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>かつては、プレミアにはプレミアの、セリエにはセリエの、それとはっきりとわかるサッカーがありました。
かつては、イングランドにはイングランドの、イタリアにはイタリアの、それとはっきりとわかるサッカーがありましたに変更します(汗)
まずは、均質化の話です。
以前よりはなんですが、各国毎の特徴的な差異がなくなりつつあるようなのです。と同時に、各国のサッカー自体はレベルアップしていますし、それでいて各国毎のレベル格差もなくなりつつあるようなのです。
昔はもっと、各国毎の特徴的ならしさや個性があって、それが魅力的な部分は大きかったかと思います。
ユーゴスラビア、オランダ、フランス、イタリア、ドイツ、イングランドなど、みんな相当に特徴的でしたよね。ユーゴのテクニカルでクールなサッカー、オランダのトータルフットボール、フランスのシャンパンサッカー、イタリアのカテナチオ&カウンター、ドイツの強いサッカー&ゲルマン魂、イングランドのキック&ラッシュなど。決して今よりレベルは高くなかったかもしれませんが、とにかく個性に溢れていましたよね。
ところが今ではそういった一国の特徴、実力をなすべき特徴が失われつつあるようです。これさえあればってものがなくなってきました。
オリジナリティーを発揮する余地はなくなってきているんですよね。そういったものは情報化時代のこの世の中ではみんなすぐに真似してしまいますし、逆にそれだけでは通用しなくなってきていますからね。
歴史的推移からみれば、均質化はやはり進んできているといえるのではないでしょうか。化ということで考えれば。質が徐々に均等になってきてますよね。競争に勝つために、なりふり構わず、良いところは取り入れ、悪いところは修正することで、高いレベルを目指すようになってきて。何かグローバリズムが加速していきている世界情勢と似ているのですが、これは止むをやないのかもしれません。(これは別の話なのですが、リーグやクラブ毎の貧富の差が拡大している問題が、南北問題と被ったりして、なんだか現実の世界とサッカーの世界がものすごくリンクしているのだなと感じずにはいられません。)
それでも、例えばリーグレベルでみれば、やはりセリエにはセリエの、プレミアにはプレミアの「伝統」というものは存在していて、例えばスタジアムやサポーター達の雰囲気的な特徴であったり、やはりプレー面での特徴であったり、そういった部分で決して均質ではないし、独自性というのはちゃんとありますよね。
特徴は徐々に失われつつありますが、それでもやっぱり個性はなくならないだろうと思っています。人間のやるスポーツなんですから。
別に機械的になってきているとか、みんながみんな同じことをしているとかそういうことを言いたいわけではないのです。ただ、レベルが一致してきたなと。ハイブリッドな状態ですね。とにかくいろんなことが要求されますし、それを全部できないといけないわけですし。それができた上での個性ですからね。全体としての流れの話です。
ドーハの時の日本代表は「個性的」なんて言われて、今の日本代表はそうではないとか言われたりしますけど、ある意味それと同じ部分があるかもしれませんね。間違った指摘ですよね。今後が楽しみです。本来的には、レベルが高くなればなるほど、「画一化」「均一化」などということとは離れていくのですから。
プレミアとセリエじゃ大いに違いますよね。私にだってそのぐらいはわかります。なおさら、あの表現はよくなかったです。反省です。
でも均質化の話も書きたかったわけなんです。それは事実なわけですし。
それに「同じものになる」なんて一言も書いてはいないです。違いはあることはわかっているし、今後もその違いはあり続けるということは書きましたし、文化の問題にしたって、人間のやるスポーツなんだし、人間界の環境の話なんですから、そういうものがサッカーに反映されるのは当たり前なわけですし。ですから、話はそれてはいません。個性ってのはそういう多面的なものなんですから、均質化という現象上の側面だけをとらえて、私の意見が全てを否定しているような書き方にはなっていないはずです。
昔は本当に高いレベルじゃなくても、個性的に見えたと思うんですよね。今はそういうのが見えにくくなってきているのかもあなあって。個性を出すのが大変になってきているんだろうなあって。でもやっぱり、同じ質の選手がいても、当然「何かが」違いますよね。その「何か」は人間的な部分ですね。全存在。能力を発揮するということ。人間としての文化といいますか。育ってきた環境とか、考え方とか、もろもろ。そういうのがでるんですよね。って考えると、やっぱり、フランス人選手が多いチームは、どうしてもそのフランス的な文化も入っていくのではないかなと。いや全くフランスになるわけではなくて、イングランド的なはっきりとした特徴が薄まるということです。そして、そういう文化的な相違がチームに活力を与えるんだなと。イングランドが、イングランドにこだわり続けたら絶対にそれ以上はないと思うのです。昔はそういうところありませんでした?均質化の話を避けるならば、それ以上のレベルアップはないと思います。
