でしたっけ?)にしても、彼特有の言い回しで、実は言外に否定しているのではないかと思うんですよ。

>彼のプレーイメージの速さって、もう突出してきたような気がしますね。
>周りがついてこれん(笑)。一時の中田を思い出しました。

セネガル戦は、特に気の毒でした。
ナイジェリア戦、小野が万全だったら、決定的なチャンスももっと増えたかもしれません。
いずれにしても、今回は彼の感性を感じるパッサ−が殆どいなかったのは、残念でした。

スピードによって「形」は無意味になった
 glider E-MAILWEB  - 01/10/11(木) 6:28 -

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   ▼GAITIさん:

>サッカーとはこうあるべきだと言う自分の好みよりも、日本はこうするしか選択肢がないんじゃない、と言う前提です。

>フランスやアルゼンチンなど高い身体能力と戦術眼を持つ選手で構成されているチームでは、確かにベースとなる戦術ないしチームの方向性を与えてあげれば,システムやポジションに縛らないである程度自由にやらせた方がかえって良い結果が出ますね。

>日本は選手の稼動範囲が狭いので3−5−2などのシステムを取るにしても、そこが各選手のスタートする位置になり、どのタイプの選手をどこに置くかについての効率的な位置を他の国よりあらかじめ考えなければなりません

>と言うような前提で、他の国よりも日本は、その身体能力のなさなどからシステム、戦術などに縛られてしまいます。

フランスやアルゼンチンも、組織力とチームの完成度がなければ今の強さはあり得ません。
そして今の先端的な戦術とは、どこもまた「出来るだけ個人ではなく組織であたるように」するものです。
システムに縛られるのは、身体能力がないからではなくチームの完成度が低いからです。
そして、これが最も重要なことですが、システムに縛られている限り「強豪なみの速いサッカー」は不可能です。
現代サッカーのキーワードは、スピードです。
トルシエが何故、選手に「ポリバレンス」を求めているのか。
スタートするポジションに縛られていては「遅すぎる」からです。
それに、すべては試合の流れや相手との関係次第です。
それで特に中盤では各選手に求められる主な役割もプレイエリアもまったく変わります。
何人の選手で誰と誰と誰の組み合わせで組むかには意味はありますが、3ー4ー2ー1だの4ー2ー3ー1だのという「形」は、実際の試合の中ではたいして意味をなし得ません、今は。
ひと昔前の「ゾーンプレス」の時代では、4ー4ー2と言えば3ラインの文字どおりの4ー4ー2でした。
相手ボールになれば、自陣の「自分のゾーン」に戻って必ずそういう「元の形」でゾーンを構成し、そこからボールに対して圧力をかけていたから「ゾーンプレス」でした。
今では、あんな悠長なサッカーは一流の間ではやってられません。
ポリバレンス、流動性、すべてはスピードのため。
プレッシングのゾーンの構成も、形は流れで変化します。

稼動範囲の広さも、身体能力との関連は薄いと思われます。
それは、視野の広さと判断のスピードです。

日本は、そういう「ワールドスタンダード」のスピードに、個人個人が意識してシフトアップして行かねばなりません。
それは、組織とかシステムとかは関係のない話です。
ひとつあるとすれば、トルシエの「オートマティスム」はそれを後押しする、ということです。

Re(10):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛...
 glider E-MAILWEB  - 01/10/11(木) 6:34 -

引用なし
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   ▼GAITIさん:

稲本は、ほんとにアーセナル行って良かったですね。
ああいった広さと早さ/速さがないとプレミアではやって行けないでしょう。
というかあのスピードがスタンダード。Jリーグは遅すぎる。
それを考えても国内組の柳沢には感心します。
そういうイメージを普段から持ってやっているんでしょう。
そういえば中田ヒデもそうでしたね。

>中盤でバランスよくプレスがかかっている状態ならある程度のパスコースの限定が出来ますから先読みも可能ですからね。
>あくまで気持ち的ですがディレイに気持ちが傾きすぎると、プレスが後手後手に回りますよね。

むろん、プレスがかかっていない状況では先読みして動くのは難しいですが、相手の動きをよく把握していれば個人としての速い判断も可能です。
というよりも通常の状態では、有効なパスコースっていうのはある程度限られているものです。
相手の分布と動き、そしてキッカーのモーション。
読みも重要ですが、もっと大事なのは味方同士の距離。それが保たれていて、あとは一歩目の速さがあれば良いのです。
そして、そういうリズムでサッカーをする意識。身体に刷り込まれた慣れ。
くり返します。
「2、3人で囲みパスコースを切って」は、「プレスがかかった状態」ではありません。
それを同義とすることは、誤りです。
そんなことをいくらしても本気になった強豪にはやられます。
1stプレッシャーは、最低でもセネガル戦、ナイジェリア戦での稲本くらいのスピードで行かないと駄目です。
最初からディレイになるのは、1stプレッシャーが間に合わなかった時に仕方なくそうなるのです。
1stプレッシャーは常にかからなければ本来はいけないものです。

>それにバランスよく守られると、守りが薄いところにまわしても守備はすぐに建て直されてしまうでしょう。
>やはり縦パスなくしては、崩せないでしょう。

守りが薄い=スペースがある→フリーになる→精度の高いボールが蹴れる→ピンチ。
守りが薄い=スペースがある→前を向ける→ドリブルできる→守備の集中を生む→ピンチ。
こういったことからも、フリースペースを与えることはプレッシング・サッカーでは禁物です。
特に現代の一流チームのスピードでは、そのスペースを与えたことで次のフリースペースを作られ、それがまた次の・・・という具合に連鎖して行きます。
プレスが後手後手になり、翻弄されることになる。
縦パス、というのは前進方向のパスのことで、それなくしてはもちろん前へ進みませんが、ぼくが言ったのは主に楔のパス、全員の動きだしの合図となるようなピッチに対して明確に垂直方向の「攻撃開始」的なパスの話で、フランス、アルゼンチンといったチームはそれに頼らずとも相手陣のどこかでフリーで前を向きボールを持つ選手ができれば前述のような連鎖を作り崩してきます。
ドリブル、三角パス、ワンツー、いろんな所で瞬間的にスイッチ入っちゃうんですね。
そうしてスイッチが入り、自分達が主導権を握ってしまえば、立て直す時間はほとんど与えないのも彼等です。
そういうスピードなんです。
彼等の強さは、そうして次々とスペースを生み、有効なボールを回せる動きの早さと速さ、相手にそうさせないプレッシャーの早さと速さ。
ボールへの寄せ、組織の集散のはやさ。
そのスピードを可能にする確実な技術。状況判断のはやさ。相互理解の高さ。
最も速いチームが最も強い、と言えるように思います。
勝負のあやは置いといて。

ドリブルは重要ですね。
攻撃とは、複数の優れた個人戦術が有機的に結合した時に「組織的」足り得ます。
組織を有効に成立させうるのは、いつの日もどんな組織であろうと「個」です。
攻撃という創造行為では、特に。

Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/10/11(木) 7:26 -

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   ▼hjro//さん:

>なんだか、笑っちゃいますけど、それって小野・・・?(だけじゃないですよね?!)

それは、「チームとしてそういう状態」ということです。
たぶん小野は「約束事」としてそれを守っているのだと思いますが、押し込まれて多くの相手に入りこまれている時以外は止めて欲しいんですよね、その約束。
しかも例に上げたシーンでは、中田と重なってて下がっている意味もなかった。
相手も少なかったし、あそこは中田ひとりで充分。
「オンサイドのサイドハーフは相手ボールでは下がる」のはわかりますが、やり方が画一的すぎて馬鹿みたいです。
チームとして、もっと状況に合わせたいろいろなやり方を持って欲しい。


>服部は、左SBと左SHが出来ますし、プレースタイルも他の選手と一線を隔していますので確定でしょうね。
>中盤は、ホントに激戦区ですね。
>何人くらいで構成されるのでしょう。
>誰が選出されるか考えるのも、楽しみのひとつなんですけれど・・・。

ワールドカップでは枠は23人。
各ポジションに二人+キーパーの予備、と考えると中盤は9〜10人じゃないですかね?
服部はDFかMFか、どっちで登録されるのかわかりませんが。
ただ、3バックの人材考えるとDF登録かもしれませんね。
森岡、宮本、松田、中沢OR上村、中田、服部、ってとこ?
MFは中田ヒデ、森島(トルシエは藤本に『森島はあと1年もたないかもしれないから、頼むぞ』と言ったらしいです、怖いですねえ)
稲本、名波(間に合いますように・・・)戸田、明神、波戸、伊東、小野、中村・・・
あれま、もう10人。
広山もいるし、アレックスも帰化するし、むーずかしーなー。
FWは、柳沢、高原、中山、鈴木、って所が現時点では予想できますね。
楽しいですけどね、こういうのも。

Re(7):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 glider E-MAILWEB  - 01/10/11(木) 7:54 -

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   ▼hjro//さん:
▼anybodydoさん:

