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なんだか危ない感じがしますね、今度のバーレーン戦。
マスコミには「守備の連携が」「攻守の切り替えが」と書かれ、大学生には「全部が中途半端でプレスに来てるのかどうかもわからない。自由にできた」とか言われ、岡田監督は「CB2人は動くな」「SBが上がったスペースはボランチがカバー」とか「攻撃は欧州組が入ればまた変わる」とか、なんだかずいぶん・・・
CBは動くな、って前出てかなきゃラインの前のプレッシャーはかからないし、半年もゾーンでやってて今頃まだそんなローテもできねーのか?とか、ボランチがカバーってそんなの今時小学生でもやってんぞとか、欧州組入ったってもうちょっと攻撃に人手かけられるようにしとかなきゃ点なんか入らねーぞとか、思ってしまうわけで。
先のウルグアイ戦にしても、プレッシャーの速度とか強さとか一時期より確実に落ちてるし、その上ひどいミスパスは出るわ、ボランチは走り込んで来る相手を平気で見逃すわ、なんだか「急造チーム」がピリっとしない試合してるなぁ、みたいな感じでした。
失点自体は、1点目は書いたようにケンゴが走り込む8番の選手をフリーで走らせ、その選手に決められたという、単純なマークミスでの失点。
2点目は駒野のひどいプレーからまずい所まずいタイミングでボールを奪われ、それに阿部と高木のまったく意思疎通のない中途半端な守備からフリーの選手を作っての失点と、まああれじゃやられてしかたなし。
全体を通して、詰めるべき所で詰めずに距離をあけ過ぎ、おかげで簡単に出足で相手に振り切られ、プレスの連動どころか2人してケツを追っかけてる状態。
しっかりプレスを効かせたいのなら「付くだけ」の守備じゃ全然ダメで、もっと距離を詰めてアタックかける、もうひとりがフォローする、とやらないとプレッシャーなんかかからない。
そのためには陣形をコンパクトにする必要もあるし、前へ前へプレスをかけに行く勇気も必要。
今は、安全に守りたいって感じで腰が引けてるし、ゾーンの伸縮どころかローテーションすらきちんとできてないし、ジーコジャパンよりも組織化されてない、というよりも昨日今日に急きょ集められた急造チームという感じ。
ここへ来て、岡田監督がどういうサッカーをやりたいのか、ぼくにはさっぱり見えなくなってきました。
もっと選手間の距離を詰めて全体をコンパクトにし、ショートパスを繋いで崩すサッカーではなかったのか?
最終予選では、内田ー長友、という両SBになるんでしょうが、それがまたイケマセン。
だってそうでしょ?
日本は繋いで崩したい。
したがってコンパクトにしたい。
それでボランチの所から作って行きたい。
その上で両SB使ってサイドから攻撃したい。
攻撃的布陣と言やあ聞こえは良いが、結局はサイドでフリーになるためにゴチャゴチャやって時間がかかり、中を固められ、ボール取られる。
んなもん、カウンターの餌食ですよ。
で、必然的に腰は引ける。
間延びする。
でも、行かなきゃ形になんないから、SBは行く。
間延びしてるから、攻撃の人手は足らない。
取られる。
間延びしてるからプレッシャーはかからない。
カウンター食らう。
そういう感じで、全てが中途半端になってる。
「いったい、どうしたいの?」という感じですね。
まずは4バックとアンカーに入る選手とでしっかりローテ作って、中と外と前の流通性を良くしてプレッシャーの速度を上げられるようにし、ベタベタ引いてないでオフサイドも使って駆け引きもして、ちゃんとコンパクトにできる状態にして、ちゃんと「素早くプレッシャーに行ける」状態にしないと、このチームははじまらないと思います。
思うのですが、SBの攻撃参加に固執しすぎですね。
ワイドに攻めるのは必要なことだけど、SBが縦に上がってクロスを上げても日本は得点はできないし、だったらんなもん「見せ」で良い。
日本が得点するためには、ピッチの端付近からでは「遠すぎる」し、ならばそこは「前段階」で良いし、ならばあんなに人数と手数と時間をかけるのは馬鹿馬鹿しい。
つまるところペナルティエリアの中でフリーの人間を作りたいだけなのだから、そして長所はアジリティなのだから、両ウィングと1トップ1シャドウ、ボランチの一角で、いかにペナルティエリアの「幅」の中で相手を振れるか、それをどれだけスピーディにやれるか、って所だと思う。
というわけで、そこらへんの選手のスムースな流動性と動きのコンビネーション、緩急の共通意識なんかが極めて大事な要素になる。
そして今は、テストだかなんだかよくわからないけど、選手をゴチャゴチャ替え過ぎで全然できてない。
もちろん、アジアのレベルの低い審判、アウェーの環境、ピッチ状態、そういった要素を考え、とにかく結果を出すために手堅く行こうとするのもわからなくはないですが、それにしたって今まで何をやってたんだ、という感じではありますね。
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