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▼KEANEさん:
二人の議論に水をさしても悪いのですが。
>中田というのは簡単に言えば状況が不利な状況でも中盤でキ−プする力を求めた方がいいかと思っています。
>また簡単に中田はFWとしての相手の裏を取る能力を持っているかということを考慮すればいいかなと思っています。私は現時点では持っていないと思っています。
不利な状況でのキープ、は確かに中田がこれまで代表チームを救ってきたプレイですが、中田の中盤でのキープによってボールの流れが悪くなるケースも散見されます。
また、そうしたプレイが「この位置」ではできないわけでもなく、それは状況によって「初期ポジション」がどこであろうとすれば良いだけだと思います。
さらには、フェイエノールトでのプレイを見る限り、そうしたことは小野もできている。
この先のことまでを考えれば、それは小野のような選手にやらせた方がずっと良いでしょう。
中田という選手をどう見るかは、それぞれだと思いますが、ぼくは今の中田というのは彼の本来あるべき姿ではないと思ってます。
チーム全体、ゲーム全体を見れて、戦略眼にも優れた選手ですが、彼の資質はもっと攻撃に専念させた方がずっと生きてくると考えます。
また、この位置でのプレイを「裏を取る動き」に主眼を置くのは理解できますが、そうした動きの得意な選手に限定して配置すれば、それはそれで選択肢が狭くなるという面もある。
ぼくは中田が「相手の裏を取る動き」ができないとはまったく思わないし、そうした動きを「FWとしてのもの」でなくてはならないとも思いません。
(ちなみに中田は若年時においてFW経験を持っているそうです。U-16だったかU-17だったか県選抜だったか忘れましたが)
mitsuさんが書いているように、この配置の面白みは「小野ー中田ー本山」というトライアングル、「本山ー中田ー久保」というトライアングル、あるいはその本山を石川に置き換えても良いわけですが、そうしたトライアングルにセンターハーフの小野、あるいはその下の稲本、あるいは福西というMF陣の絡みにあるわけで、そうしたコンビネーションでのバリエーション作り、選択肢の多さ、という可能性を見ているわけです。
コンビネーションを高めること、スペースを作ることも含め、「2トップ」に限定せず(それはそれで作りやすい、という面はあるが)、いずれにせよ速攻の形以外から決定的な得点機を作るのには4人からの攻撃手が必要になることが多いわけであるし、そうした面も含め、さらなる攻撃バリエーションの豊富さとより多くの工夫、流動性、起点の分岐、そうしたことを求めているわけです。
>私は高原が一人でスペ−スを作ったというよりも高原が相棒のFWとの動きの連携で本山のスペ−スを作ったと認識しています。
間接的なものを含めれば、高原の動き、本山の動きとそれにかかわる相手の動きにもうひとりのFW、永井がかかわりがないわけもないですが、本山のスペース侵入とその活用は、具体的に高原と永井が連動してスペースを作っていたというよりも、本山の目まぐるしいポジションチェンジとスペースをつく早い判断や、高原と本山のコンビネーションと小野や小笠原の的確なタイミングでのパス出しでのものが多く、特に2トップの連動によってスペースが作られていた、というわけではありません。
むろん、トルシエのシステムではトップの選手は開く動き、引く動きもよく求められており、永井のそうした動きが何の関係もなかったとは言いませんが、具体的に高原と永井が連動して繰り返しスペースを作り、そこに本山がタイミングよく侵入した、というわけではなかったですね。
もとより、エリア内のスペースメイクは2トップでないとしづらい、ということはまったくないと思います。
1トップであろうと2トップ、3トップであろうと、選手間の密接な距離は重要であり、それはポジションに関係なく保てなければ良い攻撃にはならないでしょう。
>久保に関していうとフィジカルの強いチ−ムとしての組織のしっかりしている相手だと正直1トップは厳しいと思っています。
>私は基本的に日本人FWに足りないものとして技術面+足腰の強さだと思っています。
久保に関して言えば、足腰が弱いのではなく「腰が高い」のだと思います。
さらに、以前指摘させてもらいましたが、彼はボールを持った時に「足が揃ってしまう」つまり重心が両足にかかってしまうような場合が見られ、そのことをしてぼくは「大成しないのではないか」と書いたことがありました。
しかしながら、最近ではそれが払拭されたわけではないにしろ、それをカヴァーするタイミングの良さを見せ始めてもおり、彼のフィジカル能力、バネの強さなどはアジア相手であれば1トップでも問題ないと思いました。
また、彼のプレイエリア、プレイスタイルはセンターフォワードである、ということを指し示しているとも思います。
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