>ハートだけじゃどうにもなりませんが、
>単純に上手い下手より「何が何でもねじこむ」気持ちって、時には技術を凌ぐと思います。

>同感です。
>サッカーは、一番実力がはかりにくくて番狂わせが多いスポーツだと思うんですよ。
>だからこそ、気持ちの強さが大切。

ほんと、そうですよね。
コンディションと気持ち。それが勝敗をわける最大の要因だと思います。
それがなければ、あのフランスでさえ日本と引き分けるんですから。


>小野や名波、ヒデやがいないと、どうもチマチマしちゃうんですよね。
>いきなりチームの視野が狭くなってしまう、そんな気がするんです。
>彼らは受けるのも、出すのも上手い。
>彼らが抜けると、とたんに隣の選手へのパス、不正確なロングボール、そういうボールのオンパレードになってしまう。

ボールを留められる選手、廻りを上手に生かせる選手、リズムを作れる選手、いろいろな意味で工夫のできる選手、そういう選手がいるチームは強いです。
良い流れを作ることができるから。悪い流れを変えるのも、そういうことからが多いですよね。

>小野・中田・名波・中村・・・。
>ゲームメーカーとしてのスキルというのは、この4人は圧倒的に高いでしょう。
>だから、この誰かがでていないと、急にゲームが面白くなくなる・・・。
>でも、そういう見方というのは、一方で危険な気がするんですね。

イマジネーションがあってもバランスがなければ脆いし、バランスがあってもイマジネーションがなければ硬直し単調になる。
それは相手には見切られやすくなります。
一番重要なのは、「チームとしての完成度」でしょうね。

>彼のプレーイメージの速さって、もう突出してきたような気がしますね。
>周りがついてこれん(笑)。一時の中田を思い出しました。

柳沢は、出どきかもしれませんね。
求める環境でやらせたいですよねえ。

Re(8):フラット3とラインブレイクー今、抱える矛盾
 mitsu  - 01/10/12(金) 12:45 -

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   せっかくなんだから欧州遠征のスレッド立てればいいのに(笑)

しかしセネガルって強いのね。
みんなフランスでやってるせいかプチフランスってな印象だった。
また悲しくなるほど崩されてた。
コンディションなのかな?
つってもあれだけ完敗だとせつなくなる。
予選を戦ったチームの完成度ってやつでしょうか?
まぁ一人一人見ても相手のがうまいけど。
服部がズバッとかわされてビビった。
浩二はひさびさにダメだったなぁ、最初のミスが効いたか・・・。

それに比べりゃナイジェリア戦はよかった。
日本もコンディション上がったしナイジェリアはセネガルほどじゃない(笑
アフリカの勢力図も変わっていくんすなぁ、セネガルなんて聞いたことなかったのに。
2戦通じてやけに稲本がよく見えたのはなんでだろう?
成長したのかな?明確なトップ下がいないぶんやりやすいのかな?
単にコンディションがいいせいか・・・。
戸田のボールさばきが悪く見えてしょうがない。
ちょっと??な感じだ。

広山は微妙。
ある意味消えてるともとれるけど悪くはない気もするし。

小野はいいとこなし、特に右に行って・・・。
小野の右はないか、と凹んだ。
しかもあいかわらず守備ではトルシエに不安視されてる模様。
前へ出れればいいんだけど。

柳沢はすばらしい。
なかなか難しい。

日本の独自の事情
 GAITI  - 01/10/12(金) 20:33 -

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   >gliderさん:

組織に縛られると言う表現が誤解を招きましたね。
組織に縛られると言うよりも、フォーメーションを利用すると言うことです。
私もポジションチェンジを繰り返す、流動的なサッカーにはもちろん賛成です,というか日本の取るべき道はそこしかないと思っています。
そこで流動的なサッカーをするにあたって、このフォーメーションの助けを借りようと言うわけです。

3−5−2でも4−4−2でもフォーメーションはそこに配置された選手の最初のスタート位置と考えることが出来ますよね。
つまりいろいろポジションを複雑に変えていくとき、あたりまえの話ですが,左サイドの選手が中にきてたら今左サイドが開いてるんだな、とチームみんながわかります。またポジションチェンジした後のフォローもある程度チームとしてシステマティックに出来ます。

まあ、これは多かれ少なかれポジションチェンジを多用するチームはどこも利用しますけどね。
で、私が思わずポジションに縛られると使ってしまったことは、次のためです。
フランス、アルゼンチンなどのチームはこの最初のフォーメーションをたとえ間違えても(変な表現ですが)大怪我にはなりませんが,日本はなると言うことなんです。

gliderさんは、今のポジションが流動的なサッカーでは最初のフォーメーションなんて関係なくて各自おのおのがそのチームの戦術をベースに状況に応じて自分で判断していけばよいと、その結果最初のシステムなんか平気で変わるし意味をなさないとおっしゃりたいんだと思います。(間違っていたらすみません、それと生意気なことを言ってすみません)

私はそれはアルゼンチン、フランスについては全く正しいと思いますが,日本には当てはまらないと思います。

その理由について、選手の稼動範囲と身体能力という理由を前回挙げたのですが、詳しく言わせてください。


(このプレスの説明に関しては読み飛ばし可です(笑))
ご存知のように、戦術にプレスが導入されて、世界のサッカースタイルは劇的に変わりました。
すごく大雑把に言うとテクニックからフィジカル重視のサッカーになりました。
これはどうしてかと言うと、プレスを効果的にかけるためにプレーゾーンはどんどん狭くなりました。このような状況だとボールがわたったらすぐ数人に囲まれてしまいます。

ここでものをいうのがフィジカルと言うわけですね。
このフィジカルを具体的に言うと「あたり強さ」と足の長さや懐の深さから来る「間合いの広さ」と言うところでしょうか。
プレスはボールを相手から奪い取る行為ですから、この「あたり強さ」と「間合いの広さは」をもっていれば狭いプレーエリアでのボールの奪い合いで圧倒的に有利になれます。

結果世界のサッカーは1部の例外的選手を除き、フィジカルの強さが最優先(もちろんテクニックよりもです)で求められるようになりました。
いまではこれがないと、まともにプレすら出来ない状況になりかけています。(もちろんダイレクトパスやオフザボールの動きの卓越した才能があれば回避可能ですが)

クライフなどが、いつも今のサッカーは進歩したわけではないといつも言っているのは、このような傾向と自分のサッカー間が真っ向から対立するからでしょう。


それで日本の話に戻ります。
ぶっちゃけた話、日本人選手の「あたり強さ」「間合いの広さ」は世界と比べて、かなり見劣りします。
これだけでプレスサッカーの中ではかなり苦しいです。

これで実際試合したらどうなるかと言うと、こっちがプレスをかけても間合いがぜんぜん違うから全く取れないし、びくともしない、逆にプレスをかけられたらすぐ取られるし、吹っ飛ばされる。精神的にもかなりきついです、つまり精神力のスタミナ消費が相手とは比べ物にならないほど大きいと言うわけです。

選手の稼動範囲の差がでるとは、もちろん肉体的なスタミナもありますが,この精神的なスタミナによる要因が大きいです。
このようなチーム全体の決定的不利をどこで挽回するかというと、最初のフォーメーションをものすごく綿密に絶妙のバランスを取るように立てて,稼動範囲の差をカバーするしかないと言うわけです。
本当に絶妙なバランスですからそれが崩れたときは、悲惨としか言いようがありません。
プレスは全く効かず、90分間相手の思うがままです。

私は、そのような状況での例をとって、相手との判断のスピードの差、プレスのスピードの差と断定してしますのには反対です。

日本のこの絶妙なバランスのシステムが成功して、やっと相手と五分の土俵に上がります。そのときに差を見せ付けられたら完璧に認めますが、もろもろの原因で強豪相手にバランスよく戦ったことはほとんどありません。
それも、相手と言うより自分の問題でそうなっているのでなお悔しいです。

(また感情の赴くままに書いてしまいましたので、イメージと違ったことを書いてしまったかもしれません、次回はその訂正と(笑)具体例について(サンドニのフランス戦)書きます(しつこいですね))

Re(1):日本の独自の事情
 野球人 E-MAIL  - 01/10/13(土) 1:04 -

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   ▼GAITIさん:
 野球人と申します。文字どおりの野球人で、サッカー素人ですが、ひとこと…。

>それで日本の話に戻ります。
>ぶっちゃけた話、日本人選手の「あたり強さ」「間合いの広さ」は世界と比べて、かなり見劣りします。
>これだけでプレスサッカーの中ではかなり苦しいです。
>

 身体能力とかフィジカルとか語られている言葉について、日本的な見方では「先天的」で「追い付けない」要素であると、あまりに強く信じられているように思われます。
 しかし、実際には「先天的」だと思いこんで、ほかのものばかり磨いているから、一向に進歩しないだけで、後天的に獲得できる要素も多分にある。

 サッカーでいうフィジカルとは、体の大きさもそうでしょうし、あるいは筋力、敏捷性、などなどさまざまな要素があるでしょう。広い意味では「体の使い方」もフィジカルの大きな要素の一つだと考えられます。

