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▼hjro//さん:
こんにちは。なるほどと思った部分から発展させて、感想を書いてみました。
>個人的には、好きか嫌いかというと、好きな選手です。
>稲本が本気を出すと、ちょっと手がつけられない感じになる。
>稲本がすごいと感じたのは、ハッサンII世杯のフランス戦、シドニーオリンピックの南アフリカ戦(だったかな?)、コンフェデのオーストラリア戦です。
>稲本がアグレッシブなプレーをしている時は、ワールドクラスに思えるんです。
>だから海外移籍すれば、もっと安定して実力が出せるようになるんじゃないか、もっと成長するんじゃないか、と期待してしまうんですよ。
>それから、チーム戦術という観点から言っても、稲本のチーム内での位置付けというのは、特殊です。
>稲本は、よくもわるくも、一匹狼ですね。
>その分、危機には身を呈して止め、攻撃のチャンスを見極める、動物的臭覚に優れています。
トルシエ監督は、稲本についてこのように語っています。
「稲本の特徴は身体能力の高さと攻撃能力にある。守備にしても彼はアグレッシブ。積極的に前に出てボールを奪う。パトリック・ビエラにも似たスーパーボランチが稲本だ。」(フィリップ・トルシエ著 「トルシエ革命」 新潮社 207ページより)
まず、トルシエ監督が好む選手の特徴として「強さとアグレッシグさ」が挙げられますね。DFで言えば宮本ではなく、松田であるのもこの点が大きいようです。そういった個人の特徴があり、さらにチーム戦術である「前線からの組織的かつ積極的なプレス」の中で、稲本のプレイを買っているということでしょうね。また、その攻撃能力を買っているということは、やはりトルシエ監督の、一方でのボランチに求む資質みたいなものが伺えますね。ビエラは、ベンゲル曰く「ガゼルのよう」だということなので、スーパーボランチ=超人系縦攻撃的ボランチということでしょうね。そういうジャンルとしてとらえるのがいいでしょうね。スーパーボランチ。言われてみれば、稲本以外は当てはまらない言葉ですね。
逆に、もう一方でのボランチに求まれるバランス感覚という面では、稲本を買っていないことも伺えます。シドニーオリンピックでのブラジル戦のゴールシーンについては「稲本がマークを外してしまいアレックスをフリーにした」と同著の中ではっきり語っていることからも、ある程度目をつぶっているのでしょうね。
しかし、トルシエの場合はボランチという表現を使わないことが多いのでなかなか掴みにくい部分もあります。トルシエの場合は、「6番」という表現をするのですが、これは中盤の底(守備的MF)という意味らしいので、そこで求められるものが、ボランチという言葉の意味に求められるものと多少違いがあるのかもしれません。
また、トルシエ監督は、明神と伊東のことを「ディディエ・デシャンに似ているバランス感覚に優れた6番だ」と評しています。
「必要なところに必ず顔を出す活動量とポジショニング。そして戦術理解度の高さ。これまで私は明神に、戦術の具体的な指示は一度も出したことがない。信じられないかも知れないが、これは本当のことだ。私は彼に「お前はこう動け」と具体的に言ったことは、ただの一度もないのだった。私の戦術的意図を即座に理解して、私の意図する通りにプレーする。」(同著より)
そして、トルシエ監督は、稲本と明神を好対照をなす選手たちだと語っています。つまり稲本の長所と、明神の長所の組み合わせで考えてるということですね。この場合は。
そうすると、稲本の欠点は目をつぶるしかないってことなんでしょうかね?それよりも、今のままあとは海外で経験を積むことのほうががより大事だと。だとすれば、スーパーボランチという特殊な存在をありとして考えるってことでしょうかね。
トルシエ監督が稲本についてどう考えているかはわかったのですが、問題は戸田の存在についてどう考えているかですよね。多分ですが、戸田は稲本の攻撃のアグレッシブさとは逆に、守備のアグレッシブさで評価してるんでしょうね。身体能力の高さはお互いに評価してるでしょうが、攻撃能力に期待するのか、守備能力に期待するのかの差がありそうですよね。戸田の身体能力の高さとオールラウンドなボール奪取能力は大いに評価してるのでしょうが、稲本のような「(動物的な)積極的に前に出てボールを奪う。」って部分ではどのように評価してるかですよね。中盤の底から、センスよく積極果敢に突然的に前線にでていって、相手ボールを奪うってのはトルシエ戦術の肝でもあるので、そういったダイナミックなチームの起点を外すのか否かですよね。戸田にもできるのでしょうが、稲本程ではないでしょうから。まあ、どちらにしろまた新たな6番候補の誕生ですね。
あとは名波ですね。名波はまた大事な選手ですからね。これは全てチームのバランスで決まるのでしょうけどね。ちなみに、名波と同じプレーができるのは小野ぐらいだろうとトルシエ監督は語っていましたね。
ということで、6番候補ですが、稲本・明神・伊東・戸田・名波(どうやら、2列目として使われているようですが。)・小野の6人ですね。現状では。あとは組み合わせの問題ですかね。
遠藤も6番なんですが、最近はすっかり出番ないですね。あとは、右アウトの6番的な存在としてもできる酒井もいますね。
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