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今さらって感じでもありますが。
ビルモッツのインタヴューが面白かったので、要約して転載しておきます。
「(日本戦に関して)楽観ってほどじゃないけど、認識が甘かったと言わざるを得ない」
「まったく予想外の展開だった。日本は開催国ということで、序盤から一気に攻めてくると思ってたんだ。だからおれたちの持ち味であるカウンターを生かせると思ってたのに、日本は慎重だった。試合運びがうまかったと思う」
「他に驚いたのは、小野がサイドにいたこと、中田が前線にいたことだ。これも俺達にはプレッシャーになった。だから、前半戦はチェスのような心理戦になったよ。ひとつでもミスしたら即失点というような張り詰めた空気が漂ってた」
「後半は意外な展開だった。心理戦が続くと思ってたからね。ところがいざ後半が始まると試合は動いた。気力のぶつかり合いと言った方がいいかな」
「(先制して)勝利を確信した。日本にとっては衝撃的な失点だったはずだから。でも、あっという間に逆転されてしまった。俺達はもっともやってはいけないこと、日本を勢いづかせてしまい、敗北を覚悟した。ヤバイと思った」
「(その後、追い付いて)それでもイケる!って雰囲気にはならなかった。残り時間も少なかったし、ヘタな真似をすれば致命的な失点をくらいそうだったから」
「選手にとっても見ている側にとっても息詰まる試合だった。試合が終わった後、しばらくたっても俺は気分が高揚したままだった。あれほど魂が揺さぶられたことなんて国際試合でもクラブでも経験したことはない」
「(審判について)日本でも話題になったろうけど、終盤の稲本のドリブルシュートはあきらかにゴールだったと思う。逆に日本はペナルティエリアでソンクに明らかなファウルを犯していた。つまり審判は大きなミスを2つも犯したってことさ。でも、双方に1回づつってことでまあおあいこということかな」
「ベルギーとしては、優勝したブラジルを最も苦しめたチームになったことは、大いなる結果だと思う。大会的には最後の最後で落ち着くべき所に落ち着いたって感じだ。ブラジルの優勝も順当だと思うし。日本はトルコとあたったのは不運だったよ。俺が見る限り、決勝トーナメント1回戦の時点でトルコは最も心身ともに充実したチームだった。そして、もうひとつの開催国である韓国は審判に助けられた。それだけさ。まあ終わってみればいい大会だったと思う」
それと、自分自身に降り掛かった誤審で取り消されたブラジル戦のゴールについては
「大した問題じゃない。納得のいかない判定であっても俺は受け入れるよ。スポーツマンは、フィールド上でのすべてのことを受け入れるぐらいの度量がなければやってられないからね」
非常に率直に語っているように思います。
インタヴューアーはコリエレ・デッロ・スポルトの記者ですが、日本の雑誌のインタヴューということも知っているのか日本にとても好意的ですが、それを差し引いても日本戦は非常に充実した全力の戦いだったことが伺えますね。
「美しいスタジアムにフェアなサポーター。選手にとっては大きなプレゼントだよ。だからこそ、試合はドラマティックなものになったんだと思う。日本戦こそがベルギーのベストゲームだったし、大会を通じてもベストの部類に入る内容だった」とも語っています。
前半の戦いが、彼等にとっては少し意外な展開だった(そしてそれは日本にとっての戦略的な成功も意味する)というのも本音でしょうし、「小野がサイドにいたこと、中田が前線にいたこと」が意外だったというのに「甘く見ていた(あまり研究していなかった)」ということも伺えます。
ベルギー戦、双方の選手達の気力が確かに伝わってきた好ゲームでしたね。
「くだらないポルノ」とか評したやつは誰だったっけ?(笑)
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