 体の縦のサイズ(身長)を伸ばすことは不可能ですが、横幅を大きくして「当たり強く」することは十分に可能だし、筋力やスピード、体の使い方に至っては全て後天的な要素です。
 野球でいえば、大リーガーは「体が違うから凄い」と、日本の評論家は考えがちですが、実際には彼らは肉をたくさん食べて(笑)、暇があったらトレーニングをしている。日本の野球選手は、走り込み(長距離走ってもやせるだけ)ばかりして、ウェ−トなんてやると「動きが悪くなる」と敬遠します。これでは、生まれつきサイズの違いがあるのだから追い付きようがない。その上、「テクニックは日本人が上」と称して、体の使い方まで非物理的な「自己流」を延々と続けているので、永久に追い付くことはない。
 その中で、イチローや野茂といった「突然変異種」だけが、「日本人と米国人に決定的な能力差などないのだ」ということを示してくれています。
 このほか、陸上の伊東浩司、朝原宣治は、決して体格的に恵まれているわけではないが、黒人と渡り合えるだけのスピードを、文字どおり後天的に獲得しました。

 結局、フィジカルなんて鍛えようによって(ある程度)どうにだってなるのです。
 中田ヒデなんかもそうですよね。身長はないが、鎧のような筋肉を身にまとい、ついでに「体の使い方」を極限まで磨くことによって、欧州の人や黒人に劣らない「フィジカル」を見せつけています。

 要は、イチローも野茂も中田ヒデも、突然変異種なんかではなく、極めてロジカルな理由によって活躍できているのだということを、特に指導者層が知ることが、重要ではないかと思います。
 野球界なんて、イチローや野茂の論理的かつ普遍的な活躍の理由には見向きもせず、彼らの特殊なフォーム(物理的に考えると、あんまり特殊ではないように思うのですが)をあげつらって、参考にしようともしていませんから、絶望的です。

 ちょっと「横道」系の話になりましたが、お許しを…。

Re(2):日本の独自の事情
 glider E-MAILWEB  - 01/10/13(土) 4:01 -

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   ▼野球人さん:

ようこそいらっしゃいませ。
野球ファンなのですね。
ぼくも小さい頃、野球をやってました。
リトルリーグに入ってくれないか、と誘われたこともあったんですよ(ちょっと自慢:笑)
プロ野球では、東映フライヤーズの時代からの日本ハムのファンなんですが・・・
今シーズンはあまり言いたくないですけど・・・

イチローはすごいですね。
たゆまぬ努力、けっしておこたらぬ準備、いつもそういうふうに回転しているクリアな頭脳、まさに「達人」ですね。


>あるいは筋力、敏捷性、などなどさまざまな要素があるでしょう。広い意味では「体の使い方」もフィジカルの大きな要素の一つだと考えられます。

野球人さんは、とても重要なポイントを述べてくれていると思います。
「身体の使い方」そしてそれを有効なものにすることを可能にする筋力の、身体の「バランス」、そして筋肉の「質」、そういったことことこそが重要なのでしょう。
少し前に、トルシエ現日本代表監督が代表合宿にて「筋力測定」を行いました。
結果、日本の選手は欧州の選手と比較して筋力的に劣った所はどこもない、との結果だったそうです。
ただし、その「質」に少々差があったそうです。
イチロー選手のトレーニングで、「初動負荷理論」なるものがありましたね。
詳しく書こうと思ったのですが、いろいろと忘れてしまってます、すみません。
もしも御存じでしたら、お教えいただけると助かります。

Re(1):日本の独自の事情
 glider E-MAILWEB  - 01/10/13(土) 4:28 -

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   ▼GAITIさん:

レスありがとうございます。おっしゃりたかったこと、よくわかりました。
その上で。

>まあ、これは多かれ少なかれポジションチェンジを多用するチームはどこも利用しますけどね。

ぼくとGAITIさんの認識が少々違っていると思われるのはこういう所でしょうね。
ポジションチェンジは、しようと思ってやる場合(主に攻撃面)しなければ間に合わない場合(主に守備面)があります。
サッカー自体のレベルが上がれば上がる程、ポジションチェンジは「せねば間に合わない」ものなのです。

例えば。
左サイドで小野が攻撃に出ています。相手にボールを奪われた。
左のスペースを使う。稲本がそこにプレッシャーをかけに行く。バックパス。
戸田がそこへプレス。縦パス。中央へ下がった小野がプレッシャーへ。
という具合に入れ代わらなくてはスムースで速いプレスはかけられない。
上記のプレーをすべてダイレクトか1タッチで行うようなチーム相手には特にそうです。
そして、ぼくが言う「プレス」とは、「パスを受ける瞬間」にかかってなくてはならないものです。
そういう「速いチーム」に対し、最低でも相手のアングルを狭め、時間を稼ぎ、好き放題に回されないためにはそれしかあり得ません。
そして、そういう「プレス」をかけるためには、「最初のスタート位置」など、何の意味も為さないのです。

その後。
小野がボールを奪った。左の稲本へ。稲本は中央の戸田へ。戸田から柳沢へスルーパス。
戸田のスルーパスは相手DFがカット。
この場合、小野はDHの位置、稲本は左アウトサイド、戸田はトップ下、です。
彼等はそこで攻撃し、そしてそのまま守備に入らねばなりません。
相手に「ちょっと待った、今それぞれのポジションに戻るから」とは言えません。
「流動的なサッカー」は、スピードアップされた攻守の切り替えの中では、必然なのです。
もう、いくら最初のフォーメーションをバランスを緻密に取っても、それで固定的なサッカーをしていて通用する時代ではないのです。

そして、世界の潮流はどんどんとそういうスピード・サッカーへと流れています。
先日の南米予選、ブラジル対アルゼンチンを御覧になりましたか?
アルゼンチンのスピードにブラジルは手も足も出ませんでした。
ボールを受けるか受けないかのタイミングで激しく為されるプレスとインターセプトの嵐。
次から次へとスペースへ動き、そこで素早く繋がれるダイレクト・パス。
唯一、アクセントとなりうるスピード豊かなドリブル。
世界のトップは、フィジカル重視のサッカーからスピードがすべての世界へ移行してきています。
そういう中では、
>左サイドの選手が中にきてたら今左サイドが開いてるんだな、とチームみんながわかります。
というようなテンポではスローすぎるのです。
サイドが中に入るのと同時に、あたかも無意識のごとくカヴァーリングは為されなければなりません。
「あいつ行ったな、えっと、俺が一番近いな、じゃあ俺がカヴァーに行こう」などと考えているヒマはないのです。

ポジションを移動するもそれをカヴァーするも一瞬の共通理解のもと、同時に瞬時になされなければならないのです。
そしてそれを可能にするのが「オートマティスム」と「高いチームの完成度」です。
「ゾーンバランスを常にとり、選手間の距離を緊密に保つこと」。
それが掟。

それと、野球人さんもおしゃっていますが、日本人のフィジカルをはなから弱いと決めつけるのは早計だと思います。
相手と当たる時に、吹っ飛ばされるか吹っ飛ばすかは、身体の大きさや筋力よりもタイミングと体勢が大きな要素でもあります。
コンフェデ杯で、小野がカメルーンのウォメを吹っ飛ばしたシーンを覚えているでしょうか?
あれをして「小野は当たりに強くなった」と評するマスコミやファンは大勢いましたが、あれはそうではなく小野が抜群のタイミングと充分な体勢をもって当ったからです。
セリエの中では小さな中田ヒデが競り勝てるのもそうしたことの方が全然大きい。
大きな身体と優れた筋力が有利なのは言うまでもないですが、「当る」のもひとつの技術であるという側面は忘れてはなりません。
そしてまた小さく俊敏な身体はそれもまたひとつの武器足り得るということも忘れてはなりません。
スポーツ選手にとって重要なのは筋力のバランスなのです。

もうひとつ。

>強豪相手にバランスよく戦ったことはほとんどありません。

確かに。
慣れない組み合わせ/構成で個々の役割が不明瞭なままな事が多かったですね。
しかしながら、バランスが失われたのは、そういった自分達の問題だけではありません。
サンドニの構成でも相手がもっと弱いチーム、例えばタイならば、十二分に機能しうるでしょう。
伊東や名波、稲本が交互に上下し、前へ顔を出し、中で外で組み立て、支配する中で、個々の役割分担を状況によって作り上げて行くでしょう。
慣れないコンディション、整わない体調、対して絶好調のフランス相手では、個々のそしてチーム全体のスピードに差が出て当然です。
遅れてプレスに行く、もうボールは出されている、あるいは遅いから相手に充分な体勢を取られて簡単にかわされる。
そうしてひとつもボールが取れないのでは、バランスなど崩れて行くのが当たり前です。
たまに攻撃しても、判断も動きだしも遅いからすべての動きを相手にみきられ、ボールは簡単に奪われて行く。
なおかつフランスは世界最高のプレイスピードを持つチーム。
対してこちらはひさしぶりの代表戦、Jの遅いサッカーに日常的に染まり、プラス時差ボケで動かない身体。
慣れない柔らかい芝は雨でいっそうすべりやすくなり、足を取られ、ますます動きのキレを奪って行く。
あれは「論理的」な結果です。
どんなフォーメーションで挑んでいようと結果にそう差はなかったでしょう。

フォーメーションは、誰と誰と誰を組み合わせるのか、どんな選手構成で、どういう戦い方を目指すのか、ということ「だけ」であり、数字や形で考えても何も意味を為しません。
それはおわかりだとは思いますけれど。

欧州遠征雑感
 glider E-MAILWEB  - 01/10/14(日) 8:56 -

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   ▼mitsuさん:

>せっかくなんだから欧州遠征のスレッド立てればいいのに(笑)

そうですね〜、そうすればよかったかなあ。

>しかしセネガルって強いのね。

強かったねえ。
アフリカ人の能力を持ってあんなにきちんとしたサッカーやられると困っちゃいますよねえ。
チームのまとまり、勢い、予選を勝ち抜いたことも大きいのではないでしょうか。
メツ監督は良いチームを作ったと思う。

>それに比べりゃナイジェリア戦はよかった。
>日本もコンディション上がったしナイジェリアはセネガルほどじゃない(笑

日本は、セネガル戦はボケてましたね。
見るからに行けてなかったし、悪い時の腰が引けてしまった感じ。
後半少し慣れて修正できたのが救い。
それと柳沢が救い。

>2戦通じてやけに稲本がよく見えたのはなんでだろう?

