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▼GAITIさん:
始めまして、ズクナシと申します。J−NETでのご意見も踏まえてレスしたいと思います。宜しくお願いします。
gliderさん、いぜんarchi matumotoというHNで投稿いたしました。新HNでの初投稿になります、今後とも宜しくお願いします。
さてGAITIさん、まず私のフォーメーションに対する認識を、多少長くなりますが確認させて下さい。その上で意見を申述べさせていただきます。
A〜Kまでのそれぞれに個性と能力を持った選手11人がいると仮定します。
その選手たちにたとえば442フォーメーションを適用した場合と、352を適用した場合を比較した時、この選手たちには442が合っている強い。という事はあると思います。
またJ〜Tの11人には、442よりも352が合っていて強いと言う事もあります。
で、A〜K442とJ〜T352が戦った場合、どちらが強いか? これはやってみなければ分らない。たとえばA〜K442が勝ったとしても、442と言う戦術が352より優れていたとは言切れない。戦術が優れていたかもしれないし、選手の総合力が442のほうが上回っていたかもしれないし、選手たちの戦術理解度がA〜Kのほうが浸透していて442の良さを発揮できた為かもしれないし、J〜Kグループのコンディションが悪かっただけかもしれません。
442と352を単純に比較するのは難しく、具体的な選手の名前が入ったフォーメーションでなければ議論する意味がほとんど無いと言って良いでしょう。
また別のアプローチから、
ある監督は、CB3枚で中央を固めれば簡単には失点しないと言う事を経験として認識しています。また、ゴールの確率が高いのは、多くとも2・3本以内のパスでのシンプルな攻撃であり、それ以上手数を掛けるととたんに確率が低くなると言う統計を信じています。ゆえに3バックでフラットディフェンスを構成し、中盤を厚くして高い位置でボールを奪い、最小の手数でゴールするシンプルなサッカーを指向し352と言うフォーメーションをもっぱら多用ます。そしてそれに合った選手を集めます。
またある監督は、サッカーは守備が基本であり、得点されなければ負けないと言うロジックを信じ、安定感の有る守備の為には4枚のバックスが必要であると考えています。攻撃はサイド攻撃が有効でありその為、サイドに厚みの有る442と言うフォーメーションが好きで、それに合った選手を集めチームを構成します。
さてこの2チームが戦った場合、どちらが勝つかはやはり分りません。上のケースと同じく勝敗を決する要素が多すぎて、フォーメーションそのものの優劣は決しがたい。フォーメーションは勝敗に対しそれほど大きな要素ではないと言えるでしょう。
しかし、具体的な選手群が有り、その能力を依り多く発揮する為に。あるいは、監督としてイメージするサッカーを実現する為に、フォーメーションと言うのは非常に重要であると言う事は断言できると思います。
以上の事に付いて、私とGAITIさんの間にそれほど大きな隔たりはないと思います。
>「現代サッカーには、それを実行するために必要な包括的能力(オートマティズム)があって、それがあればフォーメーションなど全く関係ない、全ての実力差はこの包括的能力を身につけている割合で決まる」
>というように聞こえてしまいます。
>(もし私が読み取り違いをしていたら大変すみません)
>私のサッカー観では、このフォーメーション(初期フォーメーション)が全く関係ないという部分は賛成しかねるんです。
私はグライダーさん始め皆さん、私が上で述べたような事は議論上の前提として「オートマティズム・・・・・」と言われていると思っています。
さて、前置が長くなってしまいましたが、これからが本題です。
GAITIさんはJ-NETで、352はバックスの両サイドが空く為、構造的にその弱点を抱えている。対して442は、フィールドに万遍なく選手を配置している為、安定していてシンプルであると言う発言をされています。
さてこれは本当なのでしょうか。私は疑問に思っています。
現代のプレスサッカーは、ボールがサイドにある場合、フォーメーション全体をボールサイドに強く圧縮します。それがたとえ4バックであろうと、逆サイドはがら空きになります。さて、程度の問題は有れ、ボールを逆サイドに振られた場合の対応に、それほどアドバンテージが有るとは思われません。
さらに、日本代表を想定した場合、前回WCの時、岡田監督が3バックに変更した理由、すなわち優勢な敵2トップに対し日本のCB2枚では抑え切れない、というロジックを私はある程度肯定しています。その場合、たとえば左サイドにボールがある時、直接対応は左SBが行うとして、中央を3枚で固めようとし、DFラインを中に絞り逆サイドはMFがカバーするのか、あるいはDHが2CBをフォローし逆サイドはSBがそのままカバーするのか、何らかの対応は必要になります。
事実、4バックを基本とするチームでも、押込まれた時5バックになっているケースは少なくありません。
中央に3枚必要であれば、3バックスにしたほうが対応がシンプルであると言えない事は無いと思います。
また、4バックスでもSBがどんどん攻撃に参加するようなチームであれば、サイドはがら空きになり当然それに付帯するカバーリングが発生します。
どのようなフォーメーションでも、一概にどちらがシンプルであるとか、弱点が有るとか言う指摘はほとんど意味が無い。チームのコンセプト、選手構成、敵の状態、あるいはゲームの展開などに依り、弱点が利点になったり、利点が弱点になったり、それぞれに比較的単純な対応策が準備されていれば問題ないと思います。
そういう意味で選手の対応能力が勝っているチームが強いと言う事は言えるのではないでしょうか。
GAITIさんの言われる事を否定する訳ではなく、その上で私が感じた事を申上げました。
>当然シンプルなフォーメーションもあれば機能させにくい複雑なものもあります。
>そして、トルシエの戦術は間違いなく後者だとも思います。
トルシエ戦術のどの辺が機能させにくい複雑な物とお考えなのでしょうか、出来れば具体的にご指摘いただければ幸いです。
大変長文になり失礼しました。素人ですので深い議論は不可能ですが、もし宜しければお付合いをお願いします。
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