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予想通りの好試合だった。
オーストラリアは予想以上に組織化され、またテンポのアップダウンにもたけ、またその自分たちの強みをよく理解した、フィジカルを生かした攻撃も見事な好チームであった。皮相的なマスコミはやる気がないだの本調子ではない、だの言っていたが、戦術的にはヒディンクの頃には及ばないにしろ、それ以外の差はほとんどなかった。
ジーコのチームであれば、結果は同じかもしれないが、内容的には苦戦は必死だろう。あれほどのチャンスはつくれなかったのは間違いないと思う。
昨日の試合で思い出したのは、6年前のトルコとスウェーデンのW杯予選だ。トルコは驚異的な組織力、パス回しで勝利を重ね、スウェーデンは高さ、フィジカルで敵を弾き飛ばす。そんな両チームの対戦は、フィジカルを前面に出したスウェーデンにトルコのパス回しは見事封じ込まれていた。昨日の試合は、どちらも持ち味を発揮していた。しかしその強みはフィジカルのオーストラリア、組織的な連動性の日本、とまったく違うものであった。昨日の試合は"フィジカルの差"を払拭し、日本の強みをもって対等以上に試合ができることを見事証明した試合であり、オシムの言ってきたこと、方向性が間違いでないことが、確信できた試合であった。
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