稲本は、時差もないしコンディションも良さそうだったし、成長もしてましたね。
はやい連中と一緒にやってることで稲本自体も自然とはやくなったんでしょう。
広くもなったのは良い勉強もしてるんでしょうね。
ああでないとあそこは勤まらないポジション。

>小野はいいとこなし、特に右に行って・・・。

小野は身体があきらかにキレてなかったね。
切り返した後の動きも緩慢で、全体的に動きにシャープさがなかった。
左にいた時の後ろ突かれた時はそうとうヤバかった。
それでもやっぱり小野がいる時の方が面白かったけど。

>柳沢はすばらしい。

柳沢はそうとういい。何かが明確に変わったでしょう。
はやさ、広さ、ポジショニング、動きの連続性、視野、すべて日本のFW陣では図抜けてる。
もう早く出るべきだと思う。
今をのがしちゃいけない。
失敗したって良いから若いうちに行かないと。
逆に、西沢はもう呼ばれないかも・・・

あと思ったこと。
トルシエってJリーグよく見てるんだなあ。
福西ってJでは今おいしい選手。
代表でも戦力になるといいんだけど。
ああ、でもそうなったらなったで選考がまた難しくなる・・・

   - -

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Re(3):日本の独自の事情
 野球人  - 01/10/15(月) 4:38 -

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   ▼gliderさん:
 不勉強が災いして、レスが遅くなりました。
 現在、プレーオフのプレーボールを待っているところです(クリーブランドは雨)。
 
>イチロー選手のトレーニングで、「初動負荷理論」なるものがありましたね。
>詳しく書こうと思ったのですが、いろいろと忘れてしまってます、すみません。
>もしも御存じでしたら、お教えいただけると助かります。

 詳しくは存じ上げません(小山裕史さんの名前だけは、かなり前から知っているのですが…)。私なりの理解では、

 本来、人体の筋活動が最大にパワーを発揮するには、まず初動作に絶対的パワーとスピードが必要。それは体の根幹部(上半身なら肩甲骨周辺、下半身なら股関節周辺)から生み出されるもので、その力が末端部に伝達される。
 トレーニングでは、動作の最初に大きな負荷を与えるだけで、あとの動きは伸縮、弛緩と慣性に任せる。理にかなった筋肉の動きが得られ、血流もスムーズ、乳酸がたまることもなくしなやかな筋がつくられる。

 といったところでしょうか。

 普通のウェートトレーニングでは、最初から最後まで負荷がかかってしまうので、それとは違った器具を使う必要があるようです。


 私が現役時代(大学生)のウェ−トといえば、とにかく筋肉をつけるということだったのですが、スポーツをやる上ではそれだけでは不十分で、関節部、腱といった部位をしっかり鍛えないといけない、さらにはスピードをつけるためには、筋肉をスピードに慣れさせる必要がある、といった方法論が確立されてきました。
 小山さんの理論はさらに、「筋肉の作り方」を定義したところに意義があるのでしょう。イチローもそうですが、伊東浩司も「小山門下生」です。
 彼らに共通するのは「世界に通用する(あるいは、世界を震撼させる)スピード」。

 なお、初動負荷理論には、「初動負荷が重要な動きもあるが、最初から最後まで負荷がかかる部位もある」という「部分的反論」も出ています。例えば、走る時のふくらはぎなど。
 これは無責任な発言なので、聞き流していただきたいのですが、伊東浩司が10秒00を出した後、故障がちだったのは、このあたりの「欠陥」によるものではないかと、私は勘繰っています。

 イチローの成功のカギは、「理にかなったフォーム」(そうではないと指摘する人もいますが、私なりの根拠があります。サッカーの掲示板なので、細かい説明は省略します)「相手の動きを先読みする観察眼」「確かな戦術眼」を「爆発的な初動のパワーを生む筋肉」と結びつけたところにあると思います。
 こうした点は、サッカーでも共通しているはずです。

 イチローは確かに特別なアスリートで、彼の成功はほかの人の参考にはならない。中田ひでもそうだと思います。
 ただ一つ言えることは、彼らの肌の色や体格は我々と同じで、恵まれている部類ではないということ。やればできる可能性は大いにあると思いますので、「特殊事情」でくくることに抵抗を感じるわけです。

なげー(笑)
 kind WEB  - 01/10/15(月) 16:19 -

引用なし
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   いや、すいません。これは野球人さんへのレスではなく、
このスレッドの投稿数および圧倒的な文章量について(笑)。
もうちょっと余裕のある大学生だった昨年までなら
こういう議論にも首を突っ込みたかったところなんですけど
最近自分のHPを立ち上げたこともあって、一見さんにしかなれず残念です。

んで、一見さんは一見さんらしく、少しだけレスを・・・。


>身体能力とかフィジカルとか語られている言葉について、日本的な見方では「先天的」で「追い付けない」要素であると、あまりに強く信じられているように思われます。
>しかし、実際には「先天的」だと思いこんで、ほかのものばかり磨いているから、一向に進歩しないだけで、後天的に獲得できる要素も多分にある。
>サッカーでいうフィジカルとは、体の大きさもそうでしょうし、あるいは筋力、敏捷性、などなどさまざまな要素があるでしょう。広い意味では「体の使い方」もフィジカルの大きな要素の一つだと考えられます。


まったくもって賛成ですね。フィジカル的に差があるのは間違いないし、
現時点でフランス、ナイジェリア、セネガルあたりと張るのは無理。

でも、その「差」は、フィジカルを鍛えて縮める以外にも
埋める方法はある。ナイジェリア戦の宮本のように、
中盤のディフェンスをバックラインの精密な上げ下げによって助けるだけでなく、
相手を制御下におくまさに「攻撃的ディフェンス」が出来れば、
その差は埋まる。

正確に言えば、中盤と最終ラインをコンパクトに高い位置で保ち、
「ボールの動きを自由にさせない」ことで結果的に彼らの
自由な動きを制限し、身体能力の差が顕在化する状況つまり1対1の局面を
極力少なくすること。それが出来れば、高度に組織化されていない
アフリカンのチームに対しても対等以上に戦える。
あの試合、松田が海本か秋田だったら勝ってました。
ミスのシーンだけじゃなく、彼は反応が遅い。
2失点目のミスのシーンなんて、相手が右側から来てるのに
なんで右足アウトで扱おうとする?ちょっとでもミスったら
すぐ奪われるじゃないか、それって球扱いの基本・・・
おっと脱線(汗)。


まあ、つーことで日本は連中とのフィジカルの差を
トレーニングで埋めることと、組織の整備と、両方行うべきですね。
ほいでは一見は去ります(笑)。

日本の取るべきサッカースタイル
 GAITI  - 01/10/15(月) 18:53 -

引用なし
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   >gliderさん
>Daiさん

えーとkindさんが言うように、本当に長くなってしまいましたね。(笑)
私がシステムや組織にこだわりを見せる前提を話したのですが
私の言いたいことを100%伝えるには、これから日本がどのようなサッカースタイルを取るべきか,日本独自のサッカースタイルとはどのようなものか、について考えていることを言わないと伝わらないと思います。

また長くなりそうです、すみません。(笑)

まず解りやすく、これからの話の流れを書きますね

1、ヨーロッパ型近代サッカー(この約束事がオートマティズムというのかな?)と言われているものとはどういうものか
2、日本はこれをただコピーするだけではだめだ
3、じゃあ、日本の取るべきサッカースタイルはなにか
4、どうしてこれが日本独自が可能なのか
5、この戦術に適しているのはどの選手か


1、まず、ヨーロッパ型近代サッカーについてです。
簡単に言います。
大前提として守備優先のシステムです。どんな状況でも守備力は落としたくありません。
(フランスの守備力はイタリアのカテナチオに匹敵します、しかもあれほどバランスの悪い布陣を取ることなくです)
それで、攻撃は中盤での組織的なプレスで高い位置でボールを取ることのよって、相手の守備組織が整わないうちにゴールしてしまう、と言うことが基本です。
(ある意味カウンターに近いかもしれません)
攻撃について大事なものがもう1つ、セットプレーです。

