|
gliderさん:
>ほんとうに、ずいぶん長いスレッドになりましたね(笑)
全くその通りですね。自分でもこんなに長くなると思っていませんでした。(笑)
しかし、これでもかなり省略して書いたので伝わらなかったこともありましたね。
で実は、gliderさんのレスを読みましたが,自分と意識を共有している部分も多々ありました。
違いは、ちょっとしたサッカー観の違いだと思います。
今回はその共有する部分について書きます。(たぶん誤解もあると思うので)
>トルシエの言う「オートマティスム」とは、意味は時として多岐にも渡るようですが、
そうですね、彼はいろいろ場合によって使い分けているとおもいます。
>つまりは「動きの約束事」をオートマティックに遂行する能力のこと。
このことに関しても異に関しても異論はありません。
>ヨーロッパ型近代サッカーと一口に言っても、その「プレッシング・サッカー」はもう世界的なものであり、例えばアルゼンチンもそういう意味ではヨーロッパ型のプレッシングサッカーですが、かと言ってフランスともイングランドとも違います。
もちろんそうです。ヨーロッパ型というよりもヨーロッパ発祥の近代サッカーとでも捉えててください。
>上記に書いたようなトルシエの「オートマティスム」、日本の理想の状態も確かに「ヨーロッパ型プレッシング・サッカー」ですが、一言で言うなら「要素の純粋抽出性」において他チームとの差異はやはり存在します。
>ぼくの意見を言わせてもらえれば、サッキから始った「プレッシング・サッカー」はもう遠くサッキのミランを越え(あれはもうすでに前近代)、そこから「発展して行ったもの」は欧州に留まらずすでに世界的なスタンダードであり、それでもやはり各国のいろいろな要素による差異は必然的・宿命的にあり、当然日本もまたその中にあって日本独自のものは「出てしまう」ものとしてもある。
>トルシエの方法論は欧州スタンダードからの発展系であり欧州のメンタリティの中にもあるが、それは幸運にも要請される今の日本の状況に偶然合致したものとも言える。
ここも私の意見は全く同じです。
前回も書きましたが,プレッシングサッカーといっても、近代サッカーのオートマティズムを前提として「選手選択」や「その国のサッカーに対するメンタリティー」などでそれはいくらでも姿を変えますから。
(オートマティズムといっても戦術の1歩手前の下準備みたいなものですから)
それと、プレッシングサッカーを前提とした各国のサッカースタイルについてですが、たいていは明確な完成後のイメージをもって出来る、というよりもその国の固有の考え方や選手のタイプによって偶然出来るものでしょう。
もう少しこれについて説明させてください。
で、この近代サッカーをベースに出来ると予想されるであろうサッカースタイルについて書きます。(現実に今あるか、ないかにかかわらず、あくまで生まれることが可能なサッカースタイルについてです)
1、まずは、いかにもヨーロッパのテクニックはなくてもフィジカルだけはあると言う国に生まれがちな守備の極北、守備最優先の選手選考から生まれる(オフェンス時の)ポジションチェンジなんて起こりようもないような(あくまでイメージです、実際はやっているでしょう)固い感じの布陣です。戦術としては乱暴にカウンターと分類されるでしょう。
(例 フランスのリールなど)
2、もっと実力のある選手がそろえば、1から守備能力を落とさないで、ボール支配率が高い攻守にバランスの取れた布陣が取れます。
(このへんが、サッキやリッピが取った比較的スタンダードなものでしょうか)
3、そこからさらにFW、中盤などにテクニカルな選手をそろえると私の言ったスペースサッカーになります。
(例 レアルなど)
4、こうなったらDFラインまでテクニカルな選手にしてみませんか。
スパースペースサッカー、狂気の攻撃サッカーの極北。(笑)
(例 私が言った日本の将来の目指すサッカースタイル)
ここで断っておきたいことは、近代サッカーのオートマティズムをもつ選手を11人そろえると例外なく強いチームが出来るでしょう。(最低限の個人能力を持っていればですが)(そういうチームは実際は思ったよりも少ないです)
その結果できるであろう1から4のサッカースタイルは、どれも近代サッカーであり、どこも強いと言うことですね。
1のチームももちろん強いです。彼らの守備を破ることは大変でしょうし、カウンターといっても旧来のカウンターとは一線を画す近代サッカーのカウンターです。
私は,フランスを一番スタンダードな2と分類し、前回2のサッカースタイルの特徴を書いたまでです。それはこのように選手選択によってすぐ変わるものなので、あくまでも便宜上のものとしてみてください。
とくにフランスはいくらでも変身可能でしょう。(笑)
|
|