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ぼくも、おっしゃるように、服部よりも、アレックスでよかったと思ってました。
もともと、逃げ切り用の戦力としては、アレックスは申し分ないと考えていました。
ディフェンスができないわけじゃないということ、あと、相手の警戒という意味では、これほど相手を自陣に引かせる可能性をもったプレイヤーもいない。むしろこちらの方が、安全策であるように思います。
この小野から服部への交代は、ある意味では予定調和的なもので、なにかしらの決断を孕んだ采配として評価吟味するというよりは――もちろん、この交代をいつ発動させるかというタイミング的なものは采配に属しますが――、むしろ、この流れを構築した、親善試合などのプロセスの方を評価吟味すべきだと思います。つまり、どちらかといえば、采配ではなく、チーム作りです。
ただし、その観点から見ると、少々別の論理もみえないことはない。
チームに波及する効果という点でいうと、たぶん、いままでのトルシエのアレックスの使い方からいけば、アレックスへの交代は、チームは(小野がいたときよりももっと)「攻撃的に行け」あるいは「点を取れ」というトルシエのメッセージとして受け取るでしょう。服部の交代は、「守りきれ」ですね。試合後の明神のコメントなんかからも、そのメッセージとして受け取ったことを窺えますから、その意味で、チームに波及する引き締め効果としては大きいのでしょう。中山の交代もまた、純粋に采配上の意味もありますが、サポーターや、チーム内部へのメッセージの意味合いも大きいですよね。
交代は、ですから、単に相手関係を考えたピッチ上の選手の配分の問題でもあると同時に、選手たちに対するメッセージでもあります。チュニジア戦と違って、ロシア戦の交代は、そちらの意味あいが強いものだったと思います。
ぼくの意見としてはこんなところです。
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