このシステムの最大の欠点は、引いた相手、組織的な守りが崩れていない相手だと自分たちから崩すことは大変難しいと言うことです。(このシステムじゃなくても難しいですが)
それの解決の手段としてセットプレーがあります。
セットプレーが現代サッカーで重要性が増したのはこのようなわけです。

ここで断っておきたいことは,
ミランでサッキが引いた4−4−2(DFラインも中盤もフラット)や
ユーべでリッピが引いた3−4−1−2(この2つが代表的ですね)
というようなフォーメーションの問題ではなく、このような考え方が近代サッカーと言うことです。(この注釈は余計ですね)

Jリーグでいえばジェフのサッカーがまさにこれです。
あの監督は優秀ですね、よく組織されています。

それとこれが重要なのですが、この近代サッカーは、私が今まで言ってきた自由にポジションチェンジする流動的なサッカーとは、ある意味違うということです。
(この違いは微妙ですから、後で説明します)


2、これを日本がそのまま取ってはいけない理由です。
前にも言いましたが,これはプレスサッカーです。
フィジカルがものすごく重要です。
そこでフィジカルについてです。
確かにフィジカルは後天的にも鍛えることは充分に可能です。
しかし、無計画にこれを鍛えると日本人の長所である俊敏性やスピードが失われてしまうかもしれません。(カズがそうだとラモスは言っています)
最近の選手はこれらをいかに落とさないでフィジカルを鍛えるか慎重にやっています。

そのほか、もちろん体の使い方、タイミングなどあります。これらはどんなサッカーをする上でも大切な要素なのでどんどん鍛えてください。

しかし、足の長さや懐の深さなどどうしょうもないことも多いですし(しかもこの「間合いの広さ」がプレスサッカーでものすごく有利な要素になったりする)、そのほかでも骨格などから違ったりします。

日本人がこれからいくらフィジカルを鍛えても本質的にこの戦術はヨーロッパ人が自分たちのオーダーメイドに作ったものだから追いつくことはないでしょう。

それにメンタリティーについてもこれは点さえ取られなければ、たとえ点が取れなくて0−0でもオッケーというヨーロピアンなメンタリティー(トルシエいわく引き分けのメンタリティーってところですね)から来た戦術なので、その辺も日本人にはあいません。


3、これから日本の取るべきシステム
簡単に言うと、このヨーロッパ型近代サッカーを破るサッカーです。
先ほど、近代サッカーでは引いた相手や組織的に守備が整っている相手は崩すことが難しいと言いました。

でも、引いた相手や組織的守備の相手を崩すことが可能なサッカーはあります。
レアルなどのスペースサッカーです。

ダイレクトでどんどんパスを回してプレスをかいくぐり、お互いがポジションチェンジを繰り返し、スペースを作りそれを利用する、とにかくないスペースは作る、相手のゾーンを崩すと言うところでしょうか。

このサッカーに要求される能力はテクニックとアジリティです。
(まさに日本人にぴったり)

Jリーグでいうといわずもがな、ジュビロ磐田です。

先ほど言ったこのサッカーと近代サッカーの違いを説明します。
はっきり言ってものすごく似ています、守備戦術は同じと言ってもいいくらいです。
違いは「選手選択」です。

先ほど言ったように近代サッカーでは守備力は絶対落としたくはありません。
よって選手選択にもそれが現れます。
つまりフィジカル、守備力が最優先で選ばれます。

反対にスペースサッカーは、乱暴に言うとテクニック、アジリティなどが高い選手を出来るだけ使いたい、という感じで選ばれます。(笑)

もちろんレヴェルの高い選手は、すべての能力を持っていますが,やはり人間ですから苦手なものもあります。
例えば、ジダンはアジリティが足りません、レアルで苦戦しているのはそのためでしょう。
フランスは、やはり選手の圧倒的なレベルの高さから、守備力を中心に選んでも攻撃力もすばらしいです。
しかし、やはり引いた相手や守備組織が整っている相手を崩すことは苦手としています。
もちろんポジションチェンジも行いますが、あまり効果的には行えていません。
選んでいる選手が本質的にこういう事を得意としませんから。
例えばカリエールなどは得意でしょうが、彼では守備に不安があります、
それはチームコンセプトと違いますし、おそらく起用されないでしょう。


それで日本の話です。
もちろん守備については、この近代サッカーのオートマティズムをもって守らなければいけません。
それで、攻撃についてはスペースサッカーです。
ようするに、日本的なテクニックやアジリティの高い選手に近代サッカーの守備とスペースサッカーの攻撃をやらせると言うことです。

でも実は、ここまではレアルやポルトガル代表の普通のスペースサッカーと違いません。

この戦術は、言うまでもなくテクニカルな選手を多く配置する分守備のリスクが大きいです。
そこでレアルやポルトガルでは4バックをひいて効率的にスペースを埋め、バックの高い個人能力に依存する形で守備のバランスを取っています。

日本では守備の個人能力不足からこれすらも出来ません、そこでフラット3のご登場です。
ラインコントロールによって、個人で出来るだけあたらないようにすることと、ラインを高く保つことによっての中盤のプレスの助けなどをします。

で、このバックラインは本質的にはこのスペースサッカーに合っています。
しかし、これでは、中盤のリスクをバックで減らすどころか、かけて何倍にも増やしています。(笑)

これが、日本の戦術がタイトロープのように微妙になるもう1つの要因でもあります。


すみません、長くなりすぎました。
また次回続きを書きます。

Re(1):日本の取るべきサッカースタイル
 GAITI  - 01/10/15(月) 19:26 -

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   >Daiさん
と書いたのは、実はこれはDaiさんのスレットに書こうと思っていた内容だったからです。(笑)

>守備が組織的に整った相手
これは近代サッカーのオートマティズムをもった組織的なチームの守備と定義してください

>タイトロープのようになる
アジアカップの日本代表はこのスペースサッカーにかなり近いところまで行きました。
現在もその名残が中途半端な形で残っているので、(とくに1番の欠点であるこの安定感のなさだけは見事に残っている)このようになっていると思われます。


ところで、コンフェデのカメルーン戦は日本は見事な戦いをしました。
あれは、みごとなヨーロッパ型近代サッカーでした。(笑)
日本人の能力ではほぼ完璧な完成度でしょう。
あのサッカーでアレ以上はもう出来ません、あれで負けたらフィジカルの差でしょうし、残念ながら南米やヨーロッパの強豪国には多分負けるでしょう。
(セネガルなどには勝てるでしょうが、アフリカンの1番苦手な戦術ですから、ちなみにアフリカの中で組織的といわれているセネガル、南アフリカでさえ近代サッカーのオートマティズム(中盤の組織的プレスなど)は身につけていない)

カメルーン戦でだけなぜあれだけの完成度を誇ったかと言うと、間違いなく選手選択ですね。
右に明神を入れることにより、中盤のプレスが劇的によくなりました。

別に波戸を悪く言うつもりは全くありません、しかし波戸がオートマティズムを学ぶ時間があったでしょうか。しかも彼のポジションは日本の変則左肩上がりのシステムの右サイドです。1番難しい、1番高い戦術理解度が必要とされるポジションです。

波戸は頭の悪い選手ではありませんので、ベルデニックが村井や坂本に半年でプレスを仕込んだように、もう少し時間があればいけたかもしれませんが。

トルシエの方向性
 seri  - 01/10/16(火) 11:15 -

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   GAITIさんの言うことには全面的に賛同です。
やはり個人能力、フィジガル能力などを考えた場合
欧州の選手との圧倒的不利は感じずに入られません。
日本が同様の戦術をとるなら結果はおのずとみえてきます。

ではなぜトルシエがこの戦術に至ったかを簡単に考えてみたいとおもいます。
やはり原因はサンドニでの大敗でしょう。
あのときとった戦術が3ボランチでなくても負けていたのは確かですが
3ボランチであったために日本の良さが消えてしまったのも確かです。

きっとトルシエはこう思ったはずです、
「私の考えは間違っていた。やはりあれはアジアだから通用したのであって
欧州相手には通用しないのだ。その前に守備から何とかしなくては・・・」
「守備をしっかり組み立ててから攻撃力を上げる。攻撃は守備の目処が
立ってから考えよう。守備のために短期的に攻撃力が下がっても仕方ない。」
その後のトルシエの発言を考えても妥当な内容だと思います。

その後はご存知の通りコンフェデで近代サッカーの集大成とも言える試合を
わずかではありますが見せてくれました。

ただ残念なことにトルシエの考えは間違っていませんが方向性は間違っています。
トルシエは近頃、
「フィジカルをもっと上げなければならない。」
「メンタリティーが足りない。」
「個人の能力が足りないからもっと海外でプレイすべきだ。」
「もう戦術的に私がやることはない。後は選手が能力を上げるだけだ。」
などと発言しています。

これはまったくもって正しいです。正しすぎます。
この戦術を遂行するには上にあげたものは欠かせないものばかりです。
ただ悲しいことにどれも日本人では到底実現不可能な課題ばかりが並んでいます。
要は、この戦術を実行することは可能でも実際には強くはならないのです。
なぜなら強さとは極めて相対的なものですから似たような戦術を
もっと適正のある欧州のチームにとられたら日本は歯が立たないということです。

