|
秋田の召集について、トルシエのコメントの中で気になったことがひとつあります。
「個人的に」というのはどういうことか?
「日本代表監督として」は、「個人的に」というのとは少し違うような気がしています。
フランス戦後、トルシエは守備の部分をもう一度たたき直していますよね。
上村、羽戸、戸田、といったフィジカルの強さがあり、守備技術を持ち(上村?)、
「ファイトできる」選手を召集しました。
上村を使うのも中沢の路線からわからなくはありません。
抜け出してきた相手に体を入れ、押し出せる強さ、粘り。
フィードボールに対し前へ出て競り合う時の強さ、高さ。
相手のクロス、センタリングのハイボールに対しての高さ。
そしてなんといってもトルシエはセットプレイをとても重視しています。
それはそうでしょう、得点/失点の確率がもっとも高いのは統計的に見てもセットプレイですから。
中沢がいるとコーナーキックの時なんかはかなり心配度が減ります。
それに中沢はフィードも実はたいしたもんです。彼はよく見えている。
でも、中沢はミスが多い。
で、上村を呼んでみた。最初はなかなか良かった。でもダメな所も見つかった。
以外とあっさり抜かれたりもする。キックも誉められない。
もうすこし見ながら経験させることも必要かもしれませんが・・・
で、秋田を呼んだのでしょうか?
それならばよくわかるし、ぼくはそういうことだと思いました。
でも、「個人的に見てみたかった」とは?
中山でベテランの力を再確認したので、そういう効果も含み、チームへの影響力という「実験」なんでしょうか?
チームのメンタリティとしての「バランス」を含んだ、「個人的な」興味の部分という要素の強い「実験」なんでしょうか?
単なる言葉のあやとして片付けるには、惜しい(笑)セリフだったので、ちょっと突っ込んでみました。
選手起用や構成を、純粋に戦術的な部分だけのものとして捉えるのは片手落ちだと思うからでもあります。
本当はそういう部分にこそ、最大の「サッカーの進歩」があり、「監督の仕事」があるのですから。
(人のことは言えませんが、どうもこの国では「戦術」ばかりが単体として語られすぎているような・・・)
そういう「実験」の部分がぼくの気のせいであるなら、ぼくはこの召集、反対です。
今の3バックのあり方はヘンで、大いに不満です。
戸田が入ったことによって改善の兆しは見えますが、秋田の召集はその面では後退のように思える。
くり返しになりますが、ラインの前やラインの外に相手ボールが出る時にファーストプレッシャーをかけるのを
DHやSHばかりにやらせるのはこのチームの戦術の中では矛盾です。
3バックがもっと早いアプローチをするべき時がたくさんある。
3バックの誰かがファーストプレッシャーをかけるべき時がたくさんある。
それをやらないから、中盤のプレスも苦しくなる。遅れることがある。
サッカーが遅くなる。MFの戻りも遅くなり、バックスも苦しくなる。
秋田の特性やスピードは、そこの所で違うと思うからです。
みなさんは、どうお考えになりますか?
|
|