それは受け入れながら、それでも個性は絶対になくなりません。人間というのは、経験、信念、信条、理想、精神までも全て含めて「全存在」でプレイするのですから、同じ質の選手が10人いたって、10人とも別の顔をしていて、それぞれがそれぞれに輝いているわけですから。まったく同じプレーをしたとしても、それをやっているのは唯一の存在としての個人なのですから。
でもその個性も昔は、みんなポイントが違って、みんな独特で、みんな明らかに違う顔してて、良いところも悪いところも違って、価値観もまったく違って、本当にバラエティーに富んでいて、特徴的だったなあという話です。A君とB君ではもうほんと全然違ったのです。いかにも。でも今は一見同じようにみえるところもあったりするということです。だいぶ多様性を増したはずです。
>初めは、それぞれが独自に発展する。次に相互交流がどんどん盛んになる。
良いと思われる所を取り入れ、しばし前よりは似ている部分も出てくる。
これはまさに均質化ということだと思います。昔は本当にそれぞれの独自性が特徴として色濃くでていたんだと。それがだんだんなくなりつつあるなと。この流れはもっともっと加速するのではないでしょうか?欧州統合なんていう事態になっているのですから。そして、やがて、噛み砕かれていくのでしょう。ですから同じにはなりようがない。それは過程にしかすぎない。程度の問題ということです。
まさか欧州で均質化の流れが起こるなんて思いもよらなかったでしょうから。イングランドが、外国人監督を受け入れるなんて事態はちょっと前までは想像しにくかったはずです。
それとも、均質化してきてはいないのでしょうか?均質化してきていないのならば、私が完璧に間違っていたということで決着をつけられるのですが・・・。
ちなみに、これはあんまり重要な問題ではないと思います(笑)掲示板だと思いを伝えるのにどうしても時間がかかりすぎてしまうのがちょっとしんどいっす。
ここからは言葉の話です。
画一と均質って同じ言葉かなと思っていましたが、微妙に違うみたいですね。
きんしつ 【均質】
ある物質のどの部分をとってもむらがなく、性質・状態が同じである・こと(さま)。等質。「―な溶液」「―な材料」
かくいつ 【画一】
個々の性質や事情は重視せず、全体を一様にそろえること。「―化する」「天下の議論を―ならしめんと欲する勿れ/文明論之概略(諭吉)」
きんいつ 【均一】
どれもすべて一様な・こと(さま)。「品質を―にする」「千円―」
これからは、「画一化してきている」「均一化してきている」という表現はやめて、「均質化してきている」という表現に統一することにします。
これが適切な表現かどうかはわかりませんが、現代サッカーは「ある物質のどの部分をとってもむらがなく」なってきてますよね。それが永井氏や杉山氏のような人によっては「個々の物質や事情を重視せず全体を一様にそろえること、どれも全て一様なこと」のように見えてしまうのかもしれません。
3つめはみつさんへの私信です(笑)
プレミアリーグ熱いですね。どの試合もスピーディーで迫力があって面白いですよね。今一番良い印象です。
セリエでは、キエーボが熱いっす。守備はラインで組織的に守り、攻撃時は運動量が多くて速い。全体的にシンプルで美しい。確か、スカパーでは見れますよね?キエーボは、お薦めです。他にも、復活したロナウド・ビエリの2トップなインテルがクーペル(前ヴァレンシア監督)のサッカーでどうなるのか楽しみです。今注目のこの2チームが戦ったこないだのキエーボ対インテル戦はかなり面白かったはずです(笑)でもセリエA全体的にはちょっと面白みに欠ける印象ですね。ヒデのパルマに頑張って欲しいです(笑)
リーガでは、レアルマドリー完全復調ですね。ジダンが馴染んだ(笑)フィーゴ最高。ラウル好き(柳沢にプレースタイルが似ている)。ロベカル反則。エルゲラ上手い。マケレレ効いてる。モリエンテス奮起。わいんさんが好きなマッカは出番が減っている・・・。カランカ壁(パボンにレギュラーとられたみたい)。デルボスケ・ナイスオーガナイズ。
あとはラコルーニャ、ベティス、セルタ、アラベスあたりもよいみたいですね。
エールディビジでは、フェイエですけど、伸二がデフォルトポジション・センターハーフの位置でいよいよ活躍しだしましたね。あの、単独ドリブル突破から、ゴール前1対1の局面で、左に踏み込んで(いったん左に体重移動)左にいく振りをしてから、右に体重移動しながら右のアウトサイドでボールを右サイドにだして、そのままの勢いでワンステップで素早くシュートにいくという、一連の動作(フェイントなど)から、ゴールを決めたシーンは圧巻でしたね。最近あれを練習しています(笑)
最後に個人的な思いを2つ。
そろそろ新しい「思想家」がでてきて欲しいですね。かつての、クライフや、サッキのような。ここのところいませんよね。最近では、組み合わせの問題(選手の配置や、戦術の選択等)などは頻繁に議論されますが、目新しい戦術的な議論というのはこれといってないですよね。もうそういう時代ではないのでしょうか?劇的なイノベーションは起こらないのでしょうか?戦術的にはいきつくところまでいきついてしまったのでしょうか?オリジナリティーのある戦術はもうでてこないのでしょうか?そういう意味ではトルシエは面白いのかなと。
それでも、サッカーは楽しいですけどね。そんなものは幼稚園生にだってわかることです。
では。
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