つまりトルシエは戦術を遂行することは得意でもそれがこの国にあっているかは
考えない理想主義者的な視点から監督をしていることになります。
結論はどちらかといえばクラブチーム向きの監督ですね。
ただ戦術家としては一流でも、選手の能力を見誤るところは弱点ですね。

余談ですが、彼がアフリカでもかたくなに自分の戦術を曲げなかったために
南アフリカが無残に散ったことがあるのは有名な話ですね。

Re(4):日本の独自の事情
 glider E-MAILWEB  - 01/10/17(水) 6:19 -

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   ▼野球人さん:

> 初動負荷理論

御説明ありがとうございます。
大切に保存させていただきます。

> イチローの成功のカギは、「理にかなったフォーム」(そうではないと指摘する人もいますが、私なりの根拠があります。サッカーの掲示板なので、細かい説明は省略します)「相手の動きを先読みする観察眼」「確かな戦術眼」を「爆発的な初動のパワーを生む筋肉」と結びつけたところにあると思います。
> こうした点は、サッカーでも共通しているはずです。

まさしく、共通していると思います。
特に、いろいろな面でのスピードが求められている現在のサッカーにおいて、上記に揚げられた「理にかなったフォーム」以外の3点は特筆すべき「最重要項目」でしょう。

フォームに関しても、サッカーにおけるボディコンタクト時の姿勢、ボールキープ時やボールを競り合う時のボディシェイプ、ボール位置や相手の動きに対するボディアングル等と置き換えれば、サッカーにもあてはまります。
そして、中田ヒデはそういう面で特に優れた選手です。
だからこそ、彼よりは大柄な欧州人に混ざってもフィジカル面で見劣りしません。
つまり、中田ヒデも「理にかなったフォーム」でサッカーしているということですね。
そうしたフォームを維持することができるバランスの良い筋力、という裏付けを持って。

少なくともぼくにとっては大変に参考になり、かつ重要な御意見でした。
ありがとうございます。

Re(1):なげー(笑)
 glider E-MAILWEB  - 01/10/17(水) 6:39 -

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   ▼kindさん:

ひさしぶりです。

>でも、その「差」は、フィジカルを鍛えて縮める以外にも
>埋める方法はある。ナイジェリア戦の宮本のように、

いや、なんか論点が少しズレてる気がするけど(笑)
まあいいか。

そして宮本はやっぱり控えだな〜と思いました。


>あの試合、松田が海本か秋田だったら勝ってました。

ぼくは松田が一番良いと思いました。
秋田がどうかはよくわからないけど、Jを見る限りでは秋田じゃ無理。
最近の海本は見てないけど、もう一度呼んでみたら?と思うのは大岩くらい。
最近の大岩はJの中では良い。目立ってます。

何を持って遅いと言っているのかはわかるけど、出足と判断はあの試合のDFでは松田が一番速かった。
ミスのシーンは単なる大ポカ。たまにあるけど一瞬気がぬけてたね。
んでも松田が一番おもろいよ。可能性を感じました。

Re(1):日本の取るべきサッカースタイル
 glider E-MAILWEB  - 01/10/17(水) 7:06 -

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   ▼GAITIさん:


ほんとうに、ずいぶん長いスレッドになりましたね(笑)
いくつか、賛成できる点と説明が必要だと思われる点と反論のある点があったので、GAITIさんの揚げたポイントに関して、ぼくの考えを書いて行きます。

>この約束事がオートマティズムというのかな?

日本は「ゾーンバランスド&ボールオリエンテッド・ディフェンス」を敷いています。
トルシエの言う「オートマティスム」とは、意味は時として多岐にも渡るようですが、つまりは「動きの約束事」をオートマティックに遂行する能力のこと。
あたかも、考え、判断する前に身体が自動的に動くがごとくに遂行すること。
そして、その動きの約束事の一番の基盤となるものは、「ボールの動きによるゾーンの移動・収縮」「ゾーンバランスのキープ=選手間の緊密な距離のキープ」です。
基本的には、これを守ることによって各選手間の距離は近く保たれることになるのでプレス&フォロー、そして攻撃への切り替えはスピーディに行われ、ロストボールから守備への切り替えも同様にスピーディに行える、というのがその主旨です。
ボールの移動によりゾーンを移動/圧縮し、1stプレッシャーとフォロー、そしてそのカヴァー、カヴァーのカヴァー、攻撃においてのスペースメイキングとフリースペースへの進入、そういうことによって人がポジションを入れ替えていてもゾーンバランスと選手間の距離はキープされるのでボール奪取〜攻撃、ボールロスト〜守備への切り替えはタイムラグを生ずることなく行える。
そして、ゾーンの素早い移動とカヴァー、連続的なスペースへの動きだしとそのスピードを考えれば、「流動性」は必要不可欠なものです。

>セットプレーの重要性


これはまったく賛成です。
統計的にもセットプレイは得点率が最も高い。
そのことは相手がどのように戦ってこようと変わらないことですが。

>ヨーロッパ型近代サッカー

ヨーロッパ型近代サッカーと一口に言っても、その「プレッシング・サッカー」はもう世界的なものであり、例えばアルゼンチンもそういう意味ではヨーロッパ型のプレッシングサッカーですが、かと言ってフランスともイングランドとも違います。
守備優先とは言いがたいし。
アルゼンチン人がオランダ人やアフリカ人に比べ、「間合い」が広いかと言えばそんなことはなく、フィジカルが強いかと言えばそんなこともなく、でも何故に今アルゼンチンがフランスと並んで「2強」と評されるかと言うならば一番単純に言えば「速いから」です。
何度も言うようで恐縮ですが、「流動的なサッカー」とは、趣味趣向の問題などでは決してなく、それは速度的な必然です。
世界を制しようとするチーム、そういうチームと同じ土俵で勝負せんと欲するチームならば、それは「マスト」です。
フランスは充分に「流動的」です。当然アルゼンチンも。

上記に書いたようなトルシエの「オートマティスム」、日本の理想の状態も確かに「ヨーロッパ型プレッシング・サッカー」ですが、一言で言うなら「要素の純粋抽出性」において他チームとの差異はやはり存在します。
ぼくの意見を言わせてもらえれば、サッキから始った「プレッシング・サッカー」はもう遠くサッキのミランを越え(あれはもうすでに前近代)、そこから「発展して行ったもの」は欧州に留まらずすでに世界的なスタンダードであり、それでもやはり各国のいろいろな要素による差異は必然的・宿命的にあり、当然日本もまたその中にあって日本独自のものは「出てしまう」ものとしてもある。
トルシエの方法論は欧州スタンダードからの発展系であり欧州のメンタリティの中にもあるが、それは幸運にも要請される今の日本の状況に偶然合致したものとも言える。
(このへんのことは、ブルサポでのぼくのコラム、
http://bluish.jp/html/glider/g006.html
http://bluish.jp/html/glider/g005.html
で思う所を詳しく書きました。書いたのはトルシエ・バッシング盛んなりし頃だったので少々現在との皮膚感覚の差も感じますが、基本的にはぼくの見方は変わっていないので、面倒でなければ御一読を)

何よりも、フィジカルと運動量が一番に重視されるサッカーの時代は、もう終わっています。
むろん、「大事なひとつの要素」であることには変わらないでしょうが、勝敗を分ける最大の要素は個人とチームのスピード、野球人さんが説明してくれた「相手の動きを先読みする観察眼」「確かな戦術眼」「爆発的な初動のパワー(とスピード)」ということにどんどんなって行くでしょう。
そうしてますます上がって行くスピードの中では、プレッシングサッカー、スペースサッカーと分けては考えられません。
それは同一のもの。そして攻撃も守備も同一のもの。

フランスの守備力の高さは、守備重視で選考した故に「守備力」が高いのではなく「ボールキープ力」の高さ、「支配力」の高さによるものでもあるということです。
選手の選考は、守備力、攻撃力、スピード、テクニック、アジリティ、戦術眼、判断力、すべての複合的要素を鑑みて、相手との兼ね合い、試合の展望と戦略(戦術ではなく)、そして身体とメンタルのコンディション、等々から最適の「組み合わせ」を探るしかないのです。
そこに至るまでの「チーム作り」の面から見ても、「ウチはプレッシングサッカーだから」とか「スペースサッカーだから」といった分け方で選ばれるのではなく、全体の相対的な力量とコンセプトとのバランスや、選べる中での特性、特徴といった要素を生かしつつ作って行くしかないのです。
その中での最大のチームとしてのフレキシビリティを持たせつつ。

トルシエの「ゾーンバランスド&ボールオリエンテッド・フットボール」も、大きな括りの「プレッシング・サッカー」です。
くり返しになりますが、従来のものとの差異は、その発展性、いわば純粋抽出性です。
「ボールオリエンテッド」なゾーンの移動と収縮は、プレッシングサッカーの常識ですが、日本代表のものは組織的徹底性と純粋性において差異が見られます。
その先にある、選手個人の判断としての囚われない動きは、強豪達には前提としてあるもの。
トルシエがやったオートマティスムの徹底は、そこに向けての下準備、いわばそれをやりやすくするためのベースでもあるでしょう。
もともと、戦術なんてそういうものですし。

システムや戦術なんて実は2次的なもの。
大切なのは個人と、その個人同士の結びつき、そしてそのチームのチームとしての完成度です。
それがピッチ上のリアル。
それがチームの本当の「個性」になって行く。そこからだけが本物の「チームの個性」を生みだします。

そして、どんな戦術だろうと、有名選手がいようといなかろうと、高いモティベーションを持って「ひとつ」になったチームは強いのです、いつの時代も。

Re(2):なげー(笑)
 kind WEB  - 01/10/17(水) 12:41 -

引用なし
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   ▼gliderさん:
>▼kindさん:
>
>ひさしぶりです。
>
>>でも、その「差」は、フィジカルを鍛えて縮める以外にも
>>埋める方法はある。ナイジェリア戦の宮本のように、
>
>いや、なんか論点が少しズレてる気がするけど(笑)
>まあいいか。
>
>そして宮本はやっぱり控えだな〜と思いました。
>
>
>>あの試合、松田が海本か秋田だったら勝ってました。
>
>ぼくは松田が一番良いと思いました。
>秋田がどうかはよくわからないけど、Jを見る限りでは秋田じゃ無理。
>最近の海本は見てないけど、もう一度呼んでみたら?と思うのは大岩くらい。
>最近の大岩はJの中では良い。目立ってます。
>
>何を持って遅いと言っているのかはわかるけど、出足と判断はあの試合のDFでは松田が一番速かった。
>ミスのシーンは単なる大ポカ。たまにあるけど一瞬気がぬけてたね。
>んでも松田が一番おもろいよ。可能性を感じました。


うーん、いや、まあいいすわ(笑)。
一段落したらこのあたり議論させていただきたいです。
論点ズレてますよ、ええ(笑)。いちばん言いたかったのは
宮本とダーマツ・森岡は並列には並べられないな、ということなんで。

時間がほしい・・・

Re(2):日本の取るべきサッカースタイル
 GAITI  - 01/10/17(水) 19:00 -

引用なし
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   gliderさん:

>ほんとうに、ずいぶん長いスレッドになりましたね(笑)

全くその通りですね。自分でもこんなに長くなると思っていませんでした。(笑)
しかし、これでもかなり省略して書いたので伝わらなかったこともありましたね。

で実は、gliderさんのレスを読みましたが,自分と意識を共有している部分も多々ありました。
違いは、ちょっとしたサッカー観の違いだと思います。
今回はその共有する部分について書きます。(たぶん誤解もあると思うので)


>トルシエの言う「オートマティスム」とは、意味は時として多岐にも渡るようですが、

そうですね、彼はいろいろ場合によって使い分けているとおもいます。

>つまりは「動きの約束事」をオートマティックに遂行する能力のこと。

このことに関しても異に関しても異論はありません。

>ヨーロッパ型近代サッカーと一口に言っても、その「プレッシング・サッカー」はもう世界的なものであり、例えばアルゼンチンもそういう意味ではヨーロッパ型のプレッシングサッカーですが、かと言ってフランスともイングランドとも違います。

もちろんそうです。ヨーロッパ型というよりもヨーロッパ発祥の近代サッカーとでも捉えててください。


>上記に書いたようなトルシエの「オートマティスム」、日本の理想の状態も確かに「ヨーロッパ型プレッシング・サッカー」ですが、一言で言うなら「要素の純粋抽出性」において他チームとの差異はやはり存在します。
>ぼくの意見を言わせてもらえれば、サッキから始った「プレッシング・サッカー」はもう遠くサッキのミランを越え(あれはもうすでに前近代)、そこから「発展して行ったもの」は欧州に留まらずすでに世界的なスタンダードであり、それでもやはり各国のいろいろな要素による差異は必然的・宿命的にあり、当然日本もまたその中にあって日本独自のものは「出てしまう」ものとしてもある。
>トルシエの方法論は欧州スタンダードからの発展系であり欧州のメンタリティの中にもあるが、それは幸運にも要請される今の日本の状況に偶然合致したものとも言える。

ここも私の意見は全く同じです。
前回も書きましたが,プレッシングサッカーといっても、近代サッカーのオートマティズムを前提として「選手選択」や「その国のサッカーに対するメンタリティー」などでそれはいくらでも姿を変えますから。
(オートマティズムといっても戦術の1歩手前の下準備みたいなものですから)
それと、プレッシングサッカーを前提とした各国のサッカースタイルについてですが、たいていは明確な完成後のイメージをもって出来る、というよりもその国の固有の考え方や選手のタイプによって偶然出来るものでしょう。

もう少しこれについて説明させてください。
で、この近代サッカーをベースに出来ると予想されるであろうサッカースタイルについて書きます。(現実に今あるか、ないかにかかわらず、あくまで生まれることが可能なサッカースタイルについてです)

1、まずは、いかにもヨーロッパのテクニックはなくてもフィジカルだけはあると言う国に生まれがちな守備の極北、守備最優先の選手選考から生まれる(オフェンス時の)ポジションチェンジなんて起こりようもないような(あくまでイメージです、実際はやっているでしょう)固い感じの布陣です。戦術としては乱暴にカウンターと分類されるでしょう。
(例 フランスのリールなど)

2、もっと実力のある選手がそろえば、1から守備能力を落とさないで、ボール支配率が高い攻守にバランスの取れた布陣が取れます。
(このへんが、サッキやリッピが取った比較的スタンダードなものでしょうか)

3、そこからさらにFW、中盤などにテクニカルな選手をそろえると私の言ったスペースサッカーになります。
(例 レアルなど)

4、こうなったらDFラインまでテクニカルな選手にしてみませんか。
スパースペースサッカー、狂気の攻撃サッカーの極北。(笑)
(例 私が言った日本の将来の目指すサッカースタイル)


ここで断っておきたいことは、近代サッカーのオートマティズムをもつ選手を11人そろえると例外なく強いチームが出来るでしょう。(最低限の個人能力を持っていればですが)(そういうチームは実際は思ったよりも少ないです)

その結果できるであろう1から4のサッカースタイルは、どれも近代サッカーであり、どこも強いと言うことですね。
1のチームももちろん強いです。彼らの守備を破ることは大変でしょうし、カウンターといっても旧来のカウンターとは一線を画す近代サッカーのカウンターです。

私は,フランスを一番スタンダードな2と分類し、前回2のサッカースタイルの特徴を書いたまでです。それはこのように選手選択によってすぐ変わるものなので、あくまでも便宜上のものとしてみてください。
とくにフランスはいくらでも変身可能でしょう。(笑)

Re(4):日本の独自の事情
 mitsu  - 01/10/18(木) 13:02 -

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   > イチローの成功のカギは、「理にかなったフォーム」(そうではないと指摘する人もいますが、私なりの根拠があります。サッカーの掲示板なので、細かい説明は省略します)「相手の動きを先読みする観察眼」「確かな戦術眼」を「爆発的な初動のパワーを生む筋肉」と結びつけたところにあると思います。
 こうした点は、サッカーでも共通しているはずです。

興味深いすね。
1,情報の取得→2,判断→3,動作、の一連の動きを支えるものといった感じでしょうか。
さらに動作の効果を上げるための「理にかなったフォーム」ですかね。
日本の選手(サッカーです(笑))に足りないのはどれだ?って言うと
全部なのかな?やっぱり・・・。

動作において日本人が他より本質的にすぐれているわけではない、とは思っていますが
やはり肝心なのは1と2だろうか。
野球でもそうなのかもしれませんが(野球全くわかりません・・・)サッカーでは
1と2は90分間継続して行われるものだと思うが(3も90分続けば言うことないが(笑))この速さに問題があるのだろうか?
それとも質か?
1,2において日本が世界に比べ劣っているのは確実だと思うが原因はなんだ?
ボール保持時においてはテクニックの差違が影響するだろう。
ボールを正確に扱うことに集中するため1,2がストップしてしまう空白の時間(大袈裟だな)が存在してしまう。

とりとめなさすぎるけど昼休み終わったんでまた今度・・・。

 

  E-MAIL  - 01/10/18(木) 16:59 -

引用なし
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▼GAITIさん:

>全くその通りですね。自分でもこんなに長くなると思っていませんでした。(笑)

ずいぶんと独善的な書き方をしてしまっているのに(そんなつもりは本当はないのですが、ついそうなってしまいます。それでよく人を怒らせてしまいます。書き方って難しいですね)、真摯におつきあい下さって本当に感謝しております。

2点だけ。

>オートマティズムといっても戦術の1歩手前の下準備みたいなものですから

ぼくは、オートマティスムがチーム全体に浸透されれば戦術的には監督がやるべきことは終わっていると考えます。
後はピッチ上で選手達がコンビネーションを高め、工夫して行くべきこと。
アイデアや個性を絡めつつ、個と個の繋がりを強化して行くこと。
そうなれば監督の仕事は、組み合わせのバランスを見極めること、どうバランスを取って行くか、良いバランスの選択枝を増やし、それをどう維持して行くか、に移行して行くと思います。
さらに重要な「ピッチの外の部分」の仕事、チームのまとまり、モティベーションの維持、選手・スタッフのチーム全体のファミリーとしての人間的部分やオーガナイズの部分の仕事がもっとも大きいわけですし。
戦術なんて信号機みたいなもんです。
監督はそれを作って走りやすくしてやるだけ。
どう走るかは選手達がきめるべきこと。
必要ならば信号無視したってかまわない。
「自分で安全だと判断したら赤信号でも渡れ」と言ったのもトルシエだし(笑)

>で、この近代サッカーをベースに出来ると予想されるであろうサッカースタイルについて書きます。

2、と3、は同じだとぼくは捉えています。
例えば 2、のチーム同士があたり、プレッシングスピードがどんどん上がって行けば攻撃においてはスペースサッカーにならざるを得ません。
ならなかった方が主導権を失うことになるでしょう。
そして、4、 とも関連しますが、そうして極度に(一昔前にくらべれば)狭められスピードアップされたプレイエリアの中ではそうしたスピードの中で正確にボールを扱う技術、野球人さんへのmitsuさんのレスに書かれているような >1,情報の取得→2,判断→3,動作、の一連の動き といった要素の速さ正確さ無駄のなさ、そうしたことはFWやMFに限らずDFでも必要になってくるでしょう。
別に、意表を突くようなパスが出せたりトリッキーな技術などは必要ではないけれど、正確なボールコントロール技術、ダイレクトで正確に繋げることができる技術や30m以上のロングパスを素早く正確に蹴れる技術、キックの質、そういったものはすでに必要不可欠だと思います。

日本代表のシステムは生来的にそうした「スペースサッカー」に対応したものです。
いえ、プレッシング・サッカーというもの自体、そうなって行くのが正常な進化だと思います。
相手との関係やコンディションも大きいですが、1、 が2、にならないのは単純にレベルが低いから、2、が3、にならないのはコンビネーション不足か遅いだけ、3、が4、にならないのは守備能力との兼ね合いだけ、その中で何に力をかけてどういうサッカーを指向するかは選手の個性と文化次第だと思います。

Re(5):日本の独自の事情(長すぎます、失礼)
 野球人  - 01/10/18(木) 22:00 -

引用なし
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   ▼gliderさん
▼mitsuさん
▼kindさん

 レスありがとうございます。涙が出るほどうれしいので、迷惑とは思いますが、長文のレスを書いてみました。

mitsuさんは
「1,情報の取得→2,判断→3,動作、の一連の動き」に関して、
>>1,2において日本が世界に比べ劣っているのは確実だと思うが原因はなんだ?
とおっしゃいました。
 やっぱりそこが問題ですよね。

 参考になるかどうかわからないのですが(個人的には、参考になるかなという淡い期待を抱いてるってことです)、野球に関する「現状」を書いておこうと思います。

 もし、簡単なルールがおわかりならば、午前中にメジャーの試合(マリナーズ、ヤンキース、ブレーブスあたりが最適??)、夜に日本のプロ野球の試合(「巨人」が最適!!)を観てみて下さい。
 「このスピード差は何なのだ」と、愕然とすること請け合いです(要するにJと他国リーグの差と似たようなお話)。1も2も3も、日本の野球はダメです、全然。間もなく、オーストラリアに、そしてもうしばらくしてイタリアに負ける可能性は極めて高いと思います。

 で、行き着く先はというと、「理にかなったフォーム」(笑)そして何より「教育」に問題があるのかなと…。
 mitsuさんの話と「かぶる」のですが、技術の裏づけがないために、判断にまで頭が回らない。なおかつ、判断するためのベースが与えられていない。そう思います。

 「日本人=基本に忠実」「ガイジン=個性的」なんてことを、野球の世界のヒトは繰り返しアピールするんですが、これが一番アヤシイ。日本野球っていうのは、「野球道」に起源があるためか、常に「型」が優先されるのです。

 こう構えて、その時手足はこう動かして、目はこうで、頭の向きはこうやって…。守備も走塁も同じ。作戦もやっぱり「型」があって、1点を狙う時は絶対送りバントで、それ以外をやると「冒険」なんです。

 こうした「型」を、野球を始めた時からしっかりと「たたき込む」ので、もうそれは「ばっちり」身につくわけです。教育を受け続けた素直な子には…。

 一方、アメリカのコーチは、子供にも大人にも「好きにやらせる」ことが大前提です。試行錯誤を繰り返して、その結果、自分に一番フィットするやり方を見つける。彼らにも「型」はあるのですが、それはその人その人によって、全く異なったものになっているはずです。

 ところがです。興味深いことに、インパクトの瞬間だけを撮影した写真を見ると、アメリカ人の方が「画一的」で、日本人はもっと「個性的」です。肝心の「力を加える動作」が、日本人はさっぱりできていないのです。

 「型=基本」と解釈しておられるのが日本の皆さん。アメリカの人はたぶん、「基本」というのは「遠くに投げる」「速く走る」「遠くに飛ばす」という、プレー本来の「目的」にかなった「方法論」ということなんでしょう。

 どちらが良いか?議論の余地はないように思われます。

 さあ、いきなり話題をサッカーに飛ばします。
 ここ、少しあやふやなので、間違ってたら訂正して下さい。
 サッカー協会は共通の「技術書」つまりマニュアルを作ってますよね。これはトレセン制度の一つの「キモ」で、こういう技術が優れているという共通理解に基づいて、違うコーチであっても優れた能力を持った「ホープ」をピックアップでき、正しく育てることができる。

 競技の普及段階では極めて優れたやり方だと思います。
 少なくとも、共通理解に適う子供ならば、どこにいても漏れ無く拾い出せるわけですから…。一方で、中村俊輔などの「特異な才能」が漏れる(確かそうでしたよね?)こともあり得る。

 結局、マニュアルに従った教育というのは、「平均点」を平均以上に上昇させるには適しているけれど、「突出した才能」を育てるには、むしろ害悪でさえあるってことなんじゃないでしょうか。

 しかもです。
 型を先に教えこむということは、「考える余地」「工夫する余地」を与えないということです。行き着く先はというと、「教えられていない状況が眼前に現れると、すぐにパニック状態に陥る」。ですね。

 これはもう、日本人の病理みたいなもので、「まず目的ありき」ではなく、Due Process を大事にして、結果はその後に考える。数学を教える時も、山を登るにはいくつも道があることを示さないまま、ひたすら「早く山頂に到達するための型」を教え続ける。
 皆さん、受験勉強には悩まされたと思いますが、数学の場合「例題をどれだけこなして、試験の時にパニックしないようにするか」が勝負であって、時間をかけて考えさせようとはしない。
 考える習慣がないので、「経験した例題の類題」ならすぐに解けるのだが、「未知の問題」になると白旗。
 ここまで3つの書き込み、みんな演繹法みたいで恐縮なんですが、私の答はつまり、「考える習慣」を身につける土壌が、選手育成においても、学校教育においても、希薄であるということです。

 焦点がぼやけ過ぎたでしょうか??

Re(6):日本の独自の事情(長すぎます、失礼)
 GAITI  - 01/10/19(金) 16:30 -

引用なし
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   >野球人さん

レスどうもありがとうございました。
そして、レスが遅れてすみません。

>私の答はつまり、「考える習慣」を身につける土壌が、選手育成においても、学校教育においても、希薄であるということです。

この部分は同感です。
この部分について、少し話させてください。

この自分で考える習慣を持つことによって、具体的にサッカーにおいてどのようなメリットが発生するかです。

ブラジルがWカップで優勝するときって、気温が高い、つまり暑い大会が多いです。
ブラジルの選手(昔強かったころ)は、今日は暑いから、横パスで相手を走らせて、後半ばてたところでとどめを刺そう、などや攻撃の緩急のつけ方など、自分で考えて状況に応じたプレーをする(つまり個人戦術かな)ことが最大の武器だと思います。

そういうような ブラジルの個人戦術が、暑くてプレスなどの組織戦術の効きづらい大会でより生きたのかなと思っています。
(初めての相手でもすぐ呼吸を合わせられる、と言ったようなことはこのような個人戦術の高さが影響していると思う。)

日本選手は、ブラジル人から変なとこばかり学ばないで、こういうところを学んで欲しいですね。(笑)

それと、日々の試合やトレーニングなどでも、自分で明確な目標を決めたり、その結果どうなるのか、といったことを具体的にシュミレーションしてみることによって効果は全く変わりますし、それも試合中のことと並んで、自分で考えることの大きな効果ですよね。

それと、サッカーを考えるといったことは楽しいことでもあるんです。

イングランドの若手はサッカーの話をすると何時間でもとまらないようです、Wユースでアルゼンチン代表は試合中自分たちで問題を調整していました、日本は悪い意味で監督の指示を守りすぎています(これが長所にもなりうるのですが)、例えば、Wユースでもサイドがボールを持つと必ず中に切れ込むといということをやっていましたが、あまりにやりすぎで 相手にも読まれ始めました。理論は解るのですが、もう少し自分で考えて臨機応変にやってもよいですね。

日本と世界との差は案外このあたりかもしれません。

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