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御来訪ありがとうございます。
はじめまして、でしたっけ?お名前はよくお見かけしていたような・・・
愚見なんて、とんでもない!
ぼくに欠けていた視点で、とても新鮮な御意見です。
そうですよね〜、生で見に行くと、近くで見られる「サイドのドリブル突破」は楽しいですよねえ。
確かに、ぼくもそういうシーンには興奮しますもんね。
観客層を広げる、動員をのばす、人気を盛り上げるという視点からは重要なことのように思えます。
プロスポーツである以上、エンターテイメント性が悪であるはずはないですし。
ふむ。
ぼくは「サッカーは1つのボールを使って1チーム11人でやるスポーツ」と捉えています。
シドニー五輪の時、中村はサイドで孤立しているように見えました。
あのチームでは、サイドに求められたのは中村ではなく三浦だったんですね。
で、三浦もやっぱり機能しても単独的でした。
開いて受けて、仕掛けて上げる。それはそれでいいのかもしれません。
でも、人もボールも流れない。効率はあまり良くない。スピード感に欠ける。
「もっとみんなでやってくれよ」とぼくは思いました。
「頼むよ、稲本」と。
ワールドユースの本山は、ドリブル突破もすごく目立ったし、興奮もしたけど、小野や小笠原と流れるようにポジションを変え、
時には右サイドでスルーパス出していたり、トップ下だったり、メインの左サイドにおいても豊富な攻撃の選択枝がありました。
その中でのひとつの大きな武器としてのドリブル突破だったですよね?
そういうのは、大好きです。本山は「みんなと」やっている。相手との駆け引きや試合の流れ、相手の動き、味方の動きと状況、
そういうものをすべて視野に入れてプレイを選択していたとぼくには思えます。
チームとしてもそういうハイレベルな頭脳をもったチームでした。小野と小笠原、本山の3人は特に。
ウルグアイ戦の序盤なんか、まさにそういうことで傾きかけた流れを引き戻し、試合を掌中におさめていましたよね。
あの前半20分までの攻防、互いに主導権を握ろうとするやり合いはほんとに楽しかった。
話がそれました、失礼。
そういったことで、ぼくはサイドハーフが自らアタッカーになることを否定するものではまったくありません。
中村はそれが足りないと思います。ワイドに相手を揺さぶることで得点確率は上がります。それはまぎれもない事実ですよね。
要するに、一本調子にならなければ、バレバレの突破にならなければいいとぼくは思います。
相手はすでに予測ずみで、中央に入ってくる選手のマークに集中していて、サイドでマーカーを抜くために時間もかかってしまって体勢も不十分だけど
それでも他に選択枝がないからセンタリングを放り込む。そういうのを見たくないんですよね。
もっとよく見て考えて工夫してみんなでサッカーやってくれよ、と思います。
だから、サイドアタッカーには高い技術と知能とセンスを求めたいんです。
カメルーン戦の小野が、自分がアタッカーになることをもっとやってくれたら、平たく言えばドリブルでもワンツー使っても
フランスのような高速パスまわしからでもなんでもいいから自分が突破して行くことをもっとやってくれたら、それがぼくは理想です。
あるいは本山が完全にフル代表の選手になって活躍してくれたら。
求めすぎなんでしょうかね?
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