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>今気になっているのは、トルシエが中盤の底に求めているものは何なのかです。
>私はもう辞書登録してもいいのじゃないかというくらい、繰り返しWYの頃の中盤を好んでいる事を発言しています。
に対するレス 2002/ 5/29
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ぼくもあのナイジェリア99のチームの中盤は、トルシエ・ジャパンのひとつの理想形ではなかったかと思います。
ぼくは、中盤は中盤、という認識でいます。
「センターハーフ」は試合の流れの中で、必ずだれかが担わねばならない役割だと思っています。
もちろん、試合の流れの中で、分担してもかまわないですが。
ただ、選手同士の役割分担として必然的にそれはある程度決まってくるように思います。
今の代表なら、稲本がそうなっていることが多いですね。
稲本は、ナイジェリア戦あたりからずいぶん良くなったと思います。
それはやはりアーセナルでの経験が大きいでしょう。
活動範囲が広くなったし、プレスも早くなりました。
ただし、その視界は主に前方120度くらいに限られていることが多い。
それはトルシエのミッション、「高い位置でボールを奪え」ということと密接に関係していて、稲本は自分の特性からもそれを強く意識していると思いますが、ほんとうはもっと全体的に広く動いて欲しいものですね。
小野は「センターハーフ」としてのすばらしい資質があると思っています。
彼もまた、フェイエノールトへ行って変わったと思います。
以前は守備をしても「アリバイ守備」としてのものが多かったと思いますが、最近は「戦う」ことを厭わず、もとよりボールの流れを読むことができる選手なだけに危機察知も早い。
幅広く周囲を使え、視野も広いからどこかが孤立してしまうようなこともない。
戦略的な頭脳も高いから、リズムのコントロールもできる。
そのへんが稲本ではなく小野をセンターで使うメリットとなるでしょう。
どうしても小野をサイドで使い、そこを大きな起点にしたいのなら、中央を小笠原にやらせるという手もありますね。
選手の間での立場やA代表としての期間がまだ短いことなどの不安要素もありますが、彼の攻守の能力は非常に高い。
良いバランサーになりうる逸材と思います。
さて、では誰が良いのか。
稲本を使えば高い位置でボールを奪うシーンは多くなるでしょう。
稲本のボール奪取力は、やはり小野や小笠原を上回る。
ただし、組み立ての面では小野。
主導権を握れるなら小野のセンターに勝るものは名波不在のチームにあって、考えにくい。
後方視界も稲本に勝る。
アレックスのサイドもより生きるでしょう。
ただし、小野がサイドにいないと中田とのポジションチェンジという面、全体的な流動性という面は落ちると見ます。
サイドが小野ではなくアレックスとすれば。
では、小野はやはり左サイドに配置し、小笠原をセンターに据えるか。
それもあり得るかもしれません。
結局は、相手へのスカウティングとそれによって得られた戦略によって決まってくるのではないでしょうか。
相手が格上である以上、先発は稲本、戸田にして「ボールを奪う」ことを優先する。
リードされ、得点が必要になった時はアレックスを投入し、小野をセンターに持ってくる。
さらに攻撃に比重をかけるなら、中田を最前線に置き、小笠原を投入する。
そういった感じになるのではないでしょうか。
まあ、分析担当のエベ氏を信頼します。
P.S.
完全にぼくの好みで言うなら、最初から小野をセンターで使うし、サイドはアレックスではなく本山ですが(笑)。
左に本山、前に中田と森島、センターに小野、後ろに戸田、右に小笠原とか(